2010年に唾液腺癌であることを告白していた。それにしても若い。
唾液腺癌は口蓋に出来る。あまり多い病気ではない。恐らく癌の切除によって声は失われていたのではないか。

グゥインは1981年のドラフト3順目。同期のいの一番はマイク・ムーア、2位にジョー・カーター。フランク・バイオーラ、デヴィッド・コーン、ポール・オニールらも同期。

T-Gwynn


私の記憶では、小柄でスピード感のある選手だった。とにかくミートが巧みで足が速かった。ゲイリー・テンプルトン、グレッグ・ネトルズなどのベテランに混ざって1番や3番を打っていた。
突然出てきたヤング・スターという印象で、強かった頃のパドレスの中軸になった。

ゆったりと構える。癖のないおおらかな打撃フォーム。手首が柔らかそうだった。とにかく、左中間に鋭い当たりを飛ばしていたのが記憶に残っている。
90年代に入って大打者の仲間入りをしていくが、だんだん太り始めて、昔の面影はなくなった。腰のあたりにみっしり肉がついていた。

しかし太ってからも打棒は衰えず、94年には打率.394、77年にロッド・カル―が4割に挑戦した時はMLBの見始めだったから興奮したが、カルーがオールスター前まで4割を維持したのに対し、グゥインは5月から打率は3割台に落ちたものの、シーズン終盤に.390代に押し上げた。こっちの方が凄いと思った。
この年はストでペナントレースが8月で打ち切られたが、続けられていたら、もしや、という感じだった。
110試合で165安打、162試合なら243安打したことになる。翌年もストのため135試合で197安打。ストで100本以上安打を損している。
キャリアで最も打率が高い時期だっただけに残念だ。

イチローがMLBに挑戦した年にはまだ現役だったが、インターリーグがあった6月はグゥインは出場せず、対戦はなかった。

同時期にアリーグにはウェード・ボッグスと言う安打製造機がいて、両者は比較された。どちらも長打が少なくて、安打を量産した点が似ていたが、ボッグスとグゥインが並ぶと、ボッグスの方がはるかに大きくて、ちょっと驚いたことがある。
ボッグスが良くスキャンダルにまみれていたのに対し、グゥインはそういう噂は立たなかった。

引退から13年が経っているが、今も折に触れて話題に上がるのは、倅のトニー・グゥインJr.がなかなか芽が出ないまま今もプレーしているからだ。体形は若い頃の父親とほぼ同じ。
「お父さんに比べて」と何万回言われたことだろう。

通算打率.338は、歴代18位だが、90年代までプレーした選手では断トツの1位。突き抜けている。ボッグスは.328、ミゲル・カブレラは.321、プホルズ、イチローは.320。

不世出の打者だったことが分かる。

0616


私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!

性はS●Xの性 パンチョ伊東

好評発売中。アマゾンでも!





クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。 1978年の投手陣を先発、救援別にみる

Classic Stats



『「記憶」より「記録」に残る男 長嶋茂雄 』上梓しました。






広尾晃 野球記録の本、アマゾンでも販売しています。