落合博満が中日GMになったのは、こういうことがしたかったからだ、と思った。
1.9億円での5年契約が満了した井端弘和に対し、中日フロントは2300万円を提示。これを不満とした井端は態度を硬化させ、中日を退団することが決まった。
キャリアSTATS

NPBを代表する遊撃手(2010、11年は二塁手)である。今年でちょうど1500試合、遊撃を守っているが、これは歴代7位である。
今年春のWBCでの活躍は記憶に新しい。その時の疲労もあったのか、不振が続き、10月には右足首、右ひじを手術している。
井端にしてみれば「半ば公傷」と言う意識もあっただろう。多少年俸が下がるにしても、ここまでえげつない数字を提示されるとは思っても見なかったはずだ。
1億9000万から2300万へ。この提示は要するに球団側が「お前は必要ない」と言っているようなものだ。
遊撃井端、二塁荒木雅博の「アライバ」コンビができたのは星野仙一監督の時代だが、これを固定し、戦力としたのは落合監督だ。
チームへの功績が多大な井端に対して、引導を渡すことができるのは落合博満しかいない。
チームの若返りを考えるためにも、井端をバッサリと切ってしまいたい。
落合GMはそう思ったのではないか。自分で作った常勝チームを、落合は一旦潰そうとしているようだ。それができるのも、落合しかいない。
今季中日の遊撃手は井端の他に堂上直倫、岩崎恭平などが務めているが、守備でも打撃でも井端に及ばない。2012年ドラ1の高橋周平もいるが、来季の正遊撃手は混とんとしている。それでも、この機会に切ってしまいたかったのだろう。


相棒の荒木雅博も今季は.222と不調。しかも井端と同様5年契約満了を迎えている。去就が気になるが、アライバの両方をいきなり切るのは危険と考えるかもしれない。荒木は若手教育役として残留するかもしれない。
いずれにしても今オフの中日は相当荒療治をしそうである。注目したい。
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今年春のWBCでの活躍は記憶に新しい。その時の疲労もあったのか、不振が続き、10月には右足首、右ひじを手術している。
井端にしてみれば「半ば公傷」と言う意識もあっただろう。多少年俸が下がるにしても、ここまでえげつない数字を提示されるとは思っても見なかったはずだ。
1億9000万から2300万へ。この提示は要するに球団側が「お前は必要ない」と言っているようなものだ。
遊撃井端、二塁荒木雅博の「アライバ」コンビができたのは星野仙一監督の時代だが、これを固定し、戦力としたのは落合監督だ。
チームへの功績が多大な井端に対して、引導を渡すことができるのは落合博満しかいない。
チームの若返りを考えるためにも、井端をバッサリと切ってしまいたい。
落合GMはそう思ったのではないか。自分で作った常勝チームを、落合は一旦潰そうとしているようだ。それができるのも、落合しかいない。
今季中日の遊撃手は井端の他に堂上直倫、岩崎恭平などが務めているが、守備でも打撃でも井端に及ばない。2012年ドラ1の高橋周平もいるが、来季の正遊撃手は混とんとしている。それでも、この機会に切ってしまいたかったのだろう。
相棒の荒木雅博も今季は.222と不調。しかも井端と同様5年契約満了を迎えている。去就が気になるが、アライバの両方をいきなり切るのは危険と考えるかもしれない。荒木は若手教育役として残留するかもしれない。
いずれにしても今オフの中日は相当荒療治をしそうである。注目したい。
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コメント
コメント一覧
怪我で後半は出ていなかったとはいえ、実質は現役レギュラーメンバー、球団側は何か井端に対して気にくわない部分を感じていたのか?
高橋周平を使いたいからという噂がありますが、それなら兼任コーチでの打診で4~5000万で契約とはいかなかったものか。
落合GMが主導したのか、フロントの背広組が主導したのかわかりませんが、これで中日ドラゴンズに対しての好感度は下がるでしょう。
嘘か本当か、井端には巨人行き、折しも巨人を戦力外になった小笠原道大には中日行きが噂されていて、実質トレードだとしたら、まさにドッチラケです。
余談ながら、「アライバコンビ」を定着させたのは、落合の前、山田久志監督時代です。
落合監督は素晴らしい実績を残した押しも押されぬ名監督ですが、監督時代の外国人の補強の進め方やアライバのコンバートなどを見ていると、果たしてGMとしてはどうなんだろう? という懸念も若干あります。
もっとも彼が監督になったときは、野球誌にバッティングの連載を持っていた関係から「技術を教えるのは一流だろうけど、指導者としてはどうなんだろう?」と思っていたのが思い切り外れたので、あまりあてになる心配ではないのですが。
井端に2億も出してきた前フロントがおかしい
なぜ落合のせいにするのか
巨人はセカンド強化したいでしょうね。やや派手なエラーの多い坂本とのコンビはともかく、セカンド単独では願ってもない人材です。エンジョイベースボールさんのおっしゃるように、実質トレードありきの大幅ダウン、あり得ると思いました。
結局、チームに残りたければ涙を呑んで同意するしかなく、拒否すればクビ(自由契約)になるわけです。もっとも、もし「本人の同意があろうとも減額できない」という規則だったら、いきなりクビが増えるだけでしょうから、悩ましいところですけど。
この規則は、何のために、何を目的にして作られたものなのか、そして毎年のようにその制限を大きく越える減額を提示される選手が出てくるのは望ましいことなのか、気になっています。功労者に対して、こういう仕打ちしかできないのかなあ、とも。
MLBでいうところのマイナー契約でしょうか。
金子誠、井端と去って残るは松井稼のみ。
CHARADEさんshibakawaさんのご指摘通り、これでは野球協約は…。
問題は彼は手術を行い今はリハビリに専念ということ。
その状況で契約するチームがあるか?
となると来年開幕を中村ノリのように浪人で迎えるのでしょうか。
交流戦以降にユニフォームを着られることを祈る。
Dの遊撃はどうなるか?
堂上、岩崎恭は決め手に欠ける。
高橋周平をキャンプから鍛えるか?
それともトレードで補強するか?
楽天から岩崎達を呼び戻したりして…。
マスコミに煽られて、ナショナリズム的名誉心から本業を疎かにするような行為を、新GMは一切許容しない、ということなんでしょうね。
井端の経験やキャプテンシーを高く評価していたとしても、優先事項はそちらが上なのだ、という内外への意思表示だと見ました。
田中の160球+連投、の余韻が醒めていないこのタイミングでこの案件を出してくる所に、落合新GMの手腕の確かさを感じました。一石何鳥かはわからないですが、恐ろしい話です。
減額制限は戦力外間近の選手を守るための制度ではなく、年俸に見合う活躍をしているのにコストカットなどのために不当な年俸を提示された選手を守るための制度らしいです。
この制度がないと不当な年俸(例えば1億→1000万)を提示された場合、選手は契約するか、任意引退するしか無くなります。
小笠原や井端の場合は複数年契約中に不振に陥り十分な活躍が出来ていない時期に契約更新が来たので減額幅が大きくなったのだと思います。
その年だけでなく契約期間中の働きが反映されての物なのを失念されてませんか?
この5年間で井端が1億9000万に見合う活躍をしたのは2009年と2012年のみで、
2010年は出場53試合、2011年と2013年は打率2割3分台に止まっています。
加えて来季39歳の年齢に、右足首と右肘の手術で来春キャンプに間に合うか微妙と来ては、
2300万の提示額自体は必ずしも不当とは言えないでしょう。
元が高額なので減俸の額と率が大きくなり、非情との印象を与えてしまいますが。
「功労者に冷たい」との批判も散見されますが、
むしろ功労者なればこそ、いきなり戦力外通告や引退勧告とはせず
大幅減ながらも契約提示を行って再起の機会を与えたとも解釈できますし、
昨オフの小笠原はそうして残留を選んだのだと思います。
かつてNPB最高峰を極めた守備力と、右打ちをしたり、ファールで粘る打撃は、若い選手の良い参考になると思いますので。
また、関東出身で、プロ入り前は巨人ファンだったと聞いていますので、そういう意味でもうっつつけじゃないかと。
ただ、巨人はセカンドが弱いとは言え、衰えの隠せない井端がレギュラーを確約される程に弱いわけではないので、そこは間違えない方がいいと思いますが。
他球団からも同じような提示しかされないのなら、妥当な提示だったということでしょうね
減額制限は選手が望めば自由契約になれる権利、ですよね
荒木も良くない成績ですが、
何かあったのかもしれません。
そして今年の成績と年齢。
いろいろな意見は理解出来るが、妥当な範囲だと思う。
複数年は最終年にリスクがあるのは当然。活躍出来ない時は自ら減棒を申し出るとかしてたら別だろうが。。。
荒木は今季こそ井端とドッコイドッコイですが、昨年までの4年間は毎年ソコソコの成績を残しており
現在どこか痛めてるとの話も聞きませんから、そんな物でしょう。
繰り返しになりますが、
今年1年だけでなく契約期間の5年で比較しなければ公平とは言えません。
それでも敢えて推論を立てるなら、スポナビブログの中日ファンのエントリーを覗くと、
井端は遊撃レギュラーへの拘りが強く
過去の二塁転向や来季の起用方針に納得が行かなかったからでは、との意見がありますね。
少なくとも、構想外の選手と何度も交渉を重ねる労力は使わないでしょうから、
金額だけを捉えて『事実上の戦力外通告』と決め付けるのは妥当ではないと思います。
私は中日ファンですから、感情と理性の入り混じるこの問題については非常に難しいです。
ただし、みなさんのコメントにもいくつかのヒントがすでに隠されています。すなわち、来年39歳の井端に対して、最も運動量の豊富な遊撃手(のレギュラー)としてはもはや限界だろうという判断です。
となれば、彼は二塁や三塁を荒木やその他の選手と争うことになります。そうなれば、どうあがいたって荒木、ルナ、森野が優位に立つわけです。怪我明けの井端の出場機会を担保できる余裕はないでしょう。
また井端は、あと200本を切った2000安打への執着を見せたのかも知れません。そうなればある程度の出場機会が必要なので中日球団を出るしかない。となれば、この年俸ではトレードもできない以上、交渉の中で自由契約にするしかなかったのでしょう。
かつての落合監督が、荒木と井端のポジションを入れ替えようとして、非難を浴びたことがありました。あるいはこの日が来ることを恐れていたのかもしれません。皆さんのコメントにもあるように、今、井端に対する他球団の評価は遊撃手ではなく、二塁手としてのものが多いでしょう。あのコンバートが上手くいっていれば、事態は変わっていたのかもしれません。
私が思うこの問題点は、「金額の妥当性」や「遊撃手へのこだわり」の部分ではなく、「チームに必要とされているか否か」に尽きると思います。
井端も中日球団も「金銭の問題ではない」と言ったのはある意味本当で、手術後のリハビリ最中に「君はいてもいなくても良い、年俸に納得できなければ出ていってもいいよ。」みたいな評価を、この弱っているときにされたから感情的になったように見えます。
いくらシビアな契約社会とはいえ、球団もGMも監督もコーチも選手も、人心掌握の術が何より大事だと感じた一件でした。
横浜の中村ノリも話題になってますが、いくら今年結構な成績だからといって年齢考えたらそんな上げられないよとの横浜フロントの決定もごもっともと思います。とはいえ、結果出したらこれだけの出来高、ってのがあればまた納得感もあるのでは、と思います。
前のフロントは井端をフランチャイズプレイヤーとして扱っており、2千本の達成までサポートして行くことを考えていたんだと思いますが、現GMは井端にレギュラー、準レギュラーも厳しく2千本は無理だろうということを突き付けたんだと思います。
同じように記録を控えている谷繁監督としては、井端の記録に気を使いながらの采配は厳しく、下手をすれば金本のケースのようになっていた可能性もあります。
書かれているように、GMが泥をかぶったんでしょう。
ファンとしては残念ですが、仕方ないことと思います。
あと、日本でも大リーグのように契約内容を公開するようにすべきだと思います。井端の今年の年棒があ19000-25000までスポーツ紙によって差があり、おかしな状況です。
不満諸々はあるにしても臍を曲げて交渉のテーブルにつく事も無い有様を他球団はどう見るやら。
果たして提示額が億なら、5千なら、テーブルについたのか?
不当に低いと感じたなら話し合いをするべきだと思うし、双方の根拠を出し合い交渉する姿が見たかった。
(畑は違うがサッカーのカズはゼロ提示されてプライドズタボロな場合でも会見に姿を見せ自らの考えを語っていた。あれこそカズのカリスマたる所以でありまごうことなきプロの姿だと思う。
西崎みたいにセカンドバックを叩き付けていたらカリスマにはなれない。)
個人的には特に複数年契約後には選手評価は完全にゼロベースに戻るべきで(満身創痍の井端の)現時点の期待評価は落合GMの判断を推したい。
このNPBではドラスティックに感じる評価判断ももっと当たり前の感覚になるべき。
今後は論功行賞的な部分に配分されていた選手年俸を出来得るなら選手年金など制度整備に回す様に望みます。
実際今の井端を落合GM提示額以上で欲しい他球団があるのか見てみたい気がする。
もし億出す球団があるのなら井端はそこで落合GMを見返す活躍をすれば良いのだ。
プロのプライドを発揮するのはそういう事なのではないのだろうか。
これまでも当然、下交渉はしていたのでしょうが、やはり契約しないと戦力として当てにしている選手がいなくなってしまう心配はあるわけですし、そもそも人件費予算を固めるには高額契約からまとめて当然と思います。
>ぴこ様
落合GMは、主力選手の契約更改を早めに済ませることで、完全オフになる12月、1月を来季の準備に有意義に使ってほしいということのようでした。若手選手を含めた契約更改自体も、11月中にすべて終わらせるつもりのようです。
ただ井端はドン底から這い上がる、這い上がろうとする中村ノリの姿を間近で見ていたはず。
厳冬が続くドラゴンズですが、あの「M・ラミレス」に食指を伸ばしているとの事。
同じ金額なら「井端」と「マニー」どちらが見たいのか?
落合氏が監督からGMにクラスチェンジした事によって「勝つ野球」からさらに「魅力ある野球」へとアプローチを変えているとしたら期待せずにはいられません。
(谷繁監督が機能せず、『監督、「俺!」』となるのも僅かながら期待しています)
落合GMには日本型ビリー・ビーンとして日本球界に新たな風を吹き込み、NPB従来の慣習やシガラミに捉われない球団改革を進めて欲しい。
私はマニー・ラミレスはカムフラージュだと思います。もっと若くて安い選手を森さんは見つけてくるはず。とにかくドミニカ共和国での人脈は抜群ですから。
そうなんですか…。
落合野球のカラーには全くそぐわないリサーチだったので半信半疑でしたが、ブラフなんですかねぇ。
GMになった事でこのタイプの選手をアジャストさせる方法を披露して見せてくれるかと期待したのですが残念。
とんと明るい話題の無いドラゴンズ、NPBにとっても「マニー来襲」は久々のニュースだったのでさらに残念。
今年の夏、J-SPORTSのスタジオで森繁和さんと何度か話す機会があったのですが「ドミニカにはいいのがいっぱいいるんだ。ハングリーでいいよ」と言っていましたから、そうだと思いますよ。