ダルや田中将大のように傑出した投手はいなかったが、先発も中継ぎも救援も、質が高かった。強力打線とあいまって、シーズンを独走した。
各STATSのセリーグ6球団での順位、各数値の昨対を入れた。

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今季の最大のヒットは攝津正の先発転向だ。初登板こそ躓いたが、以後、失点はするもののQS(6回以上を投げて自責点3以下。投手の最低限の責任)をキープし続けた。

統一球の恩恵でERAは向上したが、和田、杉内は昨年とほぼ同じレベルの投球。さらに、昨年は球威不足が言われたホールトンが勝ち星を積み上げた。

昨年のソフトバンクは12球団一のセットアッパー陣でもっていたが、今季、攝津が抜けてもその信頼感は揺らがなかった。

森福、ファルケンボーグ、金澤、吉川。甲藤は右ひじ痛で1年を棒に振ったが、それでも万全だった。クローザーは馬原とファルケンボーグが交互に担っていたが、このチームではセットアッパーの方が重要だった。

来季抜ける和田、杉内、ホールトンの数値を差し引くとERAは2.32から2.62。WHIPは1.01から1.02。数字はそれほど下がらない。問題は、3人の先発投手で投げた528.1回というボリュームを、同じレベルで消化する投手が出てくるかどうかだ。経験豊かな帆足の獲得は、その点で非常に大きい。

幸いなことに、あと一歩で先発ローテに手が届きそうな投手が山田、岩嵜、大場と3人もいる。

ダイエー、ソフトバンクは、城島、井口、小久保など主力選手をどんどん流出させながらも勝利を積み上げてきた。すでに勝つための方法論が確立しているように思われる。

3人の先発投手が抜けたことで、パリーグ勢力図は変化すると思われるが、ソフトバンクが下位に沈むと考えるのは早計に過ぎるだろう。

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