わずか一日でここまで形勢が変わるとは思っても見なかった。NPBの野球はレベルが高いと思っていたが、それも大したことがないのかもしれない。
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台中国際棒球場は、17時半の開場から異様な盛り上がり。満員御礼にはならないが、内野中央部と2階席はほぼ満杯。その観客が試合前から大声援を送る。リーダーの掛け声の下太鼓が鳴り、シュプレヒコールが起こる。

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日本の先発森雄大はこれに圧倒されたようで、初球はバックネットにぶつかる大暴投。

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1回はピンチを脱したが。2回には2四球と安打で一死満塁として押し出し。たまらず平田監督は森をおろし、阪神ドラ一の横山に代える。

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横山は台湾の3番、陽岱鋼の弟の陽岱均(隣の台湾のファンが教えてくれた)を一ゴロに仕留めるが、本塁に悪投、さらに4番王の遊ゴロで3点を先取された。球場には陽岱鋼も姿を見せている。

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場内はすさまじい興奮。1つのプレーごとに全員が立ち上がるので、プレーの写真はほとんど撮れなかった。

台湾の先発は西武と2年契約を結んだ郭俊麟。
175cm70㎏と小柄だが、145km/h前後のキレの良い速球と110km/h台の変化球を投げる。
制球が良く、非常に落ちつている。

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4回には3番牧原が良い当たりの右前打、近藤は中前にポテンヒットと初めて二人の走者を出したが、後続が走者を進めることもできなかった。

台湾は4回にはまた陽岱均のタイムリーなどで2点。7回、8回にも2点ずつ加点、9-0と日本投手を打ちのめした。

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日本の打線は結局郭俊麟に4安打0点に抑えられる。これで郭が日本の二線級には完全に通用することが分かったのだから西武には朗報だろうが、日本打線は本当に不甲斐なかった。

また横山、野村亮介というドラ1組をはじめとする日本投手陣も、場内の雰囲気に呑まれて次々と打ちこまれた。もろさを露呈した。

熊原が151km/hの速球で台湾打線を退けたのがまだしもの収穫。

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最後は昨年まで巨人にいた林羿豪が出て、三者凡退に退ける。この投手は日本では通用しなかったはずだが、この大舞台でリベンジを果たした。

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昨日、台湾のスポーツ記者に話を伺った時も「日本の打線は大したことは無い」と言っていたが、少しレベルが高い投手が出てくると歯が立たなくなる。情けないほど小粒だ。

凄まじい大声援が絶えず起こる雰囲気に負けたのだろうが、0-9はひどすぎる。

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短期決戦では力の劣るものが、優勢者を圧倒することがありうる、一昨日の日米野球と同じことが起こったのかもしれない。

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台湾の顔ぶれはCPBL(台湾プロ野球)の顔ぶれが3人しかおらず、アマチュア中心だったが、若手のレベルは確実に上がっているのだろう。

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