「松坂大輔クビ」と書いた夕刊紙があった。「この紙はこれからは買わない」と思った。松坂は自ら契約解除を申し入れたのだ。
今季の成績。月次で。

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ボストンをFAとなった松坂はクリーブランドのキャンプの招待選手となったが、MLB昇格を果たせず。チームとマイナー契約を結びなおした。
4月は5試合に先発したが、28日に左わき腹を痛めて故障者に。
6月に復帰してからはローテーションを維持して、平凡ではあるがまずまずの成績を収めた。
しかし、メジャーからはお声がかからなかった。
中島裕之もそうだが、今季のMLBは日本人選手に対して非常に評価が厳しい。

投球を詳細に見て行くと、松坂は右打者に.250とよく打たれている。
また、走者を置いての失点は49.2回で40。ピンチにふてぶてしいほど強いと言われた往時の面影はない。
マイナーリーグはあと10日で閉幕する。昇格の可能性がない中、他球団でのオファーを求めて自由契約の道を選んだのだ。

キャリアSTATS

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「松坂世代」という言葉を生むほど、アマチュア時代から抜群の存在。NPB入りしていきなり3年連続最多勝。まさに時代の寵児だった。
4年目に故障をするが、ここからは制球力が飛躍的に向上し、力押しに押す投球から打たせて取ることもできる効率の良い投球に変化した。
そして27歳で満を持してMLBに挑戦したのだ。

ポスティング入札金5111万ドル、年俸総額5年5200万ドルと言う空前の巨費が動いて松坂はボストンに移籍。
1年目、2年目は、出入りの大きい投球ながらも期待に応える成績を残した。

しかし、3年目以降故障に泣かされ、2011年にはトミー・ジョン手術を敢行。2012年に復帰を目指したが、成績は芳しくなく、年末にボストンをFAとなり、元ボストンの監督のフランコーナがいるクリーブランドに移籍したが、ついにメジャーに呼ばれることはなかった。
すでにブリュワーズが関心を示しているという。

松坂大輔はNPBとMLBの野球の「段差」を体現した存在だった。大きくて滑るボール、硬いマウンド、ストライクゾーンの違い。
松坂はそれらを克服したとは言えなかったが、それでも1,2年目で34勝、エースのジョシュ・ベケット32勝よりも多い勝ち星を稼いだ。

しかし、そうした外面的な違い以上に松坂を苦しめたのは、調整法など投手に関する日米の考え方の段差だろう。
投げ込んで制球力や球威を作ってきた松坂にとって、「肩は消耗品」という米の考え方は、最後まで理解できなかったはずだ。

松坂以降にMLBに挑戦し、成功している投手は、米のスタイルに順応するとともに、肉体改造にも取り組んだ。このあたりが松坂との最大の違いだろう。



松坂は「このままでは終われない」と思っているだろう。我々もそう思っている。
良いときの松坂の投球は楽しかった。打者との勝負を楽しみ、力でねじ伏せる。
逃げない投球の面白さを堪能させてくれた。
そういう投球を見てみたいとは思う。しかし状況は厳しい。

バージョンアップをしなければ、松坂は新しいステップに至らないのではないかと思う。

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