今年のMLBのMVPは誰か?そんな話題がいろいろなところで上がっている。すでに投票は終わっている。シーズン終了とともに投票は行われ、今は封印された状態だ。
アリーグは45年ぶりに三冠王が誕生した。私などは今季は当然ミゲル・カブレラだろうと思うのだが、syokuyakyuさんなどは「違うでしょ」と言われる。MVPと沢村賞を外しまくりの私は言い返すことができないのだが、その根拠とされるのが、WARという数値だ。

WARは見方によれば究極の数値ともいえる。守備も打撃も投球も、すべての数値を加味して、それをリーグの平均的な選手(投手、野手)と比較して数値化したものだ。守備はポジション別の数値が加味される。
RCなどよりはるかに複雑な数式となる。公式に発表されている数値を加工するだけでは算出できない。WARは記録専門サイトのfangraphsとbaseball-referenceで発表されているが、baseball-referenceは数式を公表していない。
外部ではなかなか扱いにくい数字なのだが、これによると2012年のWAR1位はカブレラではなくマイク・トラウトなのだという。
2011年のMVPはアはジャスティン・バーランダー、ナはライアン・ブラウンだったが、バーランダーは投手WAR1位。ブラウンはWAR2位だった。
MLBは全米野球記者協会の投票によって決まるが、最近はWARを参考に投票している記者が多いように思える。

そこで21世紀になってからのMVPの投票結果と、各選手のWARと従来の数値の代表として打者のOPS(OBP+SLG)、投手の勝ち星とセーブ記録を並べて、記者が何を基準に投票してきたかを見てみたい。なおWARはbaseball-reference発表のもの。

2001年から2003年。青は打者の最高値、えんじ色は投手の最高値。

2001年のアはMLB挑戦1年目のイチローが新人王、首位打者、盗塁王に加えMVPも獲得した年。ジェイソン・ジアンビはイチローよりもWAR、OBPとも上だが僅差でイチローに敗れている。この年は新旧の数値よりもイチロー出現の衝撃度が大きかったのではないか。

MVP2001-03




ナは圧倒的な数字でバリー・ボンズ。大差の2位がサミー・ソーサ。そしてイチローとともにこの年デビューしたプホルズが4位につけている。

2002年はオークランドのミゲル・テハダ。タイトルは獲得していないが、オークランド・アスレチックスの「奇跡の20連勝」の立役者とされた。『マネー・ボール』にもこのシーンが出てくる。ただしビリー・ビーンは、テハダをそれほど評価していなかっただろう。四球が少ない選手だったからだ。
ナはボンズ、2位にプホルズ。ボンズのOPSは驚異的だ。このころは投手ではランディ・ジョンソンが強かった。

2003年のアはA-RODがMVP。WARの数値ではカルロス・デルガドを大きく上回っている。しかしテキサス・レンジャーズは最下位。A-RODは優勝できるチームを求めて翌年ニューヨーク・ヤンキースに移籍している。
ナはバリー・ボンズ。2位プホルズ。このころまでは薬物疑惑が明るみに出ていなかった。2001年から2003年までのアナ両リーグMVP6人のうちイチローを除く5人が後に何らかの形で薬物疑惑を招いている。

以下、稿を分ける。

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!