2009211日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

konootoko上は、ほぼ同時期にアリーグで活躍した、ジアンビ、A-ROD、マ二―・ラミレスのSTATSである。

BS1を見ていたら、オバマの記者会見をやっていて、ESPNの記者が「アレックス・ロドリゲスが薬物使用を認めましたが?」と質問していた。A-RODの薬物使用していたのは6年も前の話なんだけど、と言いたかったが、マスコミにとっては格好のネタなのだ。この点、日本もアメリカも変わらない。オバマは「私も残念だ」みたいなことをいっていた。要するにA-RODの一件は、大統領の記者会見でも取り上げられるような天下の大ごとになったわけだ。

ところで、昨日、薬物疑惑のことをブログにした時に、一人、大物を忘れていた。ジェイソン・ジアンビだ。彼はアリーグしか知らない男だから、一連の薬物疑惑は打者に限りナリーグが舞台だ、とは言い切れない。訂正させていただく。

今ではジアンビは、盛りを過ぎたスラッガーであり、2008年などは、引っ張り一本やりの彼のために敵が編み出した「ジアンビシフト」の裏をかいて、流し打ちでせこい安打を稼いだりしていたが、ある時期まではアリーグの最強打者だった。

そのことが、上の表でもよくわかる。

2000年、2001年は、OPSでもRCでもRC27でもリーグ最高。2000年はMVP、2001年はイチローにMVPを奪われたが2位だった。特に1試合あたりの打撃の濃度を示すRC27の数字がすさまじい。ジアンビは長打力だけでなく、選球眼も抜群で、その点でもナのボンズに対抗するアの最強打者だったのだ。これが薬物のおかげなのかどうかは判断できない。ただ、99年ごろから長打力が急伸しているのが気になるところだ。

これが、2003年に薬物疑惑が浮上すると成績が落ち始め、2004年に薬物使用を議会で証言。その前後に腫瘍があることがわかり、野球どころではなくなっていくのだ。マグワィアのように引退するかと思ったが、さにあらず。打率は急落し、長打力も錆びつき始めたが現役を続行する。2005年にはカムバック賞をもらったが、往時のすごさはもはやない。2009年はNYYを追われ、8年ぶりに古巣のOAKに復帰することになった。

ジアンビは今、NYYの同僚だったA-RODのことをどう思っているのだろうか。正直に薬物服用をカミングアウトし、世間の非難の目を背中に感じながら苦闘してきたジアンビにとって、同時期に薬物使用を隠して素知らぬ顔で自分を追い抜いて行ったA-RODは、卑怯者に映っているかもしれない。

真偽のほどは知らないが、NYYの前監督であるLAD監督のジョー・トーリは、NYYの暴露本でA-RODのことを詐欺師と書いているという。これ、今回の薬物疑惑と関係があるのだろうか。

それから、もう一人の大物、マニー・ラミレスは2003年の薬物検査で陽性は出なかったのだろうか。

■後日談:結局、ナチュラルな強打者はプホルズぐらいしかいないということに落ち着いている今日この頃である。