MLBのベテラン選手について勝手に心配したいと思う。

まずは、ジェイソン・バリテック。2008年オフにFAとなったバリテックは2009年1月、1年500万ドルでBOSと契約、2年目はチーム、バリテックともにオプション付きという契約だった。バリテックはオフ早々の11月11日にオプションを行使して契約を延長した。BOSはその2日前にビクター・マルチネスと契約している。こちらはチームのほうがオプションを行使した。

2010年、ビクターは1塁でいく可能性もあるだろうが、基本的にはメインの捕手になるはずだ。バリテックは試合数が減ることが予想されるが、甘んじて契約した。その背景には、捕手としての衰えを自ら感じていることがあるのではないかと思う。

MLBの捕手成績(規定試合数以上)を見てみる。

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一見するとバリテックは衰えていないように見える。エラー3は最小、守備率もトップクラス、PBはわずか1つである(ウェイクフィールドの球を受けていないことは大いに割引くべきだが)。が、問題は盗塁である。BSの中継を見ても、バリテックは実によく走られていた。阻止率は.129。盗塁企図数(SB+CS)の多さも深刻だ。盗塁は、阻止することも重要だが、走る気を起させないことも重要だ。捕手の強肩は、外野手の強肩と同様、「走られない」抑止力として機能しているのだ。バリテックは、企図数でもリーグ2位だ。

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バリテックは、もともと肩で鳴らした捕手ではない。若いころはそれこそ走られ放題だった。それを動作のスピードアップや投手との連携で改善してきた。ここ数年は企図数でも100以下だったのが今年急に悪化した。2008年と同じだけ盗塁を刺す間に、2009年は50個も多く盗塁を許しているのだ。この状態が続くと、チーム成績に深刻な影響を与えるのは間違いがない。

特に盗塁阻止を課題として、バリテックは、2010年、背水の陣で臨むのではないか。

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