パリーグの外野陣も俯瞰してみよう。
合計して100イニング以上守備に就いた外野手の守備成績を守備位置別にみる。チーム合計は他の外野手分も含む。合計欄のGに入っているのは起用選手数。
PO9はざっくりいえば1試合でいくつフライを取ったか。PO27は27人当たり。


tabatomoたばともさんデータ


パリーグ

NPB-OF-PL-Total


セリーグのデータを見る限り、優秀な外野陣かどうかはPO9が2.00あるかどうかが基準になりそうだ。

楽天は中堅、右翼は合格点と言えるだろう。守備的には島内が頼りになったようだが、故障で終盤出られなかったのは痛かった。
中堅手としては聖澤の数字がそれほど突出していない。

西武、中堅の秋山の守備範囲は広い。左翼のPO9も悪くない。栗山だけでなく控えの数字も良い。

凄いのはロッテ。3ポジションともPO9が2.00を大きく上回っている。中堅の2.64は驚異的だ。すべての外野手が「守れる」。外野守備だけで銭が取れるのではないか。

ソフトバンク、左翼はまだまし。右翼の数字がかなり悪い。長谷川の右翼守備範囲は相当狭いと言えるのではないか。

オリックス、全体に低調。これまで外野守備を担ってきた坂口と、新加入の糸井の数字の低さが響いている。

日本ハム、ロッテに次ぐ外野陣と言えるのではないか。中田、杉谷らが優秀。さらに控えの佐藤賢が左翼でいい仕事をしている。糸井もこのチームにいたときはもっと数字が上がっていたのではないか。



12球団のトータルを比較する。

NPB-OF-CP


トータルのPO9は、1試合当たりの外野飛球の数とみなしてよいと思う。1位のロッテは6.94、最下位の巨人は5.04。およそ2個もの違いがある。野球の質はかなり異なっているはずだ。

PO9の平均値はセ5.62に対しパ5.91。子細に見ると中堅、右翼のこの数値はほとんど変わらないが、左翼の数値がセ1.59に対しパ1.87。
この差だということがわかる。

もちろん球場の大きさや、投手などの要因も考える必要があるが、一つの参考データになるのではないか。

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クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。1962年のパリーグ、救援投手陣

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