2009522日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

NYMの監督ジェリー・マニエルは、松坂先発が決まった時点でシェフィールド4番を決めたのではないだろうか。5/13~16まで4試合連続でマルチヒットを打って打率を.250台に上げたものの、衰えが目立ち、前日は先発を外れていたシェフだが、とにかく日本人先発投手にはめっぽう強い。松坂との対戦も、この試合の前までで12打数6安打。

松坂は、相変わらずの大雑把なコントロールだったが、速球が速かったのと適度に荒れていたので、対戦数の少ないNYMの打者は攻めあぐねていた感じだった。

しかし、昨年までアリーグにいて松坂をカモにしていたシェフは違った。甘く入った初球を思い切って振りぬいて、グリーンモンスターの上まで運んだ。バットの先っぽだが、スイングの速さで持っていった感じ。爽快な一発だった。

NYMの面々は、比較的早打ちでもあったので、3回まではシェフの一発以外は無難に抑えていた松坂だが、二巡目につかまる。4回1死後ベルトランに二塁打を打たれてシェフ。歩かせるような状況ではないのだが、相変わらずフルスイングをするシェフィールドを過度に警戒して歩かせてしまった。この対戦、松坂は攻めていなかった。こうしてランナーがたまって大量失点をした。併殺崩れの不運はあったがこの回4点。いつもの松坂である。

対照的だったのがサンタナだ。何度も対戦しているBOSは毎回のように好機を作った。打てない投手ではない。しかしサンタナは状況がどうであれ基本的に動じない投手だ。セットからでも同じように球威のある球を、コマンドを利かしてずばずば投げ込んでくる。ランナーを背負っても攻めの姿勢は小揺るぎもしない。これが、MLBトップに君臨する投手の真価だと思った。

松坂の敗戦は残念だったが、シェフィールド、サンタナといいものを見せてもらった。それからリードはいい選手だなあと思った。

今季初登板と同じ5回で降りたが、松坂の状態ははるかに良くなっているように思った。あとは失っている自信を取り戻して、攻める姿勢を取り戻せばV字回復は可能ではないかと思う。

■後日談:これ、名勝負だと思うのだ。情念の男、日本人に異様な敵愾心をもつ男シェフィールドが、松坂の再起を阻んだのだ。