2009年は、とにかくディケード(10年)の終わりということで、MLBではこの10年でどうのこうのという特集が多いが、ニューヨークポストは、現地12/29に「New York's 10 worst players of the decade」という特集をした。よりによって井川がその1位に選ばれた。NYYではなく、ニューヨークのプロスポーツ選手のワーストである。

5年総額2000万ドルで契約しながら、2シーズンでたった16試合に投げて2勝しただけ。不甲斐ない成績なのは間違いがない。その原因として、井川のMLBに対する認識の甘さ。とりわけ日米の野球文化やトレーニング法などへの理解の浅さがあったと思う。入団発表の時の中学1年生のような英語でのコメントに、その幼さがあらわれていた。
しかしながら、井川を「ここ10年でのニューヨーク最悪のプロ選手」というのは、あまりにも酷に過ぎる。AAAでの成績を見てもわかるとおり、彼はまともな先発投手だ。異文化に溶け込まなかったのは彼の責任だが、素質ある選手を活かせなかったフロントや指導者の責任も問われてしかるべきだと思う。
2011年まで続く高額の契約があるために、井川は移籍がままならない。その上に、MLB上層部の信頼を全く失っているので昇格も難しい。井川は、言いかえればMLBのマネーゲームの犠牲者でもあるのだ。
井川は、すでに日本人投手のAAAでの通算記録保持者になっているはずだ。このままあと2年、AAAで投げる選択肢もあるだろうが、このような屈辱を受けてまでそうするのが、井川にとって良いことなのだろうか。貴重な選手としての時間を浪費するのは、もう終わりにしてはどうなのか。
SEAの城島は、出場機会を得るために高額の複数年契約を破棄して日本に戻った。井川も、MLBに残るにせよ、NPBに戻るにせよ、何らかの決断をすべきときではないだろうか。
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コメント
コメント一覧
NPBで毎年200イニング・二桁勝利を計算できたサウスポー。
僕は特に阪神ファンでも井川ファンでもありませんが、
ここまで悲惨な状況になるとは予想していませんでした。
長期高額契約の選手側に対するリスクが、浸透していなかったこともあるのかも。
彼本人はこれからのことをどう考えているのでしょうか?
現状ではAAAで圧倒的な成績(それこそ防御率1点台で10連勝とか)でも
残さない限り、来季の昇格の可能性もほぼ皆無だと思うのですが。
個人的には「メジャーで投げられる」という一点に絞っての就活を望んでいます。
川上や上原と違い、せっかくポスティングが認められて若いうちに渡米出来たのですから
管理人さんの仰る通り、その貴重な時間をマイナーで浪費するのは歯がゆい思いです。
ようこそいらっしゃいました。井川は自分の野球観や人生観を問われているということに、気がついてほしいですね。彼がこのままうずもれるとすれば、ただ不労所得を稼いだだけで終わってしまいます。これは不幸なことです。