年俸調停に持ち込むなど昨年オフはもめにもめた涌井。その影響があったか、今季は9勝どまり。また短期だが戦線離脱もした。しかし内容的にはやはりエースだった。
各STATSのセリーグ6球団での順位、各数値の昨対を入れた。

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涌井は5月に1度抜けただけでほぼシーズンを通してローテを維持したが、6月から7月にかけて4連敗して1勝、また4連敗するなど勝ち星に恵まれなかった。しかし、QSもERAもDIPSも向上しており、統一球の影響を加味したとしても昨年並みの投球をしたと言えよう。2つの4連敗のうち5試合はQSだった。クライマックスシリーズの最終戦、ソフトバンク杉内との白熱の投げ合いを見ると、やはりこの投手がエースだと実感させられる。

2005年以来に二けた勝利を挙げ、チームの勝ち頭となった西口は、援護点(RS)がチーム1の79もあった。統一球の影響で被本塁打が減り、思い切って投げることが出来るようになったのも大きい。

帆足は統一球のメリットをほとんど感じさせなかったが、昨年並みの安定感のある成績。貴重な左腕の先発として責任を果たした。

岸、石井もローテーションをほぼ維持したが内容的にはよいとは言えなかった。

収穫は2年目の菊池雄星が、粗削りながらも1軍で先発として通用したことか。

新人王となった牧田はシコースキーの離脱により、途中からクローザーに回ったが、本来は先発投手ではないだろうか。あのゆったりとしたアンダースローは、長いイニングを投げるのに適していると思えるが。

来季、帆足がFAでソフトバンクに移籍。結局、涌井が柱として踏ん張らなければならない。涌井を「唯一のライバル」というダルビッシュのMLB移籍でモチベーションがどうなるのかが気になるところだ。

絶対的なセットアッパーだったミンチェもオリックスに移籍した。この穴埋めも未定だ。新外国人のエンリケ・ゴンザレスはマイナーではクローザーとして起用されている。

ベテランの西口、石井には多くを望めない。菊池、牧田らの成長と、先発、中継ぎの補強がないと枚数が不足する西武だ。

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