この試合は広尾晃と台湾に同行している豊川遼君が代筆。
日本からはMLB 相手に史上初のノーヒットノーラン達成の快挙があったという報に接した。
現在、台湾・台中で行われている21U野球ワールドカップ。台中インターコンチネンタル球場で行われた韓国vsオーストラリアの試合。
とにかくお互いに四死球が多い、特にオーストラリアの守備がひどい。

先行のオーストラリアの先発はアーロン・ソーキー

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現在、オーストラリアリーグのシドニー・ブルーソックスに所属し、過去にオリックスにいたク・デソンと共にプレーしている。
一方で韓国の先発は金潤東。

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この大会、1次リーグのメキシコ戦では6回3分の2を無失点に抑えている。
ソーキーのこの日の最高球速は136キロだったが、スライダーのキレがよく韓国の打者も打ちづらそうにしていた。 しかし、一番の課題はセットになってからの投球。
クイックが苦手のようでランナーを出しては走られるという繰り返しで、失点を重ねた。(味方のエラーが原因ということもあるが)
金潤東の最高球速は141キロ。ストレートに力強さを感じたがそのストレートの制球がなく4回3分の1で7奪三振も6四死球と自ら失点の機会を与えてしまった。

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打撃で光ったのはオーストラリアの1番打者 ユニス。
4回にはランナー2塁からレフトへ、また5回には満塁のチャンスから左中間へ2本のツーベースで4打点の活躍。
6回まで7対3とリードしていたオーストラリアだったが、ファーストのデイルのエラーをきっかけにワイルドピッチや四死球が絡み、7回に同点となった。
9回表まで同点のままで延長戦に突入するかと思われたその裏、韓国の3番打者 ク・ジャウクのツーベースの後、打撃で活躍したユニスのエラーで一気にサヨナラで幕を閉じた。
終わってみれば8対7 。 オーストラリアのエラーが6つと自滅した形となってしまった。
この期間、我々はいくつオーストラリアのエラーを目にしたことだろう。

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国際大会は短期決戦であって投手力が中心になるのはもちろんだが、まずは守備を固めて、ムダな失点を防がなければならない。 いくら自分たちは打撃のチームだ、投手力のチームだとはいえ守備がしっかりしていなければ失点は防げない。それにエラーは士気に影響を及ぼす。
今大会でほとんどのチームで目立つのは二遊間のエラー。日本を除く各チームは球際に弱い。また連係もできていない。
打球を処理しても送球までに時間がかかっていたり、内野安打になる打球に対して無理をして送球しエラーを誘発してしまう場面が多く見受けられる。
大会に出場しているメンバーは次回のWBCの中心となるべき存在。 守備を強化しなければ、国の実力差も縮まらない、国際大会の盛り上がりにかけてしまう。
試合の展開を握るのは守備だと痛感した。

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広尾晃、3冊目の本が出ました。