出野哲也『プロ野球最強選手ランキング』




大きく分厚い本だ。そして意欲作だ。打者はRCをもとに時代で変わる攻撃力の価値を考慮したARC(Adjusted RC)を考案、この通算と、キャリアのピーク時3年=全盛ARCで、ランキングをしている。
さらに投手は、PRという新基準を求めている。リーグの防御率との差異で個々の投手の実力を出している。
PR=(投球回数÷9)/(リーグ防御率‐個人防御率)
この数値が10を超えれば優秀、20以上でトップクラスである。

この基準で、各年度のベストナイン、MVP、NPBのすべての選手のランキングを試みている。

記録をいじって遊ぶ人間にとって、ある意味で究極の道楽をやってのけたようなものだ。

打者、投手のランキングトップはだれか、はあえてご紹介しないが、打者300人、投手100人が、簡単な経歴、記録の特色とともに紹介されている。

見事なものではあるが、率直に言って「それは一面的な評価だな」と思ってしまう。特に投手。そもそも防御率をベースにしていることが疑問だ。

私は、基本的に野球に関するすべてのものごとは「酒の肴になるか」という基準で評価している。その点では、この本も格好のアテではあるが、印刷物にしてしまうと、あーだこーだと言えない不自由さを感じてしまう。また労作なので、批判するのが気の毒な気もする。

野球の記録の本は、基礎データであるべきだと思う。加工した二次データやランキングは、印刷物ではなくネットで出してほしい。その方が気楽に批判できる。

良い本なのでぜひ売れてほしいが、これからはネットで公開していただければと思う。


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