MLBのFA移籍を見ても、捕手は特別のポジションだということがわかる。各球団は打てる捕手と、守る捕手を2人確保しようと躍起になっている。
NPBでも捕手は補強の要。それだけ良い捕手は少ないのだ。
捕手の評価は、まず「守れること」、そして「打てること」少なくとも「穴」にならないこと。両方を満たす捕手がいれば、チームは非常に助かるのだ。
NPB捕手の現状をチームごとに見て行こう。
Catchingの指標は出場試合数、A/Gつまり1試合当たりの捕殺数(ゴロ処理と盗塁刺数)に見る敏捷性、パスボール数。
集計の安打と打点の下には、チームの総安打数、総打点数に占める比率を示した。この比率が九分の一、0.111を越えれば、少なくとも打線の穴になっていないことになる。
セリーグ

巨人、阿部慎之助の大きさがひしひしと感じられる。セの捕手が打った本塁打数は74本だが、そのうち32本が阿部なのだ。
A/Gの数値もリーグ1、巨人の強さは他球団から大物を引き抜いてくるからと思われがちだが、阿部がいるからではないか。
それだけに、年齢と故障が気になるところ。ドラ1でアマ屈指の捕手小林を取ったのもうなづける。
阪神、打撃では穴になっていないように見えるが、それは捕手では3試合しか出ていない今成の成績を加算しているため。それを除くと0.103、0.062。打者としては貧弱だ。藤井と清水は守備では水準以上だ。
DeNAから鶴岡を取ったことで捕手はだぶつくが、捕手の機能だけで見れば、鶴岡の獲得はプラスだろう。
広島、長く石原、倉の二人で回してきたが、守備面での衰えが目立つ。また打撃面では中東の成績が含まれているので標準的に見えるが、実際は「穴」である。


中日、谷繁は、A/Gは標準以上だが盗塁阻止率が大きく低下、また打撃面では深刻な状態だ。しかし二番手以下にもめぼしい捕手はいない。監督としては自分の代わりを見つける必要があるだろう。
DeNA、すでに述べたが守備、打撃で圧倒的だった鶴岡がいなくなる。高城は捕手としての評価は高いが、打者としては貧弱すぎる。
ヤクルトは相川の故障に伴って中村の出場機会が増えた。相川が数字的にはやや上回っているが、良い後継者が出てきたのではないか。こういう形で世代交代が起きているケースはまれだ。
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セリーグ

巨人、阿部慎之助の大きさがひしひしと感じられる。セの捕手が打った本塁打数は74本だが、そのうち32本が阿部なのだ。
A/Gの数値もリーグ1、巨人の強さは他球団から大物を引き抜いてくるからと思われがちだが、阿部がいるからではないか。
それだけに、年齢と故障が気になるところ。ドラ1でアマ屈指の捕手小林を取ったのもうなづける。
阪神、打撃では穴になっていないように見えるが、それは捕手では3試合しか出ていない今成の成績を加算しているため。それを除くと0.103、0.062。打者としては貧弱だ。藤井と清水は守備では水準以上だ。
DeNAから鶴岡を取ったことで捕手はだぶつくが、捕手の機能だけで見れば、鶴岡の獲得はプラスだろう。
広島、長く石原、倉の二人で回してきたが、守備面での衰えが目立つ。また打撃面では中東の成績が含まれているので標準的に見えるが、実際は「穴」である。
中日、谷繁は、A/Gは標準以上だが盗塁阻止率が大きく低下、また打撃面では深刻な状態だ。しかし二番手以下にもめぼしい捕手はいない。監督としては自分の代わりを見つける必要があるだろう。
DeNA、すでに述べたが守備、打撃で圧倒的だった鶴岡がいなくなる。高城は捕手としての評価は高いが、打者としては貧弱すぎる。
ヤクルトは相川の故障に伴って中村の出場機会が増えた。相川が数字的にはやや上回っているが、良い後継者が出てきたのではないか。こういう形で世代交代が起きているケースはまれだ。
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コメント
コメント一覧
前の人も書かれていますが、直前のエントリの文章が残ってますね。
また、そうだ点数→総打点数ですかね。
細かいことを言うのも野暮ですが、正直、誤字脱字が多いような印象を受けます。内容がとても面白いだけに、非常に残念に感じられます。
勝手な言い分ですが。。
高城はまだ(今年で)高卒3年目。
谷繁も高卒ですぐに使われましたが、その谷繁も最初の2年間は2年とも打率.175。4年目も.191。谷繁はパンチ力があるので、初年度からHRを打っていますが、高城の場合、飛ばないボールの影響もあるのかな、と。
大卒ですぐ使われた細山田は打撃が貧弱で消えていきましたが、高城の打撃はあと2~3年温かく見守っていこう、というのがベイ首脳陣の考えじゃないですかね。
高城が打者として貧弱すぎる、と言う評価を下すのは、まだ早いと思います。
反省しております。お見捨てなきよう。
>巨人の強さは他球団から大物を引き抜いてくるからと思われがちだが、阿部がいるからではないか。
若い頃からリードがどうのとかあれこれ厳しいことを言われていましたが、他球団のファンから見れば、あれだけ打てる捕手がいるのは大きいですよ。
打てる捕手と言えば、ホークス時代の城島もそうでした。やはり守備重視のポジションで他チームに打撃で大きなアドバンテージをつけられるチームは、それがそのままチームの強さにつながっているように思います。
それだけに、阿部が捕手を務められなくなった時には、大きな戦力ダウンになるような気がします。
毎日楽しみに見させていたたいております。これからも(勝手に)期待しております。
阪神ファンですが、阪神のバッターは(城島・矢野を除き)打てないのが伝統でしたからね。。3割を期待できた点で、矢野も稀有な存在だったと思います。
あ、どっちも生え抜きじゃないな。。。
巨人ファンの自分から見ても、当時の阿部はそんな感じの捕手でしたが、今では隔世の感がありますね。
巨人の強みは阿部に加えて、本来ディフェンシブなポジションである遊撃に坂本がいるところ。さらに長野が中堅を守ると、守備的なポジションにリーグ有数の強打者が3人入ることで、絶大な利得を積み上げることができます(もっとも、長野の守備数値は中堅としては厳しいものですが)。
これによって打撃重視のポジションである一塁、三塁、左翼の流動性が高まり、補強選手で埋めることができる。たとえこれらの選手が(昨年の村田のように)あまり打撃で活躍できずとも、チーム力に大きな減衰がない。巨人の強みの源泉はここにあります。
とはいえ、こういったチーム編成には高いリスクが潜んでいるのも確かです。阿部のレギュラー落ち・引退、坂本のコンバートなどで一気に利得が霧散する可能性は大いにあるでしょう。