スター軍団として君臨してきたフィラデルフィア・フィリーズ=PHIだが、打線には陰りが見えるようになってきた。しかし、それを賢明なやり方でフォローしている。
前年と今年の成績の対比。各STATSのナリーグ16球団での順位、各数値の昨対を入れた。

PHI-2011-Bat






ジェイソン・ワースがワシントン・ナショナルズ=WASに移籍。代わりに起用したベン・フランシスコは長打不足。しかしフラッグシップディールでヒューストン・アストロズ=HOUからハンター・ペンスを獲得。右翼はこれできっちり埋まった。
心配なのは、最年長のラウル・イバニェスが目に見えて衰えてきたこと。打席の左右は違うが、この選手と中日の和田一浩はなぜかかぶって見える。ともに捕手出身で苦労人で、クラッチヒッターだからだ。今年は四球での出塁が減り、OBPが三割を割った。赤信号に近いだろう。左翼もカバーが必要だ。
新加入の右翼ペンスを除いて、レギュラーはすべて30歳以上。常勝軍団の名前がついている間に、新戦力を導入する必要があるだろう。
打線全体としても3割打者がいなくなり、確実性も落ちている。若手では今季代打でスタートしたジョン・メイベリーが後半は中堅を守る機会が増えた。
今季FAの目玉であるアルバート・プホルズ、プリンス・フィルダーのいずれかの獲得は、ライアン・ハワードとの兼ね合いがあって難しいかもしれないが、大物を入れるタイミングだろう。
投手陣がさらに充実しているので、大崩れはないだろうが、現状維持はあり得ないPHIである。

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