昨日は朝8時から夕方6時まで甲子園にいた。高校野球は結構見ているが「1日4試合ぶっ通し」は未経験だった。一度はやってみようと思い立ったのだ。
8強はチームの粒がそろって好ゲームが期待できる。
それもあってか、朝8時には球場は7割がた埋まっていた。

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いつも思うのだが、同じ甲子園でもプロ野球と高校野球は雰囲気が全然違う。
プロ野球は、スター選手が光源となって観客席を照らしている。観客はグランドに注目している。グランドを見上げている。
しかし高校野球では観客席の方が輝いている。応援席が巨大な音をだし、試合が始まる前から盛り上がっている。そして盛り上がった観客席がグランドを見下ろしているように見える。グランドが小さく見える。
観客席は終始ざわざわしている。高校野球は自由席だから、お客が常にうろうろしている。落ち着いて試合に集中していない。どちらかというと応援に注目していたりする。応援席は今、一般席と仕切られているが、ここで観戦したいと言う人がたくさんいるようだ。

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この感じ、大相撲に似ている。大相撲も土俵よりも観客席の方が盛り上がっている時間が長い。お客は私語に興じ、食べたいものを食べながらときどき土俵に注目している。
甲子園は大相撲と同様、スポーツ観戦と言うよりは、芝居見物に近い気がする。
スポーツそのものに集中するだけではなく、応援のパフォーマンスを楽しんだり、名物の食べ物を食べたりするのも含めて「甲子園」なのだ。

第1試合、沖縄尚学対三重

沖縄尚学の応援団は人数も音量も、パフォーマンスの質も高かった。
沖縄尚学の投手山城大智は「琉球のライアン」の異名があるが、足を振り上げて、もう一段ぐっと足を上げることで、打者にタイミングを合わせづらくしている。

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しかし、この山城はセットポジションになると、投球フォームが極端に変わる。このために打者にとらえられやすくなる。

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試合は、徐々に三重が加点する流れだったが、4回、沖縄尚学の中軸安里健が一発を打ち、流れが変わりそうに見えた。

しかし次の回、三重、西岡武蔵の一発のあと、一二塁で本塁打を打った安里がゴロが手につかず痛恨の失策。決定的な5点が入って試合を決した。
このあたりのメンタル面のもろさが高校生らしい。

三重のエース今井は、パワーピッチャー。また一人で投げ抜いた。通算575球は今大会最多。


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安里が試合終了後泣き崩れていたのが印象的だった。

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第2試合、八戸学院光星対敦賀気比

打線が売りの敦賀気比だが、私は八戸学院中川優、敦賀気比平沼翔太と言う、クレバーな投手同士の投げ合いを期待していた。

しかし八戸学院光星の先発は左腕、呉屋開斗。

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敦賀気比に左打者が5人いて、特に先頭の篠原涼を抑えることが重要だということで抜擢したのかもしれないが、プロ野球ならいざ知らず、高校野球では現実的でない。ましてや甲子園だ。
案の定、呉屋は二死を取ってから四球を連発し、5番峯に3ランを浴びる。

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この失点で後手に回ったのが八戸学院光星の敗因だ。
敦賀気比の平沼は5回まで1安打。7回につかまったが、終始安定した投球だった。

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中川は5回から登板し、3.1回を1安打投球。頭から対決していれば好勝負を演じたことだろう。

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監督の作戦ミスと言うことだ。

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以下続く


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