毎年この時期は四国にいる。四国中のお寺を見て回ろうと決めて、徳島、高知、愛媛とまわっているのだ(まだ現役の馬鹿です)。もう12年になる。そんなわけで、四国アイランドリーグPlus=IBLJには、1年目からずっと通っている。
今回は日程が合わず1試合だけ。昨日の坊っちゃんスタジアム、愛媛マンダリンパイレーツvs徳島インディゴソックス戦を見た。
ゴールデンウィークだけによく入っている。3308人。昔の大阪球場の南海vs近鉄もこのくらいの入りだった。徳島の応援は20人くらい。圧倒的なホームアドバンテージ。
結構盛り上がっていたのだが、スタジアムにはテレビカメラが一台もなかった。できたころは中継があったし、最近までニュース素材を録るためにローカル局のカメラが来ていたと記憶するが、それがなくなっているのは気がかりだ。

また、広告も少しさびしくなっているように思う。
御多分に漏れず、IBLJは厳しい経営を強いられている。特に徳島は運営会社が破たんし、リーグが運営を肩代わりするなど経営的には瀕死の状態が続いていた。チーム状況もそれを反映して、選手は覇気がなく、弱い時代が続いていたのだが、今年はここまで5勝2敗2分で首位を愛媛と分け合っている。
確かに動きも良くなっているように思えたし、声も出ていた。少しほっとした。
最近の四国アイランドリーグの大きな動きとしては、NPBから選手を受け入れていることが上げられる。NPBは、試合の場数を踏ませる必要があると判断したファームの選手を契約でIBLJの球団に預けるのだ。もちろん、年俸はNPB持ち。
IBLJ側にしてみれば、預かった選手の分だけ年俸が節約できるし、NPBとのコネクションも太くなる。大いにメリットがあるのだ。
昨日の愛媛の先発、池ノ内亮介も広島カープから預けられた投手だ。サイドスローから145km/hの鋭く切れ込む球を投げる。独立リーグのレベルでは傑出しているようで、すでに2勝を挙げている。しかし、試合からはこの投手の欠点も見えてくる。コントロールが悪いのだ。下位の先頭打者を簡単に歩かせたりする。
こういう部分を矯正するために送り込まれているのだろう。

徳島の7番を打っているのは井生。昨年まで広島にいたあの井生崇光か!と思ったのだが、そうではない。井生広大だ。
この選手は二塁手として非常に機敏な動きを見せていた。明治学院大卒。明治学院は明治のある時期、最強のチームだったが、NPB選手は一人も輩出していない。彼が最初の一人になる可能性もあろう。

徳島の打撃コーチは、懐かしや長内孝、昭和の終わりから平成にかけて、広島でしぶとい打撃で鳴らした強打者だ。あのごつい構えは魅力的だった。今は、選手に一人ひとりに細やかにアドバイスをしている。安打を打った選手とはハイタッチするし、バントを成功した選手にも声をかけている。野球が本当に好きなのだなと思わせる。徳島が元気になったのには、長内の存在も大きかったのではないか。
徳島のコーチには、さすらいの野球選手だった根鈴雄次もいる。
試合は愛媛が押し気味。愛媛の4番金城雅也は立派な構えから鋭い当たりを飛ばしていた。

ただし、本塁打は出ず。一部の選手を除いて、ミート打法がほとんど。鋭く振って、反対方向に安打を打つ選手が多かった。
ただ、IBLJの投手はずいぶん速い球を投げるようになった。少し前までは140km/hに届く選手は稀だったが、この日登板した6選手の内3人が145km/hを出していた。レベルは上がっているのだろう。
徳島のベンチにも、カープのウィンドブレーカーを着た選手が3人ほど見受けられた。彼らの存在も徳島の復活には大きかったのだろう。
独立リーグの老舗、IBLJは今年で9年目、まだ頑張っている。しかし見るたびに思うのは「いつまで続くのか」ということだ。選手も球団も、明るい明日が見えてこない。
NPBはIBLJを無視しているわけではない。しかし、角中勝也などIBLJ出身でNPBで活躍する選手が出てきても、IBLJからNPBへの扉はまだ半分しか開いていない印象だ。
NPBは若手の育成と、マーケットの拡大のためにも、IBLJやBCリーグなど、しっかりと運営されている独立リーグと資本関係を持つべきだと思う。

このまま先行き不安のままで推移して、独立リーグが破たんした時に、我々は失ったものの大きさを感じることになるのではないかと思う。
広尾晃 野球記録の本、4/12、スポーツ報知に取り上げられました。アマゾンでも販売しています。



クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。杉内俊哉

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!
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ゴールデンウィークだけによく入っている。3308人。昔の大阪球場の南海vs近鉄もこのくらいの入りだった。徳島の応援は20人くらい。圧倒的なホームアドバンテージ。
結構盛り上がっていたのだが、スタジアムにはテレビカメラが一台もなかった。できたころは中継があったし、最近までニュース素材を録るためにローカル局のカメラが来ていたと記憶するが、それがなくなっているのは気がかりだ。

また、広告も少しさびしくなっているように思う。
御多分に漏れず、IBLJは厳しい経営を強いられている。特に徳島は運営会社が破たんし、リーグが運営を肩代わりするなど経営的には瀕死の状態が続いていた。チーム状況もそれを反映して、選手は覇気がなく、弱い時代が続いていたのだが、今年はここまで5勝2敗2分で首位を愛媛と分け合っている。
確かに動きも良くなっているように思えたし、声も出ていた。少しほっとした。
最近の四国アイランドリーグの大きな動きとしては、NPBから選手を受け入れていることが上げられる。NPBは、試合の場数を踏ませる必要があると判断したファームの選手を契約でIBLJの球団に預けるのだ。もちろん、年俸はNPB持ち。
IBLJ側にしてみれば、預かった選手の分だけ年俸が節約できるし、NPBとのコネクションも太くなる。大いにメリットがあるのだ。
昨日の愛媛の先発、池ノ内亮介も広島カープから預けられた投手だ。サイドスローから145km/hの鋭く切れ込む球を投げる。独立リーグのレベルでは傑出しているようで、すでに2勝を挙げている。しかし、試合からはこの投手の欠点も見えてくる。コントロールが悪いのだ。下位の先頭打者を簡単に歩かせたりする。
こういう部分を矯正するために送り込まれているのだろう。

徳島の7番を打っているのは井生。昨年まで広島にいたあの井生崇光か!と思ったのだが、そうではない。井生広大だ。
この選手は二塁手として非常に機敏な動きを見せていた。明治学院大卒。明治学院は明治のある時期、最強のチームだったが、NPB選手は一人も輩出していない。彼が最初の一人になる可能性もあろう。

徳島の打撃コーチは、懐かしや長内孝、昭和の終わりから平成にかけて、広島でしぶとい打撃で鳴らした強打者だ。あのごつい構えは魅力的だった。今は、選手に一人ひとりに細やかにアドバイスをしている。安打を打った選手とはハイタッチするし、バントを成功した選手にも声をかけている。野球が本当に好きなのだなと思わせる。徳島が元気になったのには、長内の存在も大きかったのではないか。
徳島のコーチには、さすらいの野球選手だった根鈴雄次もいる。
試合は愛媛が押し気味。愛媛の4番金城雅也は立派な構えから鋭い当たりを飛ばしていた。

ただし、本塁打は出ず。一部の選手を除いて、ミート打法がほとんど。鋭く振って、反対方向に安打を打つ選手が多かった。
ただ、IBLJの投手はずいぶん速い球を投げるようになった。少し前までは140km/hに届く選手は稀だったが、この日登板した6選手の内3人が145km/hを出していた。レベルは上がっているのだろう。
徳島のベンチにも、カープのウィンドブレーカーを着た選手が3人ほど見受けられた。彼らの存在も徳島の復活には大きかったのだろう。
独立リーグの老舗、IBLJは今年で9年目、まだ頑張っている。しかし見るたびに思うのは「いつまで続くのか」ということだ。選手も球団も、明るい明日が見えてこない。
NPBはIBLJを無視しているわけではない。しかし、角中勝也などIBLJ出身でNPBで活躍する選手が出てきても、IBLJからNPBへの扉はまだ半分しか開いていない印象だ。
NPBは若手の育成と、マーケットの拡大のためにも、IBLJやBCリーグなど、しっかりと運営されている独立リーグと資本関係を持つべきだと思う。

このまま先行き不安のままで推移して、独立リーグが破たんした時に、我々は失ったものの大きさを感じることになるのではないかと思う。
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コメント
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2軍でも出場機会の少ない選手とか、どんどん独立リーグで実戦経験させるべきだと思います。真剣勝負の実践でないと見えてこない課題とかも見えてこないでしょうし。
そうすれば、独立リーグのレベル底上げにもつながるでしょうし、戦力外になった大物ベテラン(今期で言えば小林宏之とか清水直行あたり)とかもNPB復帰を目指してプレイするようになれば、注目度も上がって経営的にもプラスに働く気がします。
BCリーグのほうでは、木田や大家といったNPB、MLBでも一定の実績がある選手が投げており、監督にも高津(昨季まで)やギャオス内藤といった比較的知名度の高かった元選手が就いていて、話題性では一歩リードしている印象があります。
ただ、せっかくの育成選手の派遣制度を一部のチームしか有効に活用していないのは残念です。たぶん、他所のコーチにあれこれ言われるのが嫌だとか、派遣先で怪我をするのが嫌だとか、色々理由をつけて避けているのでしょうが。
経営が苦しい独立リーグを、相変わらずアマチュアを含めた球界全体で緩やかに無視し続けているのが現状ですが、本当に最悪のシナリオというのは、独立リーグが破綻することよりも、独立リーグがMLBの(各球団の)傘下に入ってしまうことでしょう。
実際にそういう話もあったそうですし、おそらくは今でもコンタクトはあるはずです。MLBの各球団にしてみれば、取るに足りない金額で日本球界に橋頭堡を築くことができるわけですし、独立リーグ側も選手年俸を丸抱えしてもらうことで経営は劇的に改善するはずですから、損な話ではないはずです。
私はMLB傘下になってもいいと思います。そうでもしなければNPBは目を覚まさないでしょう。
おそらくNPBだとお金だけ出して現状維持を図るだけです
いわばヒモ生活のようなもので前途がない
MLBなら独立採算制で経営改善を目指してくれると思います
今もサッカーなでしこもチームによっては本当にガラガラだし、何だかんだ言いながら野球ってすそ野の広がり具合は他競技と比べても広いな、と改めて感じます。
同じゴールデンウィークに行われたJ2で観客数が3000人以下は
11試合中2試合だけでしたし、神戸と岡山は14000人はいっています。岡山のファンは新幹線2両貸切りでいったそうです。
J3もできるという話ですし、なでしこを比べるのだったら女子プロ野球だと思います。
また少子化のなかで12歳以下の登録人数が毎年過去最高を更新し続けるサッカーと比べ野球のすそ野の広がりにも危機感を覚えます。
どうして日本の野球界から球界全体を動かそうとする人材は出てこないのでしょうか。