来季から阿部慎之助は一塁にコンバートされるようだ。本人も了承したという。
小林誠司が使えるめどが立ったこと、そして何より巨人、球界の至宝である阿部の選手寿命を延ばそうということだろう。興味深いトライアルではある。
2001年に巨人にドラ1で入団した阿部は、一度一塁へのコンバートを勧められたことがある。
2005年のことだ。負傷をしてマスクをかぶることができなくなった阿部は、8月23日、清原和博が故障してポジションが空いていた一塁を守った。そしてシーズン終了まで一塁で通したのだ。
オフに原辰徳監督から翌年の一塁コンバートを提示されたが断ったという。
阿部は巨人の捕手史上最強の打者ではあるが、同時にリード面でも優れている。投手陣に対してリーダーシップを発揮することができる。まさに攻守のかなめである。
この中心選手をコンバートするからには、それなりの「上積み分」が見込まれなければならない。
阿部慎之助が一塁でスタメン出場した試合と、それ以外の試合の打撃成績
一塁スタメン試合は、途中でマスクをかぶった試合も含む。

打率はキャリア打率とほとんど変わらない。しかし平均塁打TB/Hはやや上昇する。また1試合当たりの本塁打率もアップする。
多少は打撃面でプラスになると思われる。
ただ、捕手が若い小林中心になることでリード面、配球に変化が出る可能性がある。
今シーズンの捕手別の先発投手の成績。

守備成績、とりわけ捕手の成績は数字では表れにくいが、小林が特段悪いとは言えないようだ。
昨年までは、阿部に変わりうる人材はいなかった。その点では時機が来たということではあろう。
しかし阿部が一塁へ回ることは、直ちにオフェンス面でのプラスを意味するわけではない。
阿部が少し成績が良くなったとしても、小林の打撃成績が振るわなければ、打線のトータルでの攻撃力は減退することになる(今年の正一塁手ロペスは放出あるいは控えと言うことだろう)。
課題はいろいろある。
捕手から一塁へのコンバート、もう少し考える。
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コメント
コメント一覧
おっしゃるとおりオフェンス面ではロペスの処遇が気になるところ。小林の打力と比較すればマイナスは避けられません。
気になるのは、すんなり小林にチェンジしてくれればよいのですが、巷で噂される嶋や炭谷に触手を伸ばすとまた在庫のだぶつきが・・・。
このコンバートは、はっきり言って阿部個人にはメリットがあっても、チーム全体としてはデメリットのほうが大きいんじゃないかと思ってしまいます。
ご指摘のように、後継の小林も意外にしぶとい打撃をしますが、阿部のように中軸を打つような打撃力はなく、守備面もまだまだ未知数。そして従来、一塁を守っていた選手のポジションが玉突き移動することにもなります。
ロペスはすでに退団が濃厚という報道が出ていますし、阿部に次いで一塁を守る機会が多かったアンダーソンもおそらくレフト固定。巨人ファンの中にはこのアンダーソンのレフト守備を不安視している意見もあるようです。
阿部自身も、捕手としては今季の打撃でも十分ですが、一塁手であるならば厳しい数字です。来季はかなりの上積みが求められるでしょう。
コンバートは阿部個人の’健康面’にはプラスの判断かもしれません。しかしこの球団の性格上、打棒次第で「すわFAだ」「すわ助っ人だ」という話がすぐに出ますから、’選手生命’の面ではやはり危機と言えるでしょう。
今シーズンの本人コメントを見る限りマスクを直撃するファウルチップはかなり辛そうでした。
掲載されている画像のフルフェイス・タイプのマスクもいつからか使用しなくなりました。その重量が負担になるのではないでしょうか。
強打のキャッチャーという強みを捨てて巨人がどう動くのかは興味深いです。