思った以上に大きな表になってしまった。
その割に分かりにくい。申し訳ないがお付き合いいただきたい。
セリーグ6球団が2009年以降獲得した新人選手が、毎年どんな実績を残してきたか。
打=安打、投=勝利とセーブをまとめて出す。
ドラフト上位から並べた。育成選手はえんじ色。1軍の試合に出場した選手だけを入れた。
選手の青地は移籍。グレー地はすでに退団。
30安打、勝利+セーブが5以上の選手を濃いピンク色。やや甘いがこれをレギュラー級とする。例外的に勝敗にかかわらず50試合登板した選手もレギュラー級とした。
1安打、1勝以上した選手を薄いピンク色。これを一軍選手とする。
一軍でプレーしても無安打、無勝利の選手は色を付けない。

巨人は、長野、澤村、菅野がレギュラーに定着。というより新人でキャンプインした時から定位置が約束されていた。
巨人の場合、相思相愛で獲得したエリート選手は、ポジション争いをすることなくレギュラーになる。
それ以外で一時的にせよレギュラー級の働きをしたのは、宮國椋丞、小山雄輝だけ。
あとは「お試し程度」
阪神でレギュラー級になったのは、藤川俊介、藤浪晋太郎、梅野隆太郎。一時的にレギュラー級の働きをしたのは伊藤隼太、金田和之。
巨人と似たボリュームだが、必ずしも1位指名とは限らない。試していく中でレギュラーが選り出された感じだ。
中日は岡田俊哉、大島洋平、高橋周平、田島慎二、福谷浩司、浜田達郎、又吉克樹、祖父江大輔がレギュラー級になった。大野雄大もそれに近い。
年俸を削減している中、ここ2年積極的に新人を登用しているのが分かる。
広島はめざましい。今村猛、堂林翔太、野村祐輔、菊池涼介、大瀬良大地、田中広輔がレギュラー級に。入団5年以内の選手がどんどん中核に割り込んできている。
福井優也も一時期主力だった。
資金的な限界のある広島にとって補強とはまさにドラフトによる新人育成なのだ。
ヤクルトも新人がどんどん出てきている。山本哲哉、今年最多安打の山田哲人、石山泰稚、昨年最多勝の小川泰弘、今年の秋吉亮。
松井淳、中澤雅人、比屋根渉もそれに近い。
主力投手に衰えが見える中、こうした若手の活躍がますます期待されるところだ。
DeNAは、筒香嘉智、荒波翔、白崎浩之、井納翔一、三上朋也が主力級に。
加賀繁、国吉佑樹、須田幸太、加賀美希昇、三嶋一輝ら投手陣も一時期だが活躍した。
こうした戦力が台頭してきている。
こうしてみると、やはり巨人の新人選手の起用は積極的とは言えない。
最初からレギュラーに使うと決めた選手以外に与えられるチャンスは極めて少ないと言えるだろう。
尚も続く。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。
1972年堀内恒夫、全登板成績
広尾晃、3冊目の本が出ました。


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ドラフト上位から並べた。育成選手はえんじ色。1軍の試合に出場した選手だけを入れた。
選手の青地は移籍。グレー地はすでに退団。
30安打、勝利+セーブが5以上の選手を濃いピンク色。やや甘いがこれをレギュラー級とする。例外的に勝敗にかかわらず50試合登板した選手もレギュラー級とした。
1安打、1勝以上した選手を薄いピンク色。これを一軍選手とする。
一軍でプレーしても無安打、無勝利の選手は色を付けない。

巨人は、長野、澤村、菅野がレギュラーに定着。というより新人でキャンプインした時から定位置が約束されていた。
巨人の場合、相思相愛で獲得したエリート選手は、ポジション争いをすることなくレギュラーになる。
それ以外で一時的にせよレギュラー級の働きをしたのは、宮國椋丞、小山雄輝だけ。
あとは「お試し程度」
阪神でレギュラー級になったのは、藤川俊介、藤浪晋太郎、梅野隆太郎。一時的にレギュラー級の働きをしたのは伊藤隼太、金田和之。
巨人と似たボリュームだが、必ずしも1位指名とは限らない。試していく中でレギュラーが選り出された感じだ。
中日は岡田俊哉、大島洋平、高橋周平、田島慎二、福谷浩司、浜田達郎、又吉克樹、祖父江大輔がレギュラー級になった。大野雄大もそれに近い。
年俸を削減している中、ここ2年積極的に新人を登用しているのが分かる。
広島はめざましい。今村猛、堂林翔太、野村祐輔、菊池涼介、大瀬良大地、田中広輔がレギュラー級に。入団5年以内の選手がどんどん中核に割り込んできている。
福井優也も一時期主力だった。
資金的な限界のある広島にとって補強とはまさにドラフトによる新人育成なのだ。
ヤクルトも新人がどんどん出てきている。山本哲哉、今年最多安打の山田哲人、石山泰稚、昨年最多勝の小川泰弘、今年の秋吉亮。
松井淳、中澤雅人、比屋根渉もそれに近い。
主力投手に衰えが見える中、こうした若手の活躍がますます期待されるところだ。
DeNAは、筒香嘉智、荒波翔、白崎浩之、井納翔一、三上朋也が主力級に。
加賀繁、国吉佑樹、須田幸太、加賀美希昇、三嶋一輝ら投手陣も一時期だが活躍した。
こうした戦力が台頭してきている。
こうしてみると、やはり巨人の新人選手の起用は積極的とは言えない。
最初からレギュラーに使うと決めた選手以外に与えられるチャンスは極めて少ないと言えるだろう。
尚も続く。
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1972年堀内恒夫、全登板成績
広尾晃、3冊目の本が出ました。
コメント
コメント一覧
中日の田島の情報が抜けていると思われます。
新人として、彼の使い方は検証が必要かなと思ったりしています。
おっと、田島追加しました。
他球団で名前を挙げているランク(中継ぎ投手だから数字に出にくい)になる、今村・高木京介・田原・江柄子、捕手なら小林を意図的に外している感じです。
しかも、2008年の橋本到と笠原と大田、2007年の藤村大介と中井大介が反映出来ないように、2009年からのデータにした感じですね。
持論曲げないことが誇りの方なので、これ以上は言うまい。
5年で切ったことをそこまで悪意にとられるとは不本意です。
たまたま、ベースボールチャンネルでそういうコラムを書いたので、それにちなんで切ったまでです。
あなたのことは、意見の相違こそあれ、それなりに信頼していたのに裏切られた思いです。見損ないました。
そんなつまらない曲解までして、年間1000本以上のブログを書けるとお思いですか。
ご存じないかもしれませんが、今、1965年から今までの49年分のドラフトの記録を全部見直す連載をしています。
出している記録はわずかですが、膨大なデータを整理しています。
その中で、5年分だけ切り取ったわけです。
特に21世紀に入ってからは、その傾向は変わりません。
中継ぎ投手でとっても変わりません。
そこまで言われるからには、6球団分の検証をされたうえのことと思います。
私がデータを歪曲したと断じるに足る具体的なデータをお出しいただけないでしょうか。
21世紀に入ってから、阪神は「ミニ巨人化」しています。ただ、ドラ1囲い込みはできないようですね。
そうすれば誰も反論できないでしょう。
巨人ファンの方は生え抜きが育っていない現状に関しては認めた上で巨人ファンをされているのだと思っていましたので皆さんの反応は割と意外でした。
一岡が埋もれていたり、巨人は宝の山であり、埋もれさせておくのはやはり野球界の繁栄には繋がらないでしょう。
ドラフトの更新は非常に楽しみに見ております。
最終的にtotal点数で、果たしてどこの球団が一番になるんでしょうね。ワクワクします。
ドラフト通史、今、長い時間かけて49年分やっているので、これ以上逆算ではやりません。もう83年まで来ているので、遅くとも12月頭には全部出ると思います。
巨人では2012年には高木京介など多くの新人が起用されていたように思います。あなたの勝手に作った基準で弾かれてしまうからといって新人選手の起用に積極的でないと決めつけるのはどうなのでしょう?
高木京介は含まれていますよ。多少活躍しましたけど、彼だけを過大に評価することはできません。
勝手に作った基準と言われますが、ずいぶんハードルを下げたつもりですが。それでも引っかかってこないのは仕方ないでしょう。
ホールドを加えて作れば高木は多少ポイントは上がるでしょうが、他球団の他の選手はもっと数字が上がるので、相対的な評価は変わらないはずです。
ご存じかどうか知りませんが、他球団には高木程度の活躍をした若手は、たくさんいます。
ベイスターズファンの天野です。
個別の話はちょっと気が引けるのですが、ベイスターズの大原慎司と加賀繁は一軍主力級に入れてやってくれませんか。
大原はワンポイントだったり1/3イニングで交代したりしてますが、入団4年で200試合以上に登板してますんで。
加賀繁も入団5年で200試合以上に登板してますんで。
ファンの目で見ると、須田や加賀美の100倍働いてます。
「活躍」ではなくて「活用」のデータでしたら、打数、登板数(若しくはイニング数)を同時に提示された方が、よりハッキリするのではないでしょうか?
ホールドのお話しをされておりましたが、新人~若手の選手が数字を残せずに落とされてしまったのか、中継ぎなど数字には出にくいけれどそれなりに使われていたのか。
わたしも江柄子投手などは登板比較的良く見かけたと思っています。ですがこのデータ上では0になってしまうのですよね…
ホールドを加えることにより、更に明確に差が出るのであれば、それはそれとして意義があると思うのです。
再計算は求めませんけれど、気になった点を…長文にて失礼致しました。
そうしたいんですが、700ピクセルの壁が立ちはだかっておりまして。これはいかんともしがたいところです。毎日悪戦苦闘していますが。
もっと詳細なデータを出したいのですが、ブログでは無理ですね。
それにしても巨人で名前が挙がった3人が、ドラフトの意義を無視して獲得した3人とは。。
別に表彰でもランキングでもないので、それは無理です。
そうですか、としか言いようがないですね。
まずは、不快な思いさせたことお詫びします。
しかしながら、特に中日や広島や横浜などで挙げている選手がほとんど2014年から使われ出した選手ばかりで、一年間の事例が過去数年の若手登用のネタにされているのは不自然だとは思います。
つまりは、2014年の巨人が新しい選手を起用しなかったという結論なら納得いきます。
巨人のドラフトがおかしいのは、川上監督と長嶋監督時代はまさにそう思いますが、ヒストリカルにおかしいと断ずるまでのことではないですね。
5年で切ったことでそうなっただけです。10年もこれをやったら、表が巨大になりすぎます。
ヒストリカルにおかしいかどうかは、これから見えてくるでしょう。
私はそうだとにらんでいますが、余談で判断することはしません。
統計学的に有意ではないだろうということ、個々の事例が結果ありきの出しかただろうと感じ、突っ込みさせていただきました。
延びしろ重視かの違いもあるので、
5年だと異論もあるのでしょう。
現有戦力の違いもありますし。
難しいですね。
コラムを書くためにデータを出してみて、巨人のお寒い状況に気が付いたまで。
ただ、そういう状況は第二次長嶋監督時代あたりからずっと続いています。
巨人ファン以外の人は同じ見方をすると思うのですが。
冒頭で提示された「レギュラークラスの定義」を
読み飛ばしているとしか思えません。
またこの定義を多少甘くしたとしても、
主様がすでにコメント欄で仰っているように、
各チーム数人増えるだけてで
チーム間の比較結果は変わらないと思われます。
ところで、重箱の隅ですが、荒波の単年の成績が誤っていませんか?
合計した値が通算と合いません。
誰ですか?あんたがやってみなはれ。言うだけならだれでもできる。しかも匿名で。
それを良しとするか悪しとするかはもう個々人の問題ですから、きっと、最初に悪いと断言してから論を進める限り、コメント欄が荒れることは収まらないでしょうね。実態の分析と価値判断を峻別して受け取れない人って、残念ながら必ず一定数はいますし。
荒れているとは全く思っていないんですよ。載せたくないものは躊躇なく落としています。
wikiのデータは使いません。確認で見ることはありますが。
巨人と広島の野手を
過去10年ざっと見てみました。
巨人は助っ人の大半が、左翼、一塁なのに
広島はほぼ全ポジション一週してる
感じでした。
意図的だとすると
長期的な戦略だと感じました。
(勝敗はおいといて)
広島は選手層が非常に薄いので、さまざまなポジションを試されます。
これはデータ取ってないんですが、逆指名制やFA制度が影響を及ぼし初めた頃に(メーク何とかで広島が首位陥落した年を基点)始まった筈です。顕著になったのはブラウン監督時代でしょう。
今の若手世代が黄金世代になるのか、世代交代の基点に過ぎなくなるのかは、言い換えれば、今の世代が偶々ブレークしたのかそうでないのかは、長い目で見ないと判らないと思います。
ロッテは瀬戸山体制の選手が退き、新しいフロントと監督で新しいロッテを作ろうという意図が見えます。三年位である程度の結果が出るのではないでしょうか?スーパーヒーローの出現が待たれますね!
広尾さん
ドラフト戦略の結果は見えているのに、広尾さんを叩いて溜飲を下げる方々?が重箱の隅をつつき、一生懸命に色んなデータを紐解いて説明する姿には頭が下がります。
巨人がドラフトで成功している、とする根拠は、菅野が日本ハムに行かなかった事や長野がロッテに行かなかった事には言及されないんですね。
球界の盟主を自任しながらドラフトをないがしろにすることにはファンの方々はどうお考えでしょうか?
今年のロッテに長野がいたら、球界一の外野が完成されていたし、菅野が日本ハムにいたら、昨年の楽天の優勝はもっと際どいものになつたかもしれません。そう考えるだけでワクワクしませんか?
そのワクワクを球界から少しずつ削いで自らの繁栄のためだけにエネルギーを使う球団が巨人なのですよね。
どの業界でもトップメーカーが自己保身にはしると衰退します。
残念なこととしか申しあげることができません。
長くなり、申し訳ありません!
面白いデータですね。
そういう「たられば」は面白いですね。
ありがとうございます。
確か広尾さんの著書に「たられば」あったですね。
これも「たられば」ですが、オフ会など開けばお互いのコメントの意志疎通が図れるのでは。失礼しました。
補足ありがとうございます。
ベース投げてる裏でそのようなことが、
起きてたんですね(笑)スゴイ!
スーパースター…苦笑
故障もしくは翌年以降活躍しない→
新人・スケットにあっさりポジ取られる→
ずるずる→世界遺産などと揶揄される
でも不思議と見てて楽しいんですよね。
野球系ライターとしては長谷川晶一氏と並ぶ『二大巨頭』と私が勝手に名付けてます。
アンチが出てくるのは実力のある証拠(巨人じゃないですがW)だと思います。
今後とも楽しみにしています。