今年も日本の独立リーグの試合を何試合か見た。関西、四国、北陸。どのリーグでも共通するのは、守備力や走塁ではNPBと大してそん色はないが、投手の球速と、打者の飛距離には大きな差があることだ。特に打者。外野フェンスまで達する打球を打てる選手は数えるほどしかいない。それだけ本塁打者というのは希少性があるのだ。

あれほど多くの欠陥が指摘される中田翔がいまだに注目を集めるのも稀代の大物打ちだからだ。

本塁打は努力だけでは打てない。もって生まれた才能がないと、フェンス越えを連発することは無理なのだと思う。

今日から4回、MLB、NPBの本塁打者に注目し、その価値について考えてみたい。

まずアメリカンリーグ。

以下は、本塁打/打席数で導き出される本塁打率のランキングだ。規定打席ではなく、100打席以上まで範囲を広めたのは、隠れた長距離打者もあぶりだしたいからだ。

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トップのランディ・ルイーズはわずか130打席で10本。32歳になるが、MLBは2年目。マイナーの主ともいうべき経歴の持ち主で、マイナー通算1008試合で192本塁打している。

以下はリーグの主要打者が順当に並ぶ。タシェアラはA-RODよりも本塁打率で劣るのだ。A-RODが本調子でない中で、このリーグの本塁打王は消去法で決まったような感がある。

次はアリーグで10本塁打以上した打者を、チーム別に見てみよう。

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こうしてみるとチームの戦力不均衡が見えてくる。そして本塁打者をそろえることが、いかに重要かも見える。こと野球の世界では大艦巨砲主義は健在なのだ。NYYの充実ぶりはすさまじい。BOSとMINがこれに続く。

もう一つ言えるのは、中心打者がいるチームは強いということだ。それは打線に方向性、ストーリーがあるということでもある。

この分布図、来季は大きく変わる。その変貌を見れば、ある程度来季の予測ができると思うのだが如何。

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