サイヤング賞の候補になりそうな投手はいない。しかし、他の上位チームなら2番手クラスの投手が5人もそろっている。5人で162試合のうち157試合で先発。ことローテーションに関しては、テキサス・レンジャーズ=TEXのロン・ワシントン監督は何も考えずに済んだはずだ。煙草もコカインも必要なかっただろう。
TEXの投手成績。昨年と今年。各STATSのアリーグ14球団での順位、各数値の昨年対比を入れた。

TEX-2011-Pitch

打線の支援は潤沢にある。投手はQSで投げてくれれば合格点。5人の先発投手があげたQSは99。勝ち星は前年より6つ増えて96。大きな破たんなくシーズンを終えた。

広島時代のコルビー・ルイスは、四球が少なく三振が多かったが、MLBに復帰してからは四球が増えて三振が減った。そして被本塁打もずばぬけて多い。しかしながら、何とか試合を作ることができるのだ。首脳陣の信頼を失っていない。
CJウィルソンはコントロールが安定し、エースとしての落ち着きが出てきた。

去年は、この2人しか計算できなかったのだが、去年3人合わせて10勝しかしなかったホランド、ハリソン、オガンドの3人がそろって規定投球回数に達して10勝以上、併せて43勝も挙げたのだ。打線もそうだが、投手陣も、良い方に転がったとしか言いようがない。

これは、ノーラン・ライアン社長の慧眼 によるのだろうか、グレッグ・マダックスの兄貴、マイク・マダックス投手コーチの手柄だろうか。

162試合、約1470回のうち、976.1回を5人の先発が投げた。残りの500回弱をセットアッパー、クローザーなどで回せばいいのだ。これは楽だ。昨年新人記録の40セーブを記録したネフタリ・フェリースは32セーブ。数が減ったのはセーブ機会が減ったからだ。セットアッパーでは40歳のダレン・オリバーが素晴らしい働き。建山は球威不足が明らか。信頼を得るには至らず、あまりいいところで投げられなかった。来季もマイナー契約ではないか。

フラッグシップディールでやってきた上原浩治とマイク・アダムズ。二人のセットアッパーは明暗を分けた。ボルチモア・オリオールズ=BAL時代、ほとんど打たれなかった上原だが、移籍後数試合で打ち込まれてすっかり勢いを失った。恐らく、体力的にも限界だったのではないか。ポストシーズンではほとんど通用しなかった。2年契約で来年もチャンスはあるが、充実した投手陣で勝ち抜かなければならない。

サンディエゴ・パドレスから来たマイク・アダムズは、リーグが変わっても素晴らしい球威はそのままだった。最初は打ち込まれたが、シーズン終盤にはしり上がりに調子を上げていった。ポストシーズンはすでに2勝している。
こう見てくると、投手陣も理想的だったTEXである。しかし、現状維持は退歩を意味するMLBである。来年はどんな手を打つのだろうか?