日本人投手は9人がマウンドに上がった。盛況ではあるが、中身を見れば喜ばしいとは言えない状況だ。

黒田、岩隈、ダルビッシュの3人は今年も二けた勝利を上げてはいるが、3人ともに防御率が下落している。
MLB全体の防御率は2013年3.86から2014年3.74とかなりはっきりと投高に傾いている中でのこのデータ。MLBの投手攻略はデータを駆使して非常に厳しい。同じ投球をしていては確実に打ちこまれるということだ。
黒田博樹は前半戦に苦労をしたが、夏以降調子を上げてERAを4点台から3点台に戻した。
39歳であり、FA。来年の去就は不明だ。しかし、この数字を見れば来年もやってみる価値があるのは間違いない。
岩隈久志は故障で出遅れ5月スタート、8月までは防御率タイトル争いに顔を出しそうな勢いだったが、9月に防御率9点台と大崩れ。最終戦で立ち直った。
しかし来季も700万ドルの契約が残っている。
ダルビッシュは8月初旬にシーズンを終えてしまった。チームが低迷する中、フロントの判断もあってリハビリに専念。このまま投げていれば最多奪三振の可能性はあっただろう。
ダルを上回る投球回を投げたのは、テキサスではコルビー・ルイスだけ。しかも5点台。普通に考えれば、来季もエースとしてチームに君臨するはずだ。
田中将大は7月までは驚異的な新人として注目を集めたが、ひじの靭帯部分断裂でDL入り。9月末に復帰したが復帰2戦目で気遣わしい投球をした。予定通りの登板、球団は結果は気にしていない。という声もあるが、そうは思えない。オフに入ってリハビリを続けるのか、手術の可能性があるのか、気遣わしいところだ。
和田毅はトミー・ジョン出術を経て3年かけてMLBに昇格。先発投手としてまずまずの働きをした。あの「遅くて空振りが奪える速球」はNPB時代よりやや速くなったが、十分に通用する。チームは肘の状態を気遣って80~90球前後で下ろしていた。
やや制球が乱れるときもあったが、来季もオファーがあるのではないか。
松坂大輔はマイナー契約からMLBに這い上がり、しばらくは救援投手として投げたのちに先発に転向。最初のうちは好投したが、だんだんに制球が悪くなり、また中継ぎに。中途半端なまま終わった。相変わらずの無駄球の多さ。投げてみなければわからない不安定さ。
34歳の年齢を考えても、来季もマイナー契約からのスタートか。
上原浩治は、7月までは昨年に引き続き魔人のような投球。しかし39歳での酷使が響いたのか、スプリッターが決まらなくなり、成績は急落。
チームが低迷してモチベーションが失われたのも大きいだろう。
FAになる。60試合以上投げるのは厳しいかもしれないが、彼へのニーズは高いはずだ。
田澤純一は今年も上原とのコンビでセットアッパーとして活躍。スライダーやカーブを投げることで投球の幅が広がった。ただ一発病は克服していない。
オフに年俸調停権を得るが、チームとしては契約を結び直しクローザーでの起用を考えているのではないか。
藤川球児は昨年5月にトミージョン手術をして8月に復帰。順調ではあるが、成績は芳しくない。そもそもTJをする前の時点で藤川がMLBで通用する投手だったのかどうか。判断が難しいところだ。
彼にはマイナー契約を示す球団しかないと思われる。
常に思うのは、NPBからやってくる投手は「年齢のハンデがある」ということ。MLBに定着して数年すると30歳半ばを超える。失敗すればマイナー契約しかない境遇に落とされるのだ。やり直しがきかない。
田澤を見ていると、若くしてMLBに挑戦することの重要さを感じる。
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コメント
コメント一覧
田澤のように、20代前半くらいでNPBの即戦力クラスの完成度を併せ持った時期に挑戦するのが一番良いんでしょうね。特に田澤の場合、初めからメジャー契約だったことは成功の大きな足掛かりになったはずです。
これが高校を卒業したばかりの選手だと、若すぎたり、完成度が足りないために上手くいかないのではないでしょうか。上原も大谷の日ハム入団について「高卒(でのMLB挑戦は)しんどい」と言っていますしね。
田澤も高卒即MLBに挑戦していたら、成功するのに今よりも時間がかかっていたように思います。
また、NPBで成功してからMLBに挑戦する選手だちは、年齢的には不利ですが、MLBから好待遇で迎えられるというメリットがありますし、NPBで既に億万長者になっているわけですから、野球人生におけるリスクヘッジという面でも有利です。年齢を重ねてからMLBに挑戦することのメリットもあります。
黒田や上原のように、大卒でFA権をとってからMLBに挑戦しても十分成功する可能性があるわけですしね。