運命のマウンドに立った松坂に対して、アトランタの先頭打者、シェーファーは初球をいきなりセーフティバント。松坂はこれを安打にしてしまう。非情としか言いようがない。

シェーファーは盗塁。そしてジャスティン・アップトンが右前に運び、早々に先取点が入る。さらにフリーマンの二塁打が出て1死も取らないうちに2点が入った。
落胆した松坂はマッキャンを4球で歩かせる。
大事な3度目の試験は、これでほぼ結果が決まった。ジョンソンを併殺打に取り、BJを三振。
2回裏、アグラを三ゴロに打ち取るがシモンズが右前打。マホールムが送りバント。そしてシェーファーがタイムリー、アップトンを歩かせ、フリーマンには3ランを食らう。143㎞/hの真ん中高めに入る打ち頃のボールだった。
マッキャンにも安打を打たれたところでコーチがマウンドへ。
以後は書いても仕方がない。
松坂の今シーズン、そして2007年以来続いたMLBのキャリアはこれで終わったのではないか。メッツがもう一度チャンスを与えてくれるとは思えない。
制球がない上に、球威も、球のキレもない。そしてピンチでは勝負を恐れて内角を攻めることができない。
古くから当ブログをお読みの方は、先発投手を1球ずつ追いかける記事が、松坂大輔から始まっていることをご存知かと思う。
無駄球が多く、ランナーを山のように背負いながらもふてぶてしくアウトを取っていく松坂は、本当に魅力的だった。
またA-RODなど大物打者に勝負を挑む姿も恰好が良かった。
松坂大輔のピッチングは、結果はどうであれ、本当に面白かった。
しかしその身上である速球のキレ、勢いが失われ、それとともに自信が減退し、松坂は急速にしぼんでいった。
最近、野球関係者に会う機会が増えたが、ダルビッシュや黒田、岩隈がMLBに来て投球方や調整法を大きく変えた話が出ると決まって「それができなかったのがダイスケなんだなあ」という話になる。
つまり松坂は日米のギャップにはまり込んで抜け出すことができなかったということになろう。
「松坂世代」という有名な言葉があるように、松坂は一時代を代表する投手だった。多くのプロ選手にとっては、仰ぎ見る存在だったし、一般人も「あんなすごい投手は見たことがない」と言った。
そういう投手だっただけに、自らのスタイルを変革することができなかったのだろう。
特にトミー・ジョン手術の後は、苦しんだのではないかと思う。
今後の展開を予測するのは難しいが、一つの時代が終わったという感慨がある。
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コメント
コメント一覧
変化球投手へのフルモデルチェンジをしようにも制球ができなければ・・・。
DeNAとかオリックスが色気を出しているようですが・・・
まさしく、「サバイバル オブ ザ フィッテスト」
適応した者が生き残るですね。
コリンズは、あと一回は登板させる旨のコメントを出していますが、見たいような、見たくないような……
スカファーって誰?って思っちゃいました。
松坂ですが、今日の試合は見ててちょっと辛かったですね。
昔みたいな躍動感がないなって思いました。
2イニングで60球、これでは通用しなくなってるでしょう。
見てはいけない物を見てしまった感があります。
松坂投手も、もうおしまいなんですかね
ギクシャクして、とても体重移動がスムーズに行われているとは思えない、力み返ったフォーム
鋭く振れない腕…
年々悪くなってきているように思います
残念ですけど…
夜中の作業ゆえご容赦!
もう1回先発チャンスをもらっても、急に良くなることは難しいそう。
まだ30代前半ですから復活してほしいですが・・・。
ファンとしてはBOSでのジェットコースターのような日々が、今となっては懐かしい。こちらのコメント欄でも、黒田のように投げてくれたらなあ、と何度書いたことか。
さびしいです。まだ終わりじゃないよね、ダイスケ。
文句のつけようのない素晴らしいヒットじゃないですか
やっぱり松坂は凄い選手だったんだよなあ・・・
今シーズンの打撃成績4打数2安打ですし
某野球漫画のようにNPBに帰国するときは野手として如何
もちろん冗談ですけど・・・
最初っからナショナルリーグでプレーしてほしかったと思うのは私だけじゃないでしょう・・・
打者としてタイムリーも打ってるしチャンスさえ与えればいつか結果を出してくれます!
監督がもう一回投げさせるって記事がありました。
なんでそんなにダイスケに厳しいんですか?
どうだろう?そもそも、MLBへ行ってから、ほとんど、投げ込みのようなことはしていない(禁止されていた)と思うのだが・・・
また、レッドソックスも日本の投球を見て、あれだけの大金を投資したわけで。
個人的には、ボールとの相性が悪すぎたと思っている。ロジンを使えず、首筋や腕の汗を拭って、ボールに付けなければならないほど、相当、違和感を感じていたと思われる。
ピンチでギアが上がっていかないのが大きく違いましたね・・・。
自分でピンチを作って自分で抑える劇場型ピッチングが彼の真骨頂だったはずですが、今は悲劇しか上演できていません。
>7. くっち~ さん
>見てはいけない物を見てしまった感があります。
まったくの同感です。
>12. きゃっぷ さん
>今日唯一の見所があの非凡なバッティングセンス!
雰囲気もありましたし、一服の清涼剤でした。
次があるなら、DHのないチームで野球してほしいです。
たらればですが、大きな問題がなければ
去年か今年にでも通算200勝を達成出来ていたかもしれませんね。
メジャー100勝も。
メジャーで今後活躍するのは厳しそうですが、
日本に戻って復活というのも面白いですね。
息の長い活躍をして200勝・250勝を見せてもらえたら。
それにしても、イチロー選手の4000本安打時の
長いインタビューを見たせいか、
松坂選手の言葉の少なさは物足りなく感じます。
負けている時ですから口数少ないのは仕方ないのでしょうけど。
ダルビッシュはともなく、黒田と岩隈がこれだけ活躍して、松坂がこの結果というのは信じられない気もしますが、NPBとは違う野球にアジャストできなかったんでしょうね。残念です。
くだらねえ、そんなことしか気が付かないのか。幼稚園でも言えるぜ。当てもんじゃないって。
じゃあね(^-^)/
それだけ?逃げるのか。
投手事情が苦しくポストシーズンを逃したメッツにとって、消化試合処理要員どうしても必要だからです。来季はないでしょうが今季はまだ登板機会が有るでしょう。
・・・平成の怪物が消化処理担当になったのを見るのは悲しいですけどね。
あと、荒らしはスルーで対応を反応してたら逆に粘着されますよ。
いくらなんでも確定でもない事をタイトルに持ってくるのはライターとしてどうなのでしょうか?
監督はまだ投げさせるそうですので事実と反すると思いますが。
今の松坂について、どんな「良い要素」があると言うのでしょう。無理やり良いことを書くのがファンだとは思いません。
「終戦」についてもコリンズのコメントが出る前に書いたブログですし、私の「印象」ですから改める気はありません。
黒田はともかくまだ1年ぽっきりの岩隈を言うのは違うでしょ。
彼だってこの後また肩壊して2年後くらいには過去の人になってるかもしれませんよ。今は活躍してるけど上原だってオリオールズ時代は先発でぱっとせずリリーフ転向してもハムストリングを2度も痛めて長期離脱してもう終わった投手って風潮でしたからね。
大体松坂の07年はまだステロイド時代で今年よりアリーグ防御率が0.6も違うんだから
ちなみに今年は薬物使用者がほとんどいなくなって93年までの投手有利な環境に戻りました。この辺も日本の3先発投手に好条件でした。
おまけに岩隈は投手有利な球場ですが松坂は打者天国のボストンがホームだったんだから
> せめて終戦のタイトルは変更してもらえませんか
という切なる思いだけは同感です。ただし違う理由で(コリンズ監督のコメントの前か後かも関係なく)。
選手のプレーや成績に対する論評であれば、どのような表現でもかまわないと思うのですが、せめて現役選手の「進退」に関することだけは、どのようなメディアも書き手も、先走ったり、きつい表現を使ったりしないでほしいと願っています(スポーツ紙などで何より許せないと思うのが、現役選手の進退に関する憶測・妄想記事です)。
(野球以外のスポーツも含め)選手の進退についてだけは、本人やそれを取り巻く現実にゆだね、静かに見守る。触れるにしても事実だけを淡々と――それが、非凡なプレーで我われ凡人を楽しませてくれた選手たちに対する最後の礼儀であってほしいと願っています。
今回の松坂のケースが本当の進退につながるかは不明ですが、可能性も否定できないだけに…。
あなたは
「松坂大輔クビ」と書いた夕刊紙があった
「この紙はこれからは買わない」と思った
と以前書いてたじゃないですか・・・
終戦って書いてるのもそれと同じレベルです。
ダイスケのファンからすると相当不愉快なタイトルだと思いますので修正をお願いします。
まだコリンズが投げさせると言ってるんですから終戦ではないです。
松坂の安打を褒めろったって、あばたもえくぼじゃあるまいし。
私は感じたままに書いているだけ。ずっと松坂を見てきましたし、好きな投手ですが、だからといって手加減をしたり、ありもしない「良いところ」をわざわざお添え物みたいに書く気は一切ありません。
そんなことをしだしたら、文章の切っ先が鈍りますから。
「松坂大輔クビ」と書いた夕刊紙があった
「この紙はこれからは買わない」と思った
↑
この記事と矛盾してませんかね?
しつこいとは自分でも思いますが終戦なんて軽々しいタイトルはやめていただきたいです。
「松坂大輔、終戦」とかかれたブログがあった
「このブログはこれからは読まない」と思った
で良いと思うのですけど・・・
ただ、次はインディアンズ戦で、松坂が先発の座を争ったサラザールと投げ合うらしいんですよね。なんとかドラマを見せて欲しい、そう思っています。3Aでもあそこまで改善したわけですから。
新聞記事の見出しと、私のタイトルの違いがお分かりにならないとは残念なことです。
軽々しく書いてないですよ。実質的にそうだと思います。追試があるのは結構なことで、期待もしますが、この惨状への表現としてこれしか考えられません。
松坂の投球が好きなことと何ら矛盾していないと思いますが。
だめになっても、まだ松坂が好きだ、と言ったところで何になるでしょうか?彼が喜ぶでしょうか?
優秀なプロ野球選手である松坂大輔以外に私は何の魅力も感じませんので。
おっしゃる通りです。
それは登板チャンスが残っているとかいう話ではなく、投手として終わったという事。
(たとえ次の登板でパーフェクトを達成しても彼の評価は変わらないだろうから…)
登板後のコメントにも問題意識・危機感などが全く感じられずメンタルも相当疲弊している様に見える。
彼の最後のターニングポイントは「TJ手術」だった。
アレを聞いた時に私はチャンスだと思った。
これで心機一転、身体のメンテナンスに本気で取り組む時間が出来たのだと。
あのリハビリ一年に身体を虐め抜き、絞り込んで新たな「松坂伝説」が始まるのを皆が期待していた。
しかし、戻って来たのは相も変わらず「引退後の焼肉屋のオーナー」と見まごうばかりのでっぷりとしたシルエット・太鼓腹。
期待が萎むのにそう時間はかかりませんでした。
裏切られたとは思わなかったが、ただただ残念。
生まれ持った天性のフィジカルだけで突き進んだ後に脱皮する姿を見せて欲しかった。
ただ体重はピッチングには無関係という考え方もあるのでしょうが、アスリートが身体を絞る、削る、削ぎ落とす事がパフォーマンスを向上させるのは自明の理だと思う。
(ただ結果ではなくその行為こそがアスリートのアイデンティティではないのか)
そしてさらに残念なのは、彼のスタイル・生き方が変わらなかった為に今後野球選手の処世術の一大カテゴリ「清原ルート」に乗る姿が予想される事。
誰だってヒーローがあの扱いになるのは見たくないのです。
blog主も松坂を終わったと思ったようだし、これからはもう松坂を「記事にするな」って話だねw
その理屈って、小学生にしか通用しないと思うよ(記者ぶってる人の言うことではない)
※「僕のblogだから何を記事にしようと勝手って」言うのは織り込み済みだから返信無用ですよ♪
よくわかりませんが、終戦と言う実感を覆す事実が出てくるまで言葉を改める気はありません。当てもんではないので、また活躍し出せば、それをそのまま評価するだけです。
最速がリーグ速球の平均にも全然届かない
ノーコンの速球派に何度もチャンスは与えられない
球速が戻って打たれてる状態ならまだまだチャンスあるだろうが
若手以下の球威ではいつメジャー最後の試合になってもおかしくない
例えば、松坂投手の復帰1試合目の登板ならば…
●ランナーをためても、投球間隔を間延びさせないよう常に心掛けていた
●直球は高めに浮き気味でも…打者にボール球ではなく、ストライクゾーンで勝負していた(泣)
ぐらいは素人でも気付く
逆に、復帰2試合目は…
投球間隔バラバラ、球もバラバラでみる影なし。
しかしながら、少しだけ球速(球威)が増してる
さて…原因は何だろう?
ただ単に松坂の能力が怪我の影響で落ちたのか?(だったら2試合目の球威増しが説明出来ない)
あるいは、松坂が1試合目と2試合目で試合に臨むアプローチを変えた?
要は、最初の登板では周りの評価を気にしすぎ…次の登板では(前の結果が芳しくなかったので)思い切って自分の投球をしてみた→今回の試合?
選手に愛情があるなら…
そういったことを推察しながら試合を追い掛けるものだと思うが…ここの松坂記事は「打たれた!」「キレがない!」など全ての評価が一試合の結果だけ、揚げ句に勝手に終戦宣告
「記事の否定は認めない」には無理があると思う
自分も個人的に1試合目の松坂の縮こまった投球に絶望し…2試合目の何球か「おっ!」っと思わせる球をみて希望をもち…3試合目を楽しみにしていたが見れず…試合内容が知りたくて検索したら…いの一番がココで…
脊椎反射しただけで、本来は個人がどう考えようが勝手なのは分かるよw
が…攻撃的な言葉を見かけたら、ファンならそれなりの反応はしてしまう
もっと言葉を選べばよかったんだよなあ
次回神ピッチしたら訂正してくれよな~頼むよ~
怒ってるみなさん&広尾さん
とりあえずこの話はもう終わりでいいんじゃない?
それは逆に自分の主観を押し付けてることに気が付かないのかね。
自分を顧みられない人間ってやだね。
自分は野茂英雄投手のファンです(もう選手ではないので"でした"が正しいでしょうか?)が、選手がしっかりしたパフォーマンスを見せつけられない時はこんなものでしょう。
「終わった選手」「引退してなかったの?」「もう無理だよ」「期待するだけ無駄無駄」よく言われてましたよ。野茂投手も。
それでも「また戻ってきてくれる」「結果でそういう声を黙らせてくれる」と願い、期待してました。
だからこそ1000日振りにMLBのマウンドに舞い戻ってくれたとき本当に嬉しかった。
09WBCまでは野球漫画の主人公のように順風満帆な野球人生を送ってきた松坂投手初めての、しかし長い挫折期間。今はファンも共に耐えるときなのでは?
と、まぁ長文で失礼ながらあくまで一個人の感想を。押し付けるつもりはございませんので。
さて!今日の松坂の投球フォームって、村山実投手ばりの胸を張るフォームを止めたのかなぁ?
(前の試合を見てない)
そしたら目茶苦茶嬉しいんだけど…カメラアングルが微妙でよく分からん
やっとこさ…直球系と変化球での腕の振りの差が目立たなくなりましたね(喜)
でも…自分で首を振っているのに、振るとしばらく制球が乱れるのは勘弁してください(悲)
さて…blog主も翻意されたようだし→去ります♪
とりあえず来季も向こうで出来そうでなにより♪
さて…来季への課題は…
直球系はオーバー、変化球はサイドと、球を離す前からバレそうな腕の振りをスリークォータぎみに変え改善したのは良かった(付け焼き刃風だが…)が→直球が全てツーシームというよりシュート回転なのは改善すべき
※高めの威力が半減してる
でも…復活への道筋は見えてきたので、ファンとして嬉しいねO(≧∇≦)o