メルマガでNPBの全選手のキャリアSTATSを配信している。各球団の選手リストをつぶさに眺めていて、思ったのは「投手がやたら多いなあ」ということだ。
そこで、各球団の守備位置別の選手数を調べてみた。
手元にある「選手名鑑」の選手を数えた。今世紀に入ってからの推移を3年おきに調べた。
さらに、35年前の同じデータも示した。 グレー地で2006年から導入された育成枠選手の数字も示した。

セリーグ

Number-CL


支配下選手数は1991年までは60人、以後は70人。ほとんどの球団でそれ以下の数字に抑えられている。

注目すべきはポジション別の選手数の推移だ。
はっきりしているのは、投手数が35年前と近年では明らかに違うと言うこと。

かつては選手総数の40%程度だった投手は、近年は半分に迫っている。
これは言うまでもなく、完投が減って投手の分業が進んだことが背景にある。

79年の完投数はセリーグ全体で144(総試合数390)だったが、2013年は47(総試合数432)に激減している。
現代では殆どの試合で複数の投手が投げることになるから、投手数は増加する。
そしてその傾向は2002年からさらに強まっている。
投手の分業は、ますます進んでいることが分かる。

中日、DeNA、ヤクルトでは投手数が5割を超えている。この3球団に共通するのは、先発投手陣が弱く、救援投手陣恃みだと言うことだ。

支配下選手枠には上限がある。投手が増えると言うことは、他のポジションの選手が減ると言うことだ。
とりわけ顕著なのは捕手と外野手の減少だ。



内野手は高い守備能力が求められる上に怪我も多いから、控え選手も含め人数を確保したいとの意向が働く。その分、外野手が減るのは仕方がないかもしれない。内野手登録で外野を守る選手も珍しくない。そのあたりはフレックスなのだろう。

しかし捕手まで減っているのは問題だ。投手以上の激務とされるポジションだけに、必ずリザーブが必要だが、少しずつだが年々減少している。
今年鶴岡を阪神に奪われたDeNAなどは5人しかいない。
一人前に育てるのに時間がかかるとされる捕手の減少は、大きな懸念材料だ。

巨人の選手数が少ないのにも注目。高年俸の選手が多い分、選手数を節約しているのではないか。

育成枠は本来、アマチュア野球の減退で野球のすそ野が狭まっている事態に対応すべく導入された制度だ。各球団で数字が大きく違っている。

巨人は実質的な「三軍」を設け、文字通り選手を育成しようとしている。
しかし他球団では支配下選手からこぼれた選手の「置き場所」になっている感がある。

まだ可能性があるので首にはしたくないが、年俸はできるだけ抑え込みたい。そういう選手の暫定的なステイタスになっている。
個々の例を見ていくと「飼い殺し」的な印象も受ける。

育成選手は2011年は59人だったが14年には36人に減少している。本来の趣旨通りには運用されていないことが分かる。

パリーグは稿を分ける。


私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!


やいと(お灸)すえられたんやね 福本豊

好評発売中!アマゾンでも





クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。 樋笠一夫本塁打大全

Classic Stats



『「記憶」より「記録」に残る男 長嶋茂雄 』上梓しました。






広尾晃 野球記録の本、アマゾンでも販売しています。