【2009年5月10日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】
2001年は、日本人MLBファンにとって特に記憶に残る年である。言うまでもなく、日本人初の野手、イチローと新庄がMLBデビューを果たした年だからだ。開幕からのイチローの驚異的な活躍は、MLB全体を大いに沸かせたものだ。
この年の6月、例年の様に開かれたドラフト会議では1482人の選手が指名された。(順位としては1485番まで付いているが、3つの順位は空白である)
NPBのドラフトのように会場で発表されるものではなく、電話会議だから実態を見ることはできない。しかも1巡目から50巡目まで延々と行われる。各球団のオフィスではGM以下のスタッフが長時間電話を耳元に作戦を練るのである。終盤に入ってくると緊張感が緩むのか、とんでもない名前がエントリーされたりする。この年でいえば、47巡目、1397番目にTORが指名したのは36歳のクリス・ジョーンズ、1398番目は59歳のチャック・テーラー、いずれも元MLBのおじさん。お遊びでの指名である。こうした半ば本気でない指名も含めて、1482人の選手が指名されるのだ。
各球団が1巡ごとにほぼ1人ずつ指名するのが原則だが、1巡目指名権はFA選手の獲得などのからみで、数が増える。
こうしてほぼ1日に及ぶドラフト会議が終わり、リストが作られる。
彼らが現在、どのような出世街道を歩んでいるのか、一覧にしたのが以下の表である。この表は、このときのドラフトでプロに進まず翌年以降の指名で入った選手のDATAも合算している。
(なお、成功PTはMLB4、AAA3、AA2、A1~1.2、R0.8、独立L1でポイントを加算し、その巡の平均値をとったもの。MLBだけでなく、より高いレベルにどれだけ昇進したかの目安のデータである。)

MLBドラフトの圧倒的なボリュームがご理解いただけるだろう。
1巡目のトップはジョー・マウアー、今や最高の評価を受ける捕手、打者である。全体では12.3%にあたる183人がMLBのグランドに立った。しかし、すでに72%の若者が現役を去っている。淘汰は確実に進んでいるのだ。
1巡目の選手は44人中25人がMLBまで昇進した。中には全体7番指名でBALが指名したクリス・スミスのようにAどまりで2005年に引退した選手もいるが、概ねスカウトの目は確かなようである。以下、50巡目まで見ていくと、確かに上位指名の方が出世する可能性は高いのだが、下位にいくほどその傾向は顕著ではなくなる。
これを10巡ごとに区切ってみたのが以下の表だ。

下位に行くほど辞退率(進学・辞退者の比率)が上がるのは明らかだが、30巡目以降はMLBへの昇進率は大差がなくなってくる。これは、ダントツに優秀な選手はともかく、ドングリの背比べの選手は見極めがつきにくいこと、そして各球団の関心が上位の有望選手に集中していることを表しているのだろう。
この年、最も低い順位で指名されてMLBまで上がったのは、1482番(下から3番目)にCWCが指名したザック・ジャクソン。この年の指名ではプロに行かず、2004年のドラフトで1巡目32番でTORに指名されている。左のセットアッパーとして今年もCLEで2試合に投げている。この年の指名で入団した中では、1411番目にSFが指名したスコット・ムンター。右のセットアッパーとして2005-7年までMLBで投げたがトレードされて今はCOLのAAAにいる。
次回は、この年指名された選手の中からMLBまで上がった選手をクローズアップする。
■後日談:MLBの出世の階梯は、相撲の番付を下から登るのと同じくらい厳しい。日本のプロ野球の比ではないのだ。
2001年は、日本人MLBファンにとって特に記憶に残る年である。言うまでもなく、日本人初の野手、イチローと新庄がMLBデビューを果たした年だからだ。開幕からのイチローの驚異的な活躍は、MLB全体を大いに沸かせたものだ。
この年の6月、例年の様に開かれたドラフト会議では1482人の選手が指名された。(順位としては1485番まで付いているが、3つの順位は空白である)
NPBのドラフトのように会場で発表されるものではなく、電話会議だから実態を見ることはできない。しかも1巡目から50巡目まで延々と行われる。各球団のオフィスではGM以下のスタッフが長時間電話を耳元に作戦を練るのである。終盤に入ってくると緊張感が緩むのか、とんでもない名前がエントリーされたりする。この年でいえば、47巡目、1397番目にTORが指名したのは36歳のクリス・ジョーンズ、1398番目は59歳のチャック・テーラー、いずれも元MLBのおじさん。お遊びでの指名である。こうした半ば本気でない指名も含めて、1482人の選手が指名されるのだ。
各球団が1巡ごとにほぼ1人ずつ指名するのが原則だが、1巡目指名権はFA選手の獲得などのからみで、数が増える。
こうしてほぼ1日に及ぶドラフト会議が終わり、リストが作られる。
彼らが現在、どのような出世街道を歩んでいるのか、一覧にしたのが以下の表である。この表は、このときのドラフトでプロに進まず翌年以降の指名で入った選手のDATAも合算している。
(なお、成功PTはMLB4、AAA3、AA2、A1~1.2、R0.8、独立L1でポイントを加算し、その巡の平均値をとったもの。MLBだけでなく、より高いレベルにどれだけ昇進したかの目安のデータである。)

MLBドラフトの圧倒的なボリュームがご理解いただけるだろう。
1巡目のトップはジョー・マウアー、今や最高の評価を受ける捕手、打者である。全体では12.3%にあたる183人がMLBのグランドに立った。しかし、すでに72%の若者が現役を去っている。淘汰は確実に進んでいるのだ。
1巡目の選手は44人中25人がMLBまで昇進した。中には全体7番指名でBALが指名したクリス・スミスのようにAどまりで2005年に引退した選手もいるが、概ねスカウトの目は確かなようである。以下、50巡目まで見ていくと、確かに上位指名の方が出世する可能性は高いのだが、下位にいくほどその傾向は顕著ではなくなる。
これを10巡ごとに区切ってみたのが以下の表だ。

下位に行くほど辞退率(進学・辞退者の比率)が上がるのは明らかだが、30巡目以降はMLBへの昇進率は大差がなくなってくる。これは、ダントツに優秀な選手はともかく、ドングリの背比べの選手は見極めがつきにくいこと、そして各球団の関心が上位の有望選手に集中していることを表しているのだろう。
この年、最も低い順位で指名されてMLBまで上がったのは、1482番(下から3番目)にCWCが指名したザック・ジャクソン。この年の指名ではプロに行かず、2004年のドラフトで1巡目32番でTORに指名されている。左のセットアッパーとして今年もCLEで2試合に投げている。この年の指名で入団した中では、1411番目にSFが指名したスコット・ムンター。右のセットアッパーとして2005-7年までMLBで投げたがトレードされて今はCOLのAAAにいる。
次回は、この年指名された選手の中からMLBまで上がった選手をクローズアップする。
■後日談:MLBの出世の階梯は、相撲の番付を下から登るのと同じくらい厳しい。日本のプロ野球の比ではないのだ。
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