高梨沙羅惨敗の直後。日本時間の午前3時。
ヤンキースタジアムのレジェンドクラブ。今回の入団記者会見は、日本メディアだけでなく米メディアも多かった。
ひな壇には10人、田中はジラルディの左隣に座った。ヤンキースを意識してか、紺のスーツ。濃いブルーのネクタイ。
会見ボードには、ヤンキースのマークとトヨタのロゴマークがついている。トヨタは2009年からスポンサード。モニターには楽天での登板シーンが流されている。

キャッシュマンGMのメッセージの後、ジラルディ監督が新しいユニフォームを田中に着せる。田中の表情は硬い。
ボタンを留め、帽子を被ってジラルディと握手。記念撮影。
田中と言えば、えんじ色の印象が強い。引き締まって見える。

日刊スポーツ

Ma-01


田中が登壇。
「ハロー、マイ ネーム イズ マサヒロ タナカ アイムベリーハッピー トゥー ビーヤンキー」

ここで笑いが起こる。田中は、例の微妙な笑み。ここで見るとこの表情は、非常に印象的だ。

メッセージはこれだけ。後は質疑応答

最初の質問者はルーカス・コミュニケーション
Q:日本ではコントロールがすごかったが、どうやってコントロールするか

田中:自分で適応しようとする気持ちが大事なのかなと思う。

妙な間が開く。

日本記者
Q:対戦が楽しみな相手は

田中:対戦したことない方がほとんどなので、誰と対戦するのも楽しみ

米記者
Q:ヤンキースのキャリアで一番の目標は

田中:ワールドシリーズで勝つ事です。

米記者
Q:ニューヨークにようこそ田中、本場のラテン系選手と対戦する準備は

田中:できている。

NHKの大庭記者
Q:ヤンキースの一員になっての気持ちは、引き締まるような気持ちか?
(最初に模範解答を言ってしまうのは、日本人記者の悪いところだ。そういう聞き方をすると、新鮮な言葉は返ってこない)

田中:気持ちは引き締まるし、ヤンキースの一員になれたんだなと思っている

日本女性記者 
Q:ニューヨークの印象と最初に食べた食事
(日本人メディアらしいしょーむない質問)

田中:ニューヨークの印象は、初めてきたのは高校生のときで天気悪かった、今回晴れて天気が良いのでいい街だなと思った。
(最初に食べたのは)近くのスーパーの寿司を食べた。


米記者
Q:来るまでにたくさんの日本人MLB選手と話をしたと思うが、松井、井川と話したか?

田中:松井さんとは少し電話で話す機会があった

米女性記者
Q:ニューヨークへようこそ ファンに対してどう対処するか いつもスタジアムは満員だ。 ボストンとのライバル関係もあるが どのように対応するか

田中:日本のテレビでボストンとヤンキースの試合を見ても盛り上がりはわかる。どうやって対応するかすごく楽しみ。

米記者
Q:松井とは何を話したのか アドバイスはあったか

田中:長い時間ではなかったが、いいところだよ、ということだった。

米記者
Q:なぜNYYを選んだのか?他にに契約金が大きい球団は無かったのか

田中:その辺はコメントしづらいが、ニューヨーク・ヤンキースは厳しいところだと聞いているので、そこで自分の力を出し切れるように、と思った。



会見は、15分足らずで終わった。

最後の言葉「厳しいところだからヤンキースを選んだ」が、彼の覚悟を表している。

田中はこの後新聞記者の取材を受けて、キャンプ地タンパに向かったとのことだ。

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