今日のダルビッシュは白のユニフォーム。ボルチモア・オリオールズ=BALは公式戦での対戦なし。テキサス・レンジャーズ=TEXはひどい敗戦から立ち直れるか?

1回表、マクラウスはいきなり初球を引っ張る。1塁のヤングが弾いて出塁。ハーディの2球目で盗塁。一昨日から依然として浮足立っているテキサス。ハーディがセンター前に打ち返す。マクラウスが帰ってくる。4球で1失点。ここから落ち着くべき。デービス三振、ジョーンズ一飛、ウィーターズは三振。スプリッターを投げていないのは、パスボールを恐れたのか。
1回裏、先発はソーンダース。正直大した投手ではない。しかしBALはこうした顔ぶれでここまで勝ち進んできた。併殺の間に1点。BALは早くもブルペンが動き出す。
2回表、612本塁打のジム・トーミ。すごい当たりだがキンズラーが横っ飛びに抑える。乗っている。ダルは球数を投げることを厭わない。行けるところまで行くつもりか。レイノルズは、カッターが抜けて踏み込んだ左手に当たる死球。下位打線はダルには鬼門だけに気がかりだ。フラハティに素晴らしいカッターを2球。スライダーで三振。本来の調子に戻ったか。シーズン1盗塁のレイノルズが走る。BALはダル戦に向けてよく策を練っているのだろう。マチャードは一ゴロ。ヤングはかなりあわてて処理した。
2回裏、ヤングの安打が出るも、後続は凡退。ソーンダースのコントロールはいまいちだが、狙いが定まらない感じ。
3回表、スローカーブがストライクに。マクラウスはカッターに詰まって捕邪飛。ハーディには初めてスプリッターを投げる。ファウル。ハーディは三飛。デービスはスローカーブを空振り、最後は鋭く曲がるスライダーで三振。乗ってきた。41球。
3回裏、走者出るもTEX無得点。
4回表、カットボールで追い込んでスライダーで打ち取るパターンが定着。時折投げるカーブも有効。ウィーターズは鋭いファウルを打ったがスプリッターで一ゴロ。トーミはシフトの裏を掻いて左前打。しかしレイノルズはスライダーに手を出して二飛。ややボール先行だったが事なきを得た。
4回裏、打てそうで打てないソーンダース。一死一三塁でナポリ。何もできず3球三振。これがMLBである。巨人はナポリを狙っているそうだが。点が入らないTEX。拙い展開。
5回表、フラハティに対してカットボールが抜ける。しかしスライダーを打たせて中飛。マチャード、スローカーブが決まる。スライダーで3球三振。マクラウスもスライダーで三ゴロ。遅い球が効果的だ。
5回裏、ハミルトンが出るもアンドラスが併殺打。拙い展開。
6回表、ハーディがカッターをカチンと当てて右前打。2安打はすべてハーディ。デービスが連打。無死一三塁。山場だ。ダルは三振を取るべき。しかしジョーンズは初球スライダーを右飛。犠飛となり1点が入る。ワシントン監督とマダックスコーチがマウンドへ。異変か?右腕を気にするダルビッシュ。かなり長い時間が経過するも、続投。しかしホランドが準備を始める。時間稼ぎだったかもしれない。ウィーターズは二飛。トーミへの初球はカッターが外れるもあとは良い球が行く。最後は芸術的なスローカーブで見逃し三振。場内大いに沸く。
6回裏、ハミルトン投ゴロ。ブーイングが涌く。ベルトレも詰まって右飛。ソーンダースが個々で降板。オデイに、これは上手い継投。クルーズは二飛。
7回表、ダルは投げる。遅い球を投げるダル。レイノルズ三振。104km/h、151km/h、104km/h。凄まじい緩急の差。しかしフラハティは必死で食いつき逆球を左前打。マチャードは初球バント。ここで降板。場内から拍手がわく。しかしダルは笑顔なし。91球。無念だろう。
ここで左腕先発投手のホランドがマウンドへ。レギュラーシーズンでは考えられない。初球に暴投。フラハティの代走アンディーノが三塁へ。ここでマクラウスにタイムリー。痛すぎる2点目。牽制悪送球も出る。かなり空気が悪いが後続を断つ。
7回裏、オデイは三者凡退に抑える。
8回表、上原が出る。スプリッターを投げた挙句吊り球の速球でデービスを空振り三振。臆していない。球は高いが捉えられない。ジョーンズはスプリッターを空振り三振。快調。ウィーターズはライナー性の大ファウルを打たれたが、スプリッターで空振り三振。見事の一語。
8回裏、オデイ続投。1死からキンズラーが安打。牽制悪送球で二塁。アンドラス遊ゴロ。二死、投手交代。何かとポイントになるハミルトンとマティス。恐らくここで点が入らなければTEXは終わりか。3球三振。
9回表、ネイサン。この投手がシーズン後半、もう少ししっかりしていれば、TEXはここまで苦労はしなかった。案の定、決定的な2点が入った。
9回裏、ジム・ジョンソンに対し2死一塁で絶不調のナポリが歩いてルーキーのプロファー。WBCオランダ代表になるだろう新人が左翼に弾き返した。満塁、ここで売り出し中のマーフィー。今季15本塁打。しかし左飛で万事休す。ダルビッシュは敗戦が決まった瞬間、ロッカーに引っ込んだ。
シーズン終盤の勢いの差がそのまま出た一戦だった。公式戦、最終試合でのハミルトンのあの落球がシーズンを象徴していた。ダルビッシュの好投は報われなかった。
10月14日(日)「東京野球ブックフェア」で会いましょう!

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来年への課題でしょう
しかし今日の負けがダルのせいでないのは明らか
ハミルトン(とナポリ)の大ブレーキに加えてワシントン監督の采配もことごとく裏目に
対するBALの戦いは見事でしたねえ、NYYも相当心してかからないと食われそう
ハミルトンの暗さと上原のすごさが目立った試合でしたね。BALが勝ったというよりもTEXが負けたって感じです。
プレーオフでダルよりも上原をもう見られないと思うと悔しい。
投打のMVPが最後の最後に不調になったのが痛すぎました。
阻んだのは、アスレチックスとオリオールズ。
シーズン開幕当時には、全く予想外の展開でした。
特に後半戦の2チームの快進撃は見事ですし、レンジャーズは最終盤にきてチームがガタガタ。
敗退するべくして敗退したという感じですね。
ダルビッシュの投球も来季に期待が持てる内容だったのは良かったです。
ただ上原の今シーズンが、超絶好調のまま終わってしまったのが非常に残念。
明日からのヤンキース戦にボルチモアの投手として投げさせたいくらいなのですが。
ダルは改善点も多いですが、逆に言えば伸びしろも多いってことでしょう。あれだけの短期間で大きく成長したダルなんだから、これからどれだけ化けようと不思議じゃないです。
上原は2試合連続で危ない当たりもありましたが落ち着いてますねぇ。勢いを持っていけないのが今のTEXの弱さかな。
個人的にはヤンキースに優勝してもらいたい。イチローに笑顔とリングを!
月並みですが、やはり「流れ」としてはこうなるような気がしていました。
昨年のワールドシリーズを「あと1球」から2度も逃したことに象徴される、レンジャーズのここ一番での勝負弱さが、今年のシーズン終盤に見事に出てしまった感じでしたね。
ベンチワークにも疑問でした。中盤まであれだけランナーを出していたのになんの策も打たず、選手にまかせっきり。中盤で1点でもリードすれば流れが全然変わってくるはずなのに・・・
もちろん、シーズンにやっていないことをすぐやって出来るとも思って
いませんが今後甲子園大会のある日本の文化を、日本人打者をぜひ引っ張ってきてほしい。もし今日、青木やイチローがいたら・・・
唯一の収穫は最後に出てきた19歳の内野手、ジュリクソン・プロファーです。
彼のバッティングはいいですね。今後注目です。
それより何よりも、ボルティモアの快進撃に、
目が潤まずには、いられません。
数年前の、タンパベイやコロラドの
快進撃の再来を見ている様な気がします。
よーし、こうなったら、
ボルティモアを応援するぞー!
(って、次の対戦相手はヤンキースか…(汗))
1Dayマッチの場合、シーズンはもちろん地区シリーズとも違った戦い方が必要です。その点でゲーム前から「いつもどおりの野球」を標榜していた、ワシントン監督のゲームプランは完全に裏目に出ていました。
この試合だけは、高校野球やWBC決勝戦のような戦い方をしなければならなかった。どんな手を使ってでも1点2点をもぎ取るべき試合です。テキサス本来の戦い方は、次の地区シリーズから始めれば良かった。
元西武の大塚光二が9/24スポーツナビのコラムで、日ハム栗山監督について「シーズンを支えた主力であっても、その時点で不調な者は下げる非情さがプレーオフには必要」と述べています。まったく同じことが今日のワシントン監督にも言えました。
一発長打に期待するのではなく、アンドラス、ヤング、マーフィー、モアランド、ジェントリーなど、ミート力のあるアベレージヒッタータイプを打線の要所に据えるべきでした。
ハミルトンの3番はやむを得なかったのかも知れませんが、それにしても打率.227のナポリと打率.196のソトを並べた下位は、打線の切れ目になることが予測できただろうに、と歯がゆく思います。
その点でショーウォルター監督は、アーリントンでの通算成績が芳しくないソーンダースを敢えて先発に起用した。ここ数試合での投球が良かったことに加えて、なにかテキサス打線に通用する要素を感じ取ったのだと思います。こういうのはよく勝負勘などと言われますが、監督の頭の中には必ず合理的な理由があるものです(落合監督がそうでした)。
定石以下の試合運びをするワシントン監督と、定石を超えた選手起用をしたショーウォルター監督では、大きな差がありました。ダルビッシュや上原の健闘くらいでは、ゲームプランの差を埋めることはできなかったのです。
最初の打席
「こりゃ、じっくり攻めなきゃなぁ」
とコーヒーを入れ直した瞬間に
いきなりの初球凡ゴロ。
アレで全てが決まった気がする。
その後もあまり集中出来てない様子でワシントン監督のレフト起用はどこまで効果があったのか疑問。
ナポリにしても、
ネーサンにしても、
「動かなかった」のか「動けなかった」のか。
キンズラーが引き寄せつつあったムード・流れを全く活かせなかった。
個人的にはワシントン監督の限界を見た気がします。
TEXがPS以上を求めるなら、ここは次の監督にバトンを渡すべきかもしれない。