【2009年1月24日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】
実は、その6は、得点圏打率のことをご紹介しようと思ったのだが、得点の項でイチロンさんからいただいたコメントに触発されて、新しいのを書きたくなった。得点圏打率は明日にします。じゃ、全11回にするか、というと野暮なのでそうはしません。10回でおしまいにします。
イチロン様のコメント、勝手ながら、再録させていただく。
>出塁数でも、出塁率でも、イチローはリーグトップクラスではありません。
管理人様イチローは総出塁数(安打+四死球)では08年ア・リーグでペドロイア270に次いで269で2位です。後打者次第で高得点に繋がるはずです。総出塁数からいって、100得点は当然といえます。イチローの力だと思います。率は打数が少ない選手が有利だし、出塁率には盗塁が含まれませんよね?
面白いと思ったのは、イチロンさんの、出塁数が多ければ得点も多いという考え方だ。それはそうだが、強いチームでも弱いチームでも出塁数と得点の比率は変わらないのだろうか、と。
で、調べてみた。アリーグの規定打席以上の68人の得点、総出塁数、その他のSTATSを。申すまでもないが、総出塁数とは安打、四球、死球の合計。85点以上の得点をしている32選手を得点順に並べたのが以下の表だ。

ミソは、ピンクで表示した「帰還率」。勝手に作りました。これは、得点を総出塁数で割ったもの。文字通り、塁に出た内で何割ホームに還ってきたか、という率。
表のとおり、帰還率にはグランダーソンの.489を筆頭に、大きな差がある。イチローは.383だ。「総出塁数が多ければ得点も多くなる」は自明のことだが、その割合は選手によってかなり開きがある。その差は何なのか?
ひとつは、出塁した選手個々の努力だろう。一つでも次の塁を盗ろうとする選手の方が帰還率は高くなるに違いない。それから、自分で自分をホームに返す本塁打が多いと、高くなるだろう。個々の本塁打と盗塁の記録に、端的に表れるはずだ。
でも、それだけではない。後続打者が打つか打たないかで、大きく変わってくるはずだ。で、それを表す数値として、各チームのOPSを引っ張ってきた。(出塁率+長打率)で求められるこの数字は、チームの打撃力、得点力を直截表している。
この表から何が見えるか。得点を稼ぐには、塁にたくさん出た方がいいに決まっている。でも、塁上から還ってくるには、自身の努力だけでなくチームの援護力が必要だということだ。
ペドロイアとイチローは、総出塁数で大差ないが、得点で15点も差が開いている。その差は、塁上での個人の能力差というより、明らかにチームによる援護力の差だ。
同じ打線に恵まれていたら、イチローの得点は10点以上オンされたはずだ。
85得点以上している選手で、イチローは自軍のOPSが最低なのだ(当然ながらイバネスもそうだが)。彼の103得点は、本当に苦労して捻りだしたのだということを実感した。
このデータは選手の実力というより、チーム力によって個人成績がいかに左右されるかを表したものと言えるが、ある意味、個人のSTATSとチームのSTATSの接点が一つ見つかったような気がした。
来年、チームのOPSがこれ以上下がると、イチローの100得点に黄信号がともることになるだろう。
このデータ、ちょっと分かりにくかったですか?イチロンさん、いかがですか?
■後日談:「チームのOPSがこれ以上下がると、イチローの100得点に黄信号がともる」まさに現実のものとなった。
実は、その6は、得点圏打率のことをご紹介しようと思ったのだが、得点の項でイチロンさんからいただいたコメントに触発されて、新しいのを書きたくなった。得点圏打率は明日にします。じゃ、全11回にするか、というと野暮なのでそうはしません。10回でおしまいにします。
イチロン様のコメント、勝手ながら、再録させていただく。
>出塁数でも、出塁率でも、イチローはリーグトップクラスではありません。
管理人様イチローは総出塁数(安打+四死球)では08年ア・リーグでペドロイア270に次いで269で2位です。後打者次第で高得点に繋がるはずです。総出塁数からいって、100得点は当然といえます。イチローの力だと思います。率は打数が少ない選手が有利だし、出塁率には盗塁が含まれませんよね?
面白いと思ったのは、イチロンさんの、出塁数が多ければ得点も多いという考え方だ。それはそうだが、強いチームでも弱いチームでも出塁数と得点の比率は変わらないのだろうか、と。
で、調べてみた。アリーグの規定打席以上の68人の得点、総出塁数、その他のSTATSを。申すまでもないが、総出塁数とは安打、四球、死球の合計。85点以上の得点をしている32選手を得点順に並べたのが以下の表だ。

ミソは、ピンクで表示した「帰還率」。勝手に作りました。これは、得点を総出塁数で割ったもの。文字通り、塁に出た内で何割ホームに還ってきたか、という率。
表のとおり、帰還率にはグランダーソンの.489を筆頭に、大きな差がある。イチローは.383だ。「総出塁数が多ければ得点も多くなる」は自明のことだが、その割合は選手によってかなり開きがある。その差は何なのか?
ひとつは、出塁した選手個々の努力だろう。一つでも次の塁を盗ろうとする選手の方が帰還率は高くなるに違いない。それから、自分で自分をホームに返す本塁打が多いと、高くなるだろう。個々の本塁打と盗塁の記録に、端的に表れるはずだ。
でも、それだけではない。後続打者が打つか打たないかで、大きく変わってくるはずだ。で、それを表す数値として、各チームのOPSを引っ張ってきた。(出塁率+長打率)で求められるこの数字は、チームの打撃力、得点力を直截表している。
この表から何が見えるか。得点を稼ぐには、塁にたくさん出た方がいいに決まっている。でも、塁上から還ってくるには、自身の努力だけでなくチームの援護力が必要だということだ。
ペドロイアとイチローは、総出塁数で大差ないが、得点で15点も差が開いている。その差は、塁上での個人の能力差というより、明らかにチームによる援護力の差だ。
同じ打線に恵まれていたら、イチローの得点は10点以上オンされたはずだ。
85得点以上している選手で、イチローは自軍のOPSが最低なのだ(当然ながらイバネスもそうだが)。彼の103得点は、本当に苦労して捻りだしたのだということを実感した。
このデータは選手の実力というより、チーム力によって個人成績がいかに左右されるかを表したものと言えるが、ある意味、個人のSTATSとチームのSTATSの接点が一つ見つかったような気がした。
来年、チームのOPSがこれ以上下がると、イチローの100得点に黄信号がともることになるだろう。
このデータ、ちょっと分かりにくかったですか?イチロンさん、いかがですか?
■後日談:「チームのOPSがこれ以上下がると、イチローの100得点に黄信号がともる」まさに現実のものとなった。
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