今季の西岡剛の打撃内容をさらに詳細に見ていこう。まずはトータルと左右打席別の打撃成績。






西岡はNPB時代から対左投手、つまり右打席の方が打撃が良かったのだが、MLBでは逆の結果になっている。とはいえ、この数字では左右いずれも評価は高くない。特に長打があまりにも少ない。

次に、西岡の打球はどこに飛んだか。内外野別に見てみよう。Totalは三振、四球を除外した成績である。併せてアリーグ全体の平均値も並べた。

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一目瞭然だ。西岡の打球は遠くへ飛んでいない。リーグ平均よりも12ポイント近く内野への打球が多い。打撃というものは、外野へ飛んで何ぼである。あのイチローでさえも、内野へ飛んだ打球の安打率は通算で2割以下なのだ。西岡の打球の6割が内野に飛んでいる。これでは、好成績になるはずがない。内野飛球で打率が.121あるのは、西岡の俊足の傍証ではあるが。

次に打球の種別。同様にアリーグ全体の平均値も並べた。



これも一目瞭然。西岡はゴロがリーグ平均よりも10ポイント以上多い。彼の打球は上がっていない。さらにフライの打率が非常に低いことから、西岡がポップフライばかりあげていたこともわかる。ゴロと凡フライで80%以上。

この二つの数字からわかることは、今年の西岡はボールを真芯で捉えていなかったということ。MLB投手の多くが投げる2シーム系の動く速球に対応できなかったのではないか。また昨年まで、よく見られた投球に逆らわず、カチンと合わせてはじき返す打法が、ほとんど凡打になっていたのではないかとも思う。MLBでは、きっちり振りぬかないと打球は飛んでいかない、とはよく言われる話だ。

さらに、今年の西岡剛は、積極性にも欠けていた。NPBでは右方向へのプッシュバントの名手として知られていたが、今年は犠打(3)を抜くと、3回しかバントを試みていない。やっていればあと数本は安打が稼げたと思う。

盗塁企図数も6しかなかった。もともと西岡の足はトップクラスではなかったが、思い切りのよい走塁で塁をもぎ取ってきた。そうした試みもほとんど見られなかった。

一言でいえば、萎縮していたのではないかと思う。バットを振りぬく気概、リスクを冒してバントや盗塁をする勇気が見えなかった。借りてきた猫状態のままで、最初のシーズンを終えようとしている、そんな感じがしてならない。

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