NPBの二遊間についても見ていこう。
各チームの二遊間の守備成績を併記した。GPは出場試合数、TCは守備機会(PO+A+E)、POは刺殺つまり捕球したりタッチしたりして直接アウトにした数、Aは補殺。送球などでアウトにするのをアシストした数。Eは失策。DPは併殺への参加数。F%は守備率。GRFはTC÷試合数。簡易型のRF。

セリーグ。40試合以上出場を目安としてピックアップ。

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一見してデータが貧弱なことがわかる。とくに守備に就いたイニング数がわからないのが大きい。この数字のままでは、スターターも最終回に守備固めで入った選手も、GPは1になってしまう。選手の守備範囲を示すRFも、TCを単純に試合数で割るGRFではアバウトな数字しか出ない。
フルで守っている選手のGRFは、RFに近くなるが、控え選手の数字は実態よりもかなり低い。

注目すべきなのは、中日の二塁荒木のTC=守備機会の多さ。805という数字は試合数が18試合も多いMLBの最多の数字を大きく上回っている。GRFも6.24。MLB最高の5.24を1.0も上回っている。ヤクルトの田中もそうだが、NPBの二塁手の守備範囲や機能はMLBとは大きく異なっている可能性がある。端的に言えば、NPBの二塁手はMLBなら一塁手や遊撃手が守るエリアまでカバーしているのではないか。遊撃手の数字がそこまでの差が出ていないことを見ても、NPBの二塁手の特殊性が浮き彫りになってくる。

二塁手は数字的には田中浩康が圧倒的。遊撃手はフル出場した選手が阪神の鳥谷、巨人の坂本と二人いる。これに中日の井端の3人が拮抗した成績を上げている。ゴールドグラブはこの中から選ばれるのだろう。

ベストの二遊間は、難しいところだが、6球団で唯一固定されていて、守備の数字も高い中日のアライバではないか。やや月並みではあるが。

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