五輪中継がたけなわだが、今年も夏の甲子園がやってくる。高校球児の汗と涙の祭典ではあるが、私はいつも危機感を持っている。
2012年は歴史的な「暑い年」になると言われている。8月に入って2日だが、関西地区の最高気温は、連日35度をオーバーしている。
気象庁が7月9日に発表したところによると

都市化に伴い郊外に比べ気温が高くなる「ヒートアイランド現象」の解析結果を発表した。東京都心など大都市中心部の昨年8月の平均気温は、都市化で1~2度程度引き上げられたと分析している。
8月の平均気温は年ごとのばらつきをならすと、地球温暖化の影響もあり東京は過去100年で1・7度上昇したことも明らかにした。都市化の影響が比較的少ない沖縄県・石垣島など17地点では平均0・9度の上昇で、同庁は「都市化の進展に応じて気温上昇も大きくなる」としている。




わずかな温度上昇と思うかもしれないが、甲子園でプレーする高校球児を取り巻く環境は、確実に悪化していると言えるだろう。
今年はすでに、新潟県で熱中症で高校の野球部の生徒が死亡している。
真夏の炎天下野球をする。しかも投手は連投になることもしばしば。こんな甲子園の野球をいつまで続けるのか。

広尾晃

今の高校野球のあり方は、根底から見直すべきだ。甲子園に行くために、私学を中心に露骨な選手のスカウトが行われている。金銭も動いている。
また、健康管理を軽視した指導も減ったとはいえ、続いている。プロ野球との不透明な癒着も解消されていない。
そうした高校野球の象徴が、夏の甲子園だ。この大会を手放しで賛美する風潮が、高校野球の古い体質の温存につながっている。
一定の役割を果たした夏の甲子園はいったん解体して、秋のリーグ戦にするとか、ナイターにするとか、安全面も考えた施策を導入すべきだ。
甲子園で死者が出た後では遅いと思う。


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