9月26日、西武ドームでの優勝が決定する西武戦の9回、田中は救援登板した。これが、ポストシーズンでの田中の438球につながったと言って良いと思う。
■9月26日、4対3の9回裏、田中はマウンドへ上がった。この時点で楽天は西武に連敗。優勝までマジック1になりながら足踏みをしていた。
前日まで、救援投手の加藤大、長谷部、小山伸、青山らが打ち込まれていた。すでにクローザーのラズナーは8月に故障でリタイアしており、特定のクローザーがいなかった。
ここで田中が投げるのは、「1年間の奮闘のご褒美」という意味だけでなく、信頼する救援投手がいない中、「ここで決めたい」という指揮官の意気込みもあった。
田中は万全ではなかった。9番鬼崎に安打を打たれ、1番ヘルマンを歩かせた。片岡の送りバントで1死二、三塁。ここで田中は踏ん張って栗山、浅村を連続三振。
田中はガッツポーズをし、楽天のリーグ制覇が決まった。
この登板は、「田中のため」の登板ではあったが、同時に「チームのため」という必然性もあった。斎藤隆は9月21日以来投げていなかったから、彼でも良かったはずだが、田中を投げさせる根拠はあったと思う。
しかし、ここで「2013年は田中で決める」という認識がチームやファンなどに浸透したのは間違いがない。

■10月21日、クライマックスシリーズの最終戦。楽天は8対5とロッテに3点リードした9回表に田中をマウンドへ上げた。3点差があった。
しかしこの試合は先発辛島が4失点で4回に降板した後、レイ(H)、長谷部、斎藤(○)、則本(H)と継投していた。小山伸、長谷部は10月18日に打ち込まれていた。
田中は10月17日に完封していた。中3日での登板だったが、翌日から4日間の休養日があり、1回だけならば以後の登板に支障はないと判断することもできた。
さらに言えば、この日は10月18日に9回を投げた則本を中2日で救援登板させていた。
星野監督は則本の救援登板で「これからは先発も救援もない。投げることができる投手をどんどん使っていく」という方針をチーム内外に示した。
もちろん、9月26日の「田中で決める」と言う前例が利いていたのは間違いないが、田中を出す必然性もあったと思う。
しかし田中は8番鈴木大地を捕邪飛、代打金沢を一ゴロに打ち取ってから一番根元、二番清田の代打福浦に連打され二死一二塁、本塁打で同点になるピンチを作った。井口は三ゴロで打ち取って再び歓喜が訪れはしたが。
この2回の登板を冷静に見て、田中は救援には向かないと言う判断があってもしかるべきではなかったか。
■11月2日、日本シリーズ第6戦。7回を終えて先発田中は110球を超え9被安打4失点。
この日は回の先頭打者に3安打(安打、二塁打、本塁打)された上に、タイムリーも2本打たれていた。
ロペス、坂本、村田らは田中の配球を読んでいる気配があった。また、走者を背負っても「ギアチェンジ」できなくなっている感があった。
シーズン中、田中は中6日のローテーションをきっちり守ってきた。それを崩しての登板、ましてやプレッシャーのかかるポストシーズンの登板は、田中の肩と下半身に大きな疲労を蓄積させたはずだ。それが、日本一決定の大舞台で不本意な投球につながった。もちろん、巨人と言う老練なチームが、対戦を重ねるうちに田中攻略法を編み出したのは間違いないところだ。
普通に判断するならば、田中はここで交替させるべきだった。
巨人打線は田中をすでに攻略している。タイミングも合っているし、配球も読まれている。
しかし、田中は続投を志願した。
星野監督の頭には「則本は使えない」という考えがあったかもしれない。2日前に救援で5回を投げていたからだ。かといって長谷部や小山は投げさせられない。彼らはすべて日本シリーズで失点している。こうした救援投手の信頼は失われていた。斎藤、金刃という線があったと思うが、星野監督は田中の懇願に折れた。
結局、先発田中の救援に田中が立ったような形になったが、田中は8回も9回も二塁打を打たれ、得点圏に走者を進めた。結果的に0点に抑えたが万全とはとても言えなかった。
チームの功労者、田中に花を持たせたいという指揮官の意向は十分に理解できる。しかし、それは「勝利を優先する限りにおいて」という但し書きが付く。
日本シリーズ第6戦後半での指揮官の判断、そして田中の続投希望は「勝利第一主義」を逸脱したものだったのではないか。
160球を投げた田中の肩は心配ではあったが、そういう田中の今後の「商品価値」は度外視してもおかしな判断だったと思う。
■11月3日の決戦は、来季のことを考えても「田中抜き」で勝ち抜くべきであったと思う。それで新しいストーリーが開けたはずだ。
ベンチ入りをさせた時点で投げさせる選択肢が生じた。そして6回91球で無失点の美馬を降板させ、7回から則本を投げさせた時点で、最終回に田中が上がる可能性が生じた。
そうであっても「まさか」と思っていたが、9回に田中が上がってやはり2安打されながら抑えて歓喜の瞬間を迎えた。一発出れば同点になるリスクがあったことは明記すべきだろう。
救援投手田中は、3回で5被安打1四球、失点は0だが優秀とは言えない。「顔」で何とか抑えていたに過ぎない。
「勝利を優先したから田中に無理をさせた」というより「田中を胴上げ投手にしたかったから無理をした」と言う方が正しかったのではないだろうか。


私は斎藤隆をなぜもっと使わなかったのかと思っている。日本シリーズでも完封しているし、MLBで5度もポストシーズンで投げている。43歳ではあるが、その豊かな経験は大舞台で十分に生かされたはずだ。
田中の登板は「美談」になるだろうが、こうした風潮が広まるのは危惧すべきことだと思う。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!
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前日まで、救援投手の加藤大、長谷部、小山伸、青山らが打ち込まれていた。すでにクローザーのラズナーは8月に故障でリタイアしており、特定のクローザーがいなかった。
ここで田中が投げるのは、「1年間の奮闘のご褒美」という意味だけでなく、信頼する救援投手がいない中、「ここで決めたい」という指揮官の意気込みもあった。
田中は万全ではなかった。9番鬼崎に安打を打たれ、1番ヘルマンを歩かせた。片岡の送りバントで1死二、三塁。ここで田中は踏ん張って栗山、浅村を連続三振。
田中はガッツポーズをし、楽天のリーグ制覇が決まった。
この登板は、「田中のため」の登板ではあったが、同時に「チームのため」という必然性もあった。斎藤隆は9月21日以来投げていなかったから、彼でも良かったはずだが、田中を投げさせる根拠はあったと思う。
しかし、ここで「2013年は田中で決める」という認識がチームやファンなどに浸透したのは間違いがない。

■10月21日、クライマックスシリーズの最終戦。楽天は8対5とロッテに3点リードした9回表に田中をマウンドへ上げた。3点差があった。
しかしこの試合は先発辛島が4失点で4回に降板した後、レイ(H)、長谷部、斎藤(○)、則本(H)と継投していた。小山伸、長谷部は10月18日に打ち込まれていた。
田中は10月17日に完封していた。中3日での登板だったが、翌日から4日間の休養日があり、1回だけならば以後の登板に支障はないと判断することもできた。
さらに言えば、この日は10月18日に9回を投げた則本を中2日で救援登板させていた。
星野監督は則本の救援登板で「これからは先発も救援もない。投げることができる投手をどんどん使っていく」という方針をチーム内外に示した。
もちろん、9月26日の「田中で決める」と言う前例が利いていたのは間違いないが、田中を出す必然性もあったと思う。
しかし田中は8番鈴木大地を捕邪飛、代打金沢を一ゴロに打ち取ってから一番根元、二番清田の代打福浦に連打され二死一二塁、本塁打で同点になるピンチを作った。井口は三ゴロで打ち取って再び歓喜が訪れはしたが。
この2回の登板を冷静に見て、田中は救援には向かないと言う判断があってもしかるべきではなかったか。
■11月2日、日本シリーズ第6戦。7回を終えて先発田中は110球を超え9被安打4失点。
この日は回の先頭打者に3安打(安打、二塁打、本塁打)された上に、タイムリーも2本打たれていた。
ロペス、坂本、村田らは田中の配球を読んでいる気配があった。また、走者を背負っても「ギアチェンジ」できなくなっている感があった。
シーズン中、田中は中6日のローテーションをきっちり守ってきた。それを崩しての登板、ましてやプレッシャーのかかるポストシーズンの登板は、田中の肩と下半身に大きな疲労を蓄積させたはずだ。それが、日本一決定の大舞台で不本意な投球につながった。もちろん、巨人と言う老練なチームが、対戦を重ねるうちに田中攻略法を編み出したのは間違いないところだ。
普通に判断するならば、田中はここで交替させるべきだった。
巨人打線は田中をすでに攻略している。タイミングも合っているし、配球も読まれている。
しかし、田中は続投を志願した。
星野監督の頭には「則本は使えない」という考えがあったかもしれない。2日前に救援で5回を投げていたからだ。かといって長谷部や小山は投げさせられない。彼らはすべて日本シリーズで失点している。こうした救援投手の信頼は失われていた。斎藤、金刃という線があったと思うが、星野監督は田中の懇願に折れた。
結局、先発田中の救援に田中が立ったような形になったが、田中は8回も9回も二塁打を打たれ、得点圏に走者を進めた。結果的に0点に抑えたが万全とはとても言えなかった。
チームの功労者、田中に花を持たせたいという指揮官の意向は十分に理解できる。しかし、それは「勝利を優先する限りにおいて」という但し書きが付く。
日本シリーズ第6戦後半での指揮官の判断、そして田中の続投希望は「勝利第一主義」を逸脱したものだったのではないか。
160球を投げた田中の肩は心配ではあったが、そういう田中の今後の「商品価値」は度外視してもおかしな判断だったと思う。
■11月3日の決戦は、来季のことを考えても「田中抜き」で勝ち抜くべきであったと思う。それで新しいストーリーが開けたはずだ。
ベンチ入りをさせた時点で投げさせる選択肢が生じた。そして6回91球で無失点の美馬を降板させ、7回から則本を投げさせた時点で、最終回に田中が上がる可能性が生じた。
そうであっても「まさか」と思っていたが、9回に田中が上がってやはり2安打されながら抑えて歓喜の瞬間を迎えた。一発出れば同点になるリスクがあったことは明記すべきだろう。
救援投手田中は、3回で5被安打1四球、失点は0だが優秀とは言えない。「顔」で何とか抑えていたに過ぎない。
「勝利を優先したから田中に無理をさせた」というより「田中を胴上げ投手にしたかったから無理をした」と言う方が正しかったのではないだろうか。
私は斎藤隆をなぜもっと使わなかったのかと思っている。日本シリーズでも完封しているし、MLBで5度もポストシーズンで投げている。43歳ではあるが、その豊かな経験は大舞台で十分に生かされたはずだ。
田中の登板は「美談」になるだろうが、こうした風潮が広まるのは危惧すべきことだと思う。
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コメント
コメント一覧
星野の用兵を叩いてる方は楽天の弱体救援陣の認識があまりにもなさすぎます
40過ぎのロートルと言うのは全くの偏見ですね。ちゃんと数字を見れば、そういう呑み屋の会話風のコメントはないと思います。そもそもこのブログを読んでいただきましたか。
全く同感です...
選手田中の「商品価値」は下がったかもしれないですが
有名人田中の「商品価値」は上がったというところでしょうか。
個人的には賛成できませんけど
無敗の田中で負けた翌日田中抜きで勝って優勝でも十分ドラマ性を感じる人はいた筈です。
楽天の優勝はめでたいことですけど、私もあの時の最終回は斎藤隆を起用するべきだと思いました。
美馬にもう1回投げさせてもしも打たれたなら、その時点で則本に代えればいいだけのことで、2人だけであの試合は充分勝てていたのではないかと思っています。田中がどんなに直訴しても、退けるべきだったと思います。
最終的に田中が抑えて勝てたから良かったものの、最悪田中で逆転負けしていたらどうなっていたでしょうか?「美馬-則本で勝っていた試合を田中がぶっ潰した!」ってことになり、田中にとっても楽天にとっても、ファンにとっても大変なことになっていたでしょうね。
来期のことを考えれば、(来期はエースの)則本に花を持たせて、彼を胴上げ投手にしてやっても良かったのでは?と私は思いました。
「田中を胴上げ投手にしてやりたい!」という情の采配はいかにも星野さんらしいけれど、監督の采配としては疑問に思いました。田中にしても、「自分こそ胴上げ投手に相応しい!」と思い上がっていた点もあったのでは?
「全員野球」って言いますが、結局一部の信頼できる選手だけを使って勝っても、全く使われなかった選手にとってはあまり喜ばしい日本一じゃなかったように思えてなりません。「自分は何の貢献もできず、優勝したチームの中にいただけ」と思う人も中にはいるでしょう。
「田中はどうせ来期メジャーに行くんだから、利用できるだけ利用して、自分が日本一の監督と言われたいがために、田中の肩や肘がどうなろうと、馬車馬のように使ってやろう!」という気持ちが星野さんに少しでもあったとしたら、メジャー側の人は腹立たしい気持ちでしょうね。
でも、新聞の一面や、優勝特集の雑誌表紙や、テレビで繰り返し流される優勝決定の瞬間など、絵面で言えば田中なんでしょうね(そこに隆の顔があったら、とここでも連れ合いの愚痴が…)。あのときの星野の頭に、そんな絵面まで思い浮かんでいたとしたら、気持ち悪いかぎりですが。
“楽天日本一”という商品のパッケージに最も相応しいのが
“歓喜の際のマウンドに立つ田中”という包装紙。(笑)
ましてや来年には米国に渡るとあってはね。
前日の試合は2点差とはいえ、楽天が逆転出来そうな雰囲気
は殆ど感じられませんでした。その上であくまで田中に完投
させる“様式”に拘った以上は、最終戦は余程のことがない限り
登板させるつもりはなかったのではと思っています。
田中が1イニングを完璧に任せられる状態ではなかったという
広尾さんの認識は多分星野監督も同様で、3点リードという
微妙な安全圏が“総締めは大エース田中”に踏み切らせたと。
非情な勝負師というには、どこかで“情”とか“形”が割り込み
最終的な勝者になることができなかったのが星野監督。
楽天選手の尋常ならざる勝利への集中力がそれを上回った
日本シリーズだと思いましたね。
ウルトラマンの最終回みたいですね。
僕も心配です。
でも、僕達はプロ野球選手なので。全ての事は彼自身が決断してチームやファンの為に投げたんですもんね!
プロの世界、全て自分で決断して進むんです!
彼の野球人生は彼が決めるんです!
藤川球児オフィシャルブログより抜粋
それをOKしてしまっては、議論は成り立ちませんね。少年漫画みたいで私には面白くないです。
面白いだの美点汚点だの妄想する前に、ただあった現実を受け入れてもよろしいかと思います。
妄想と言う言葉は私だけでなく、このサイトを見ていただいている多くの方に対して失礼だと思いますよ。野球について議論をすると言う愉しみを否定されているわけですから。
趣味が合わないのなら、別に見ていただく必要もないでしょうに。
星野監督の日本シリーズでの毎試合後のコメントも正直誉められたものではないと思う(ペナントと日本シリーズは違うと思う)。この人はコマーシャルがうまい人で、名監督とは全く言えないと思う(良い監督だとは思うが)。星野監督は全く嫌いではないが、今回のシリーズではちょっと???だった。
後田中があんなに熱いとは思わなかった。この熱さがMLBで吉と出るか凶と出るかは楽しみです。
後来シーズン田中がいなくなるから、最後は田中抜きで優勝して「田中がいなくても大丈夫」みたいなのも美談だとは思うけれどなあ。そういう意味で胴上げ投手は則本が見たかった。
球史に残るシーズンでしょうね。今回の一件が美談になるとは思うが、連投が美談となる風潮はあんまり危惧する必要ないと私は思います。
長文失礼します。
映像というと甲子園決勝で斉藤から三振を喫する場面ばかりで
不満だった、この日本一で払拭されるのではという事を
書いてました。
21世紀になってもこういうお山の大将気質を持ってないと大エースになれんのだなと思いました。
自分に関する物語(神話)の書き換えをどうしても行いたかったん
ですな。
ただ、この前の日本シリーズは「人気者のマー君が最期を締めてくれた方が絵になるやろ」という判断としか思えない。戦術的判断ならぬ「絵になるやろ」判断。戦術的判断なら疲れきった田中より則本続投でも斎藤隆でもよかったわけで。今季3度のリリーフ登板で戦術的意味があると思えたのはCS第4戦だけでした。
シーズン終盤の個人タイトルを巡る毎度の醜い愚行を見ても、日本では勝利至上主義(チームが勝つことは、個人記録や「絵になるやろ」より優先されるという思想)が徹底されてないのが問題です。
それから、こんなこといっても違う競技だから、ぜんぜん意味ないんだけど、こんな間抜けな采配、ほかのスポーツならぜんぜん考えられない。
必然性自体はあるでしょう。
日本シリーズ第七戦のみ斎藤という選択肢はありません。
斎藤をはじめとして不動のクローザーがいないなら仕方ないでしょう。
田中(と則本)の起用方法は、2001年World SeriesでのARIのSchillingとJohnsonを思い出します。
このとき、シリーズのイニングの約6割を二人で投げていたと記憶しております。
NPBでもMLBでもプレーオフでは、先発投手が中継ぎで登板することがあります。
2008年は西武の岸が、今年はDETのScherzerがリリーフした試合がありました。
それでも、第7戦での田中の登板は不要であり、選手にケガを負わせる可能性の高い危険な起用法です。
「商品価値」を述べておられますが、その通りだと思います。
プロ野球がビジネスである以上、将来の価値を自ら落とす行為は愚かだと思います。現場が制御できなければ、GMなどフロントが止めなければいけません。
NPBの球団はその意識が全く感じられません。
いまだに、「神様、仏様、稲尾様」を美徳としている風に感じます。
「美談」のせいで、今後同じように酷使される選手が出ないように、ファンとしては祈るばかりです。
HNを変更いただけないでしょうか、内容的に成りすましではないと思いますが、同じHNが二つあるのはお互いに迷惑でしょう。あなたの方が後だと思いますので。
私は美馬6回-レイ1回(下位打線)-辛島1回(左打線)-斎藤1回で行けなかったのかな?とシリーズが終わって記録を読んで思います。
私が気になるのが、この連投に対して各スポーツ紙の野球評論家の取り方です。
ベースボールジャーナルなどのライター方は批判が多いですが、プロ野球経験者の野球評論家は賛否を明確にしてない人が殆ど。是非を述べずに「これが星野監督のやりかた」と中立的意見が多いのです。
本日発売の週刊ベースボールやサンケイスポーツの日本一特集号を読んだのですが、田中の連投を批判する野球評論家の意見が無かったように思いました。
金曜以降発売される雑誌でどう野球評論家は論じるか?
賛成派、反対派、中立非論議派と分かれると思うが。
フライデーの金本と下柳の野球コラム。
週刊プレイボーイの江夏豊のアウトロー野球論。
週刊ポスト、現代、大衆、アサヒ芸能…。
そしてスポーツ雑誌ならNumberとスポルティーバ。勿論週べのシリーズ特集号も。野球太郎、読む野球、。
投手出身者は反対派が多いか。権藤博、吉井理人、小宮山悟…。
shibakawaさんブログを読んだらそのコメントの論戦がすごすぎてコメント中止に。
今週土曜日長野県東御市で桑田真澄が講演に来るが、ぜひ桑田氏からこの田中の連投について意見を述べてほしいものだ。
会場からの質問、でやむなく答えたという形でなく。
私は何人かの関係者の方とFBでつながっていますが、本当のところは言わない人も多いようです。田中の登板を「美談」「快挙」にしないとまずい、という空気があるように思います。イチロー4000本安打の時もそういう空気を感じましたが。
大部分の識者は田中の当番に問題アリと思っているとは思いますが。
>shibakawaさんブログを読んだらそのコメントの論戦がすごすぎてコメント中止に。
私は広尾さんと違って器量が狭い人間ですから、言論統制は当たり前です。自分のブログですしね。こちらの負担が過度になってまで読者のコメントに真摯に対応する興味が湧いてこないんですよね...
>今週土曜日長野県東御市で桑田真澄が講演に
良く御存じですね。Twitterでつぶやいていたからかな。私、それに行ってきます。
>投手出身者は反対派が多いか
かつてシリーズであわや酷使されそうになり「優勝のために投げているんじゃない」と発言したこともある工藤公康氏は、驚いていたようですね。
長谷川晶一さんもfacebookで触れていましたが、雑誌が売れなくなるのもむべなるかな。もちつ・もたれつの業界依存の既存のスポーツライター、同じく野球選手出身の評論家には、なかなか難しいでしょうね。そのことは理解もできます。広尾さんや私などアウトサイドにいる人間の、ある種の「特権」と言えるかもしれません。
facebookにも書きましたが、シリーズの投手酷使の歴史を考えるには「セイバーメトリクスリポート1」に所収されている日本シリーズ投手酷使史をお薦めします。手元にある方はぜひ読み返して見て下さい。
田中投手が凄い投手だということは言うまでも無くても、
彼の今回の登板の仕方からは「チームプレイ」とい気持ちはあまり感じられませんでした。
まるで自己満足で投球していたみたいな気がしたほど。
そうでなければ第6戦で志願して160球も投げる意味が分かりません。
まだ第7戦を残しているのは分かっているのに。
今回の田中投手の起用法(登板志願云々)を見ていると、これまで優勝・日本一未経験のチームらしいと思いました。
良くも悪くも「後先考えない必死さ」が見えて。
常勝とはいわないまでも、経験があるチームでは考えられないことでしょう。
私は、星野をはじめとするチームの判断としては、「ドラマ性重視」「花を持たせる」というのは、あくまでサブの理由だったろうと感じました
メインの理由は、「田中の神通力に頼りたい」ではないでしょうか
広尾さんのおっしゃる「顔で抑える」というのが、正に第一の理由かと思いました。三点差というのは、「顔で抑える」というのがちょうど効きやすい点差のように思います。「顔で抑える」と言っている時点で、「純粋な力では危ない」と認めているわけで、一点差なら「顔効果」が効かないリスクがありますが、三点差なら巨人側の「あきらめ」や「補欠」さんが上でいっていたような巨人側の「厭気」を誘えるだろうという計算です。かたや則本続投のリスクは、彼がビビってしまうこと。斎藤投入のリスクは、斎藤対巨人打線のガチンコ勝負で斎藤が負けてしまうことです。この三リスクを比較しての判断だったのでしょう。
シーズン24勝無敗の実績がチーム内にもたらす重みは、それほどのものがあったのだと思います。
『160球』を危険と感じるか感じないかは結局客観的なものなのだろうから難しい。
ただこの「マー君連続登板」を問題視するならば、「志願したから投げさせた」という指揮官がいたという一点のみ。
チームの投手起用の用兵
連戦・連投による怪我のリスク
全てを選手本人に押し付けた最悪の指揮官だと思う。
「もし打たれたら…」
「もし肩を押さえ踞ったら…」
その時もこう言うのだろうか?
「志願したから投げさせた」と…。
嘘でも(嘘だとプロとして困るのだが)
「私が大丈夫だと判断したから投げさせた」
と言う指揮官であるべきだろう。
「本人がやりたいと言ったからやらせた」
など高校野球で卒業したと思っていたが、まだこんなプロの指導者がいるとは驚き以外ありません。
正直、星野監督はマー君と共にNPBを卒業するべきだと思う。
もし1点差なら則本続投だったとも。
「田中が志願したから」となると、一選手のワガママを戦術的判断より優先させたわけで、なおさら酷い。
落合が山井を交代させたのは勝利至上主義に基づく判断だからいいけど、そのあとグダグダ言い訳したのがダメでしたね。やれマメが潰れただの山井から申し出ただの。堂々と「勝つために石橋を叩いた。完全試合より優勝の方が大事だ」と主張すれば完璧だったんですが。
聞こえませんね。現実をみれば田中登板もまた勝利にも、また田中自身にもかなり危ない橋だったように思います。ただし勝利には直結しました。田中の酷使については田中はプロとして身体と引き換えに
日本一を手に入れた、ということかな?もっとも割に合わないから色々といわれるのでしょうけど。
星野監督は叩かれすぎですね。判断が間違っているのでは?と周囲から責められているのでしょうけど、日本シリーズ第7戦9回という最も異常な状況で負けにもつながっていない判断を間違っているといわれるのはどうもね・・・
それに、そもそも合理性のない起用法です。工藤公康がよく主張しているように、先発投手にとって最大の鬼門は立ち上がり。これは洋の東西、古今を問わないセオリーです。イニング毎の失点を見れば、先発投手の多くが立ち上がりと、スタミナの切れる3順目での失点が多いことは明白です。つまり、一般的に言って先発投手のリリーフ起用はリスキーです。今年のMLBプレーオフでは、デトロイト・タイガースが同様の用兵で敗れ去りました。かつての野球でそれが通用したのは、エース級とそれ以外の投手に圧倒的な能力差があったからです。
それにもうひとつ。指揮官の降板指令をぶっちぎった田中の態度にも問題があります。
マウンドの上は100%投手の職分ですが、用兵に関しては100%監督の職分であり、田中の姿勢はこういった役割分担を否定するものです。これは組織命令系統の軽視に繋がり、チームに悪い影響を与えます。
ダルビッシュもよく降板指令を嫌がってダダをこねていますが、ああいう子供じみた態度は改めてもらいたいものです。チームの勝利だけを最優先に考えない投手は、どんなに優れた能力があってもエースとは呼べません。
アメリカ人は職分をとても重視しますから、田中がアメリカで同様の態度を見せない事を期待します。
松坂もヒンシュクを買った…「先発完投型」のマー君はメジャーでは四面楚歌
http://gendai.net/articles/view/sports/145712
>それにもうひとつ。指揮官の降板指令をぶっちぎった田中の態度にも問題があります
実はシーズン中から星野監督は田中の意向を丸のみしていたフシがあるのです。
開幕戦回避の2カード目先発しかり、交流戦明けリーグ戦再開時の西武戦登板しかり、9/19本拠地ソフトバンク戦を回避して中7日で9/21日本ハム戦の登板しかり、日本シリーズ初戦ではなく第2戦登板しかり。
つい最近まで、星野監督の例年にないコンディションに配慮した選手起用に好感を持っていたのですが、第7戦の起用をみると、ただ単にエースの意向を丸のみしていただけの運用だったのかもと思うに至ってます。指揮官としての職掌を放棄しているように感じられ、残念でなりません。
田中の起用に批判的なのは、
160球まで投げた次の日に中0日で救援登板。
その投手起用は、星野仙一ではなく田中自身が強く懇願した、監督の責任放棄と選手の越権。
残りのブルペンにも、田中よりコンディション良い投手もいたし、則本の続投でも良かった。
日本一になってしまい、この起用が正当化される。
何より、田中の登板過多による故障が心配。
のように感じました。
対して肯定的に捉える理由は、
最後の締めくくりはチーム一の投手に任せるのは当然。
他の残りの投手と比べても、その時点では田中の起用がベスト。
楽天の救援投手は心配だ。
被災地で初の日本一を飾るシーンには、田中が一番ふさわしい。
田中自身が強く望んだ登板なんだから、酷使にはならない。
何より、抑えたのだから異論を挟む余地はない。
という見解に感じました。
私が思ったのは、かつてイチローがいたオリックスの時と同じく、東北楽天の田中将大という存在がアンタッチャブルになってしまったことの問題です。
プロであるがゆえに、真剣勝負だけでなく興行意識を持たなければならない中、真のプレイヤーズ・ファーストとは、「選手の行く末を案じて、強制的にでも無理させない。」ことか、「その瞬間の選手の思いを尊重する。」ことか、私にはまだ答えられませんが、考えるきっかけになりました。
監督がそう言ってるだけでしょう?
コンディションから言っても厳しそうだった。
私は、最終戦最終回の疲労しきった表情が印象的で。
あそこでどうにか抑えたから良かったけど、打たれたら、「本人の強い希望だから登板させた。」とかなんとかいうんでしょう。
アジアシリーズにも出場させるそうで、呆れました。
体力もメンタルも限界だと思う。生身の人間だから、このままだといまに潰れますよ。
なぜ関係者の方は本当のところを言わないのですか。
田中本人が強い希望を持っていたのは間違いないようですよ。
田中以外の投手が胴上げ投手になっても何も問題ないでしょ?
田中は翌日のロッテとの直接対決(中5日)か2日後のソフトバンク戦(中7日)で先発予定だったはず。
もし西武に3連敗しても、予定通りロッテとの直接対決に先発させて、田中が完投勝利すれば胴上げ投手だ。
それをわざわざ動かして胴上げ投手にする為にベンチ入りさせた。
このような事をする監督など星野監督くらいだろう。
クライマックス第4戦は理解不能。
そもそも田中は翌日(第5戦)の先発だ。しかも田中がベルペンで準備をし始めた時は1点差だった。
星野監督は1点差のままでも田中を投げさせたのだろうか?
その後3点差になったが、田中に投げさせて負けた場合、翌日の先発は誰にするつもりだったのか?
星野監督は「胴上げ投手は田中」を優先するあまり危機管理がなってない。
ブルペン陣を信頼できないのは理解できるが、第5戦に大エース田中が控えていたわけだから、8回までを信頼できないブルペン陣で我慢して、9回を則本に任せるべきだった。
8回終了までにロッテに逆転されれば則本を温存。第5戦は田中完投。もしくは田中⇒則本の黄金リレーでCS制覇・・・・・と言いたいが最後は田中じゃないといけないんですよね。星野さん・・・
私なら7戦目(右肩を触りながら)、田中を行かせてない。
隣にいた石井一久に、
ピッチャーとしてどう?
石井→僕は、断ってます。
例のキヤラにコメンテーター全員大ウケ!
ポスティングに関して張さん、
FA権獲得(9年)が長過ぎとも。
いつもの張さんじゃない??