ボルチモア・オリオールズ=BALが、これほど健闘するとはだれが予想できただろうか。
アリーグ東地区で74勝59敗の2位、常勝ニューヨーク・ヤンキース=NYYと2ゲーム差。ワイルドカード争いでもオークランド・アスレチックス=OAKとゲーム差なしの2位。

この秘密はどこにあるのだろうか?投手陣を見て行く。
2012年開幕時点の投手陣と、現在

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今季開幕時点での、BALの投手陣は誠に不思議なものだった。
MLB(だけでなくNPBも)では、開幕時には先発投手(SP)はほぼ固まっているものだ。MLBの場合は5人で回すのが通常だが、BALは開幕ロースターに残っていたSPは10人もいた。

バック・ショーウオルター監督は「調子の良い投手から使って見極めていく」という風なコメントをしていたが、そういう悠長なことでペナントレースを戦うのは無理ではないかと思った。ましてや、最激戦区と言われるアリーグ東地区だ。

しかし、開幕後、BALは4月を14勝9敗と好スタートを切り、5月も15勝13敗と勝ち越し。ボストン・レッドソックス=BOSが全く不振だったうえ、ニューヨーク・ヤンキース=NYYもやや出遅れた。タンパベイ・レイズ=TB、トロント・ブルージェイズ=TORもふくめた5つ巴の混戦となった。この星の潰しあいのために、1位の勝率が低下した。
オリオールズは6月以降も44勝36敗と健闘し、今の好位置をキープしたのだ。

今の投手陣を見ると、最大の+要因は中日から移籍したチェン。この投手が唯一ローテーションをフルでキープ。しかしエースというほどの働きでもない。

移籍のジェイソン・ハメルも好投、クリス・ティルマンも予想外の投球をした。

また、昨年まったく実績のなかったミゲル・ゴンザレスが6勝を挙げている。

しかし、先発投手陣はチェンを除いて、ショーウオルター監督の言った通り、とっかえひっかえ使われている。

それ以上に救援陣が充実していることが分かる。テキサス・レンジャーズ=TEXから来たストロップ、オデイがセットアッパーとして機能し、クローザーになったジム・ジョンソンが、安定感のある投球をした。

要するに、チェンを除く投手はまるで中継ぎのような使われ方をしたのだ。

今日のNYYとの試合が象徴的だ。BALは先発のティルマンが2失点すると3回でひっこめ、ウルフ、アヤラ、オデイと投手をつないで勝利したのだ。

目先の勝利のために手段を択ばない戦略と言えようが、乱戦気味のアリーグ東地区ではそれが有効に働いている。ただし、今後の予測は難しい。

日本人としては、トミー・ジョン手術をした和田毅に期待したいところだが、ポストシーズンに進出したとしても、BALの先行きは不透明だ。

不思議なチームが勝ち込んでいるというしかない。

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