オリックスの李大浩が、韓国野球の八百長疑惑について聞かれて「全く信じていない」と強く否定していた。
大相撲の八百長もそうだが、トップクラスの競技者は八百長とは無縁である。そんな金に頼らなくても巨額の年俸や賞金にありつけるからだ。

関与するのは相撲でいえば平幕から十両クラス。実力がないわけではないが、それほどの収入がないクラスだ。また力が落ちてきて、引退後のことを考えなくてはならない選手も絡むことが多い。

先輩後輩の縦意識が強い儒教国(つまり東アジア)では、そういうベテランが若手選手を巻き込んで八百長をおこすことが多い。韓国という国は歴代の大統領が、必ずと言っていいほど身内の汚職で訴追される。近代的な「法」よりも忠孝や長幼の序がまだ幅を利かす国がらでもあるのだろう。

今回の八百長疑惑は、プロバレーボール界から火の手が上がった。2月7日、大邱地検は「09-10年プロバレーボールVリーグの試合で、勝負操作に加担して謝礼金を受けた元バレーボール選手とブローカーを拘束した」と明らかにした。

この事件に端を発して、他のブローカーによる韓国野球(KBO)の八百長事件が、明るみに出つつあるのだ。





まだ野球選手から逮捕者は出ていないが、疑惑のある選手が任意で聴取を受けているようだ。
もしKBOから逮捕者が出たら、そのダメージは計り知れない。

昨年、韓国プロサッカー(Kリーグ)の八百長汚染が明らかになったが、46人の選手が起訴され、自殺者まで出る騒ぎとなった。プロサッカー選手に対する国民の目は厳しく、今後の韓国代表の国際試合にも大きな影響が出ると思われる。

たび重なる八百長事件のためにリーグ解体の危機にひんしたのが台湾プロ野球(CPBL)だ。実力のある若手は台湾プロ野球を忌避し、NPBやMLBに挑戦するようになった。かつてはKBOの好敵手だったCPBLだが、2009年のWBCではNPBはおろかKBOにも全く歯が立たず、敗退している。

こうした事件の背景には、「野球さえしていればいい」という野球バカがまかり通る風土があると思う。多感な十代に、善悪を判断する理性や社会性を養うことなく、野球漬けで過ごした若者が、うわついた気持ちでプロ入りし大金を手にする。そこに不正が付け入る余地があるのだと思う。

その点では日本のアマチュア野球も大差がない。今年の選抜に実質的な「野球専門学校」である通信制高校が選ばれたことを見てもわかるように、野球バカの養成施設はむしろ増加しつつある。少子化が進む中で、私学が個性を出して売名をするために、極端な教育方針を打ち出しつつあるからだ。さらには野球選手をプロや有名校に売って飯を食うブローカーも存在する。日本の状況も韓国と大差ないのだ。

「それはしても良いことなのか、いけないことなのか」の判断をすることなく、ただただ指導者のいうことを聞いて野球だけをしてきた若者たちは、八百長に対する免疫力は弱いと考えるべきだ。
対岸の火事ではあるが、決して油断できないと思う。

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