経済力でも、実力でも、NPBにとって、MLBはすべてにおいて「かなわないライバル」である。これまでは「遠い存在」だったから、実害はなかったが、今では人的交流が深まり、彼我の差がはっきり感じられるようになった。
NPBのトップクラスの選手がMLBに行き、成績を落としながらも活躍をしている。それはNPBのファンにとっても喜ばしいことではあるが、同時にスターが去ったNPBが、色あせて見える。
トップ選手がMLBに行くのは、さらに上のステージを目指したいからではあるが、有体に言えば「経済格差」があるからだ。名分も実利もあるから選手は育ったNPBを離れてMLBに行くのだ。

日本のファンは日本人選手を通して、MLBでの待遇や選手のステイタスを知る。NPBとは段違いの華やかさやスケールの大きさ、そして競争の厳しさを知る。それによってNPBは「大したことがない」と思ってしまう人もいる。

こういう形で近年、NPBのブランドイメージは毀損しつつある。キャッチアップは非常に難しい。MLBが市場に進出するには時間がかかりそうだが、NPBのイメージダウンは、Jリーグや他の娯楽との競合で不利に働いている。

NPB内の改革は必須ではあるが、同時に「国際化」によって、MLBに肩を並べることも重要だろう。

そこで、MLB、NPBそしてCPBL、KBOというプロ球界の4大リーグを「世界」のステージで戦わせることを考えた。

こんなイメージである。

INTERNATIONAL-01


MLB、NPB、そしてKBOとCPBLという3つのブロックの優勝チームとワイルドカードのチームがチャンピオンシップを戦い、トーナメントのようにアジア、アメリカのチャンピオンを決める。

そして両大陸間の「真のワールドシリーズ」でチャンピオンを決めると言うものだ。

リーグ戦が終了してからチャンピオンが決まるまでは50日がかかる。
リーグ戦は3月10日から9月10日までとし、9月15日から11月5日までをポストシーズンとする。

こういう形も良いかもしれない。アジア、ヨーロッパのチャンピオンがリーグ戦を戦う形式である。

INTERNATIONAL-02




各球団がホームとビジターで1試合ずつ、計22試合を戦って勝敗を競う。同点の場合はプレーオフ。ワイルドカードはこの場合、なし。

いずれのプランにせよ、わざわざMLBに移籍しなくとも世界と戦うことは可能になる。
ステイタスも損なわれないと思うがいかがか。

実力差があるのは事実だが、短期決戦では番狂わせが起こるのはWBCで実証済みだ。

また、こういう形で各リーグの球団が真剣勝負で戦うことになれば、時間の経過とともに国際的な選手の交流も盛んになり、流動性も高まる。
各リーグのレベルは均質化の方向に向かうと思う。


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