イチローはSEAを除くMLBの全てのチームと対戦している。29チームとの年度別の打撃成績は以下の通り。(大きな表ですいません)

果たしてどのチームに強いのか、どのチームに抑え込まれているのか。調べてみて、拍子抜けがする思いだ。イチローは毎年対戦するアリーグの全てのチームから通算3割以上打っている。ナリーグの16チームとの対戦でも10チームから3割以上打っている。苦手はほとんどないのだ。通算記録で見れば、アリーグでは弱いチームほど打率が高い。
今年に限れば、NYY戦で打ちまくっていた。これがシルバースラッガー賞を取る上でプラスに働いたのではないだろうか。
ここから見えてくるのは、イチローが特定の投手への攻略法を用意して打席に立っているのではなく、あらゆるチームのすべての投手に対してニュートラルで対峙し(もちろんRHP、LHPなどの対応はしているだろうが)、来た球をはじき返しているということだ。
実は、MLBとNPBの野球の最大の違いはここにあるのではないか、と思っている。これについては、いずれしっかり考えたいと思うが、少なくともイチローは日本的な「対戦相手を研究する」戦略ではなく、純粋にヒットを打つ技術で記録を生み出している。
ところで、ナショナルリーグのSDとSEAは、インターリーグで毎年対戦している。最初はESPNのミス(結構ある)かと思ったのだが、他のデータでも同様だった。この2チームはシリーズを組んでいるのだろうか?ご教示いただければ幸いだ。
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コメント
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先ほど投手別でのキャリア対戦成績を検索したのですが、30打席以上対戦し、1割台に抑えられた投手はTEXのJoaquin Benoitくらいでした。37打席対戦し、33打数6安打、.182となっています。
スプリングトレーニング地が同じアリゾナ州ピオリアですので、「ピオリアシリーズ」と言われてますね。
忙しかったので今日「固め読み」させていただきました。
観戦した記憶では(今年は改善しましたが)TEXから打ちまくっていたイメージですが意外です。以前、管理人さまがイチローはSTATSが興味深いと仰っていましたが、このあたりの数字の美しさも魅力ですよね。
少し本文でも書きましたが、イチローは「対○○投手対策」などの日本的な戦い方と無縁の打法を貫いているのだと思います。WBCで苦戦したのは、その裏返しでしょう。ここにMLBとNPBの最大の違いがあると思っています。
Gふぁんですがさんのデータ、いろいろ調べてみると面白い!ちょっと深い入りしてみます。
今回はあらゆるSTATSを調べましたが、金太郎飴みたいにどこで切っても「打率3割」が出るのにあきれました。追々紹介します。
初コメントです。
そもそもインターリーグの試合は同じ都市や州を本拠地とするチームによる
直接対決を見どころとしています。
アとナの西地区でのリーグインターリーグの試合で
毎年必ず組まれるカードは:
1.フリーウェイシリーズ
(エンゼルス vs ドジャース)
2.ベイブリッジシリーズ
(アスレチックス vs ジャイアンツ)
3.ローンスターシリーズ
(レンジャーズ vs アストロズ)
4.ピオリアシリーズ
(マリナーズ vs パドレス)
マリナーズの本拠地、ワシントン州には他のチームは存在しません。
したがったパドレスとの試合が毎年組まれるようになったようです。
ちなみにこのシリーズの名前は両球団が共同でSpring Trainingを
本拠地としているのがピオリア、アリゾナのため、ピオリアシリーズと
名づけられたそうです。
以上です。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
ありがとうございます!ネットのありがたみを感じますね。これからもご教示ください。
MLBはしっかりしているようで、こういう恣意的な部分が結構ありますね。記録の公平性を考えれば、少々問題アリだとは思いますが。
パドレスとのインターリーグの対戦についてですが、これは同じア西地区であれば、同じカードを消化するものと思っていたのですが違うのですか?例えば、同じ年に、SEA対SDが3試合組まれたら、OAK対SDも、LAA対SDも、TEX対SDも、同じく3試合づつ組まれるという仕組みです。つまりSDはSEAだけでなく、ア西のチームとは全て同数の試合をしているしと思っていました。公平性の観点からよく出来てるなあと。違うのかな?
記録の公平性、は確かに問題かもしれませんが、
MLBはドル箱試合を大切にしていると思いますよ。
大切なのは、STATSよりもファン。だと思います。
私はシカゴ在住でしたが、CHC対CHWの通称;
Cross Town Classic(Windy City Classicとも呼ばれますが)
の盛り上がりは凄かったです。
普段はCHWのファンはお行儀が良い(一方、CHCのファンはガラが悪い)
のですが、この日だけは別で、ヤジと罵声が飛び交い、何とも言えない
独特の熱気に包まれます。この雰囲気が好きで、シカゴ在住の頃は、
毎年欠かさず観戦に行っていました。もちろん、毎回グランドは
超満員になっていました。
(いつもと違う、この日のCHWファンのガラの悪さに、ギーエン監督が
苦笑しながら「普段はうちのファンは、こんなにガラは悪くないぞ」
とインタビューで言っていたのが印象的でした)
とはいえ、ピオリアシリーズは盛り上がるのでしょうか?
モノによっては、ちょっと首を傾げたくなるようなお決まりパターンも
あるみたいですね。
それではまた。
ようこそお越しくださいました。私も調べてみますが、皆様から答えが出るかもしれません。
いえ、公平性についてはそれほど大きなことだとは思っていません。興行的な部分を考えるMLBの体質は企業として健全ですね。昔々のNYのブルックリン・ドジャースVSNYYとか、シカゴのクラシックスとかは、もう文化と言えるでしょう。
NPBでもかつては、阪神と南海はオープン戦で当たるときに大阪シリーズと銘打ってました。2チームは同じ大阪球場を本拠とした時代があったからです(南海のホームグランドに阪神が間借りしていたんです。昭和30年前後は南海のほうが人気チームです)。
日本では、地域に根差したそういう伝統の一戦が無くなりつつありますね。
インターリーグが総当たり制の日本プロ野球では、クライマックス・シリーズに出る前にリーグ優勝が決まってしまい、プレイオフの意味がぼやけてしまう。シーズン優勝の価値も下がります。
もっとも、12球団では総当たりするしか方法はないでしょうけど…。