1年契約+オプションで合意に近づいている。これは意外だ。公式サイトの発表なので、間違いないのだろう。
藤川球児は2013年に2年総額年俸950万ドル+出来高(3年目は年俸550万ドルの球団オプション)で契約を結んだが、6月にトミー・ジョン手術を受けた。
2014年8月に復帰。これは非常に順調だったが、カブス首脳陣にアピールするような成績を上げることはできず、オプションは行使されなかった。
キャリアSTATS

MLBではほとんど実績がない。25回を投げて29被安打自責点14は救援投手としては失格だ。
年齢も松坂大輔と同じ34歳。
マイナー契約でキャンプ招待選手が普通だと思われる。今回はかなり異例ではないか。
レンジャーズがチーム再建中であることが大きいだろう。
2014年は優勝が狙える戦力と言われながら、30球団最弱と言われたヒューストン・アストロズにも及ばない最下位。
けが人続出が主たる原因だが、チームを率いたワシントン監督は“一身上の事情”で退任。48歳のティム・ボーガー新監督となった。大きな予算は使えない中、藤川に可能性を見出したのだろう。
子細に数字を見れば、藤川の長所もなくはない。まず、SO/BBが高い事。ダイナミックな投法ながら、制球は良かったのだ。
また今季の登板15試合のうち、12試合は抑えている。打ちこまれたのは3試合に過ぎない。2013年も12試合で打ちこまれたのは3試合。6試合で15失点したが、21試合は抑えたことが評価されたのではないか。
さらに、マイナーではほぼ完全に抑えたことも大きかったかもしれない。
ひょっとするとエースのダルビッシュが推したのではないか?
全盛期の球速150km/h超は望むべくもない。145km/h程度の速球とフォーク、そしてカーブ。ホップする速球で圧倒するのではなく、打者のタイミングを外す投球。昔の面影がないのは残念だが、新たな魅力を見せてほしい。
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仰るように、メジャー契約が取れたことだけでも御の字でしょうね。代理人も相当頑張ったのでしょう。
ただ、来年はトミー・ジョン手術から2年目のシーズンになりますから、レンジャーズはそのへんも考慮して博打に打って出たのかもしれませんね。
レンジャーズには、決勝でホームラン打った秋信守もいるし、もし万が一イチローが来たら、、、などと妄想してみました。
まあ秋信守程度の選手にあのような巨額を提示する見る眼のなさを考えれば、自業自得か。
藤川は期待値も低いし、もしダメでもこの二大不良債権より叩かれることはないでしょうから、気楽に頑張ってほしいものです。
防御率、被本塁打、与四球、奪三振の4項目において、リーグ14位という成績。ダルビッシュ以外の先発ローテ投手(ルイス、マルティネス、テペッシュ)は軒並み防御率4点台以上。去年まではリーグ中〜上位の戦力を維持してきただけに、この低落は痛かった。投高打低の2014シーズンとしては、際だって悪い数字です。
たしかに打線も力が落ちている事は明白ですが、大物打ちこそいなくなったものの、打率はリーグ5位、盗塁はリーグ5位とスモールベースボールのチームに変化しつつあります。
今年のロイヤルズの健闘を見れば分かるとおり、打線はそこそこでも投手と守りが良ければプレーオフには到達できます。
今年、レンジャーズのリリーフはさほど悪くはありませんでした。
そんな中でも藤川を獲得したのは、リリーフに厚みが出れば、若手の中から数名を先発に転向させるチャンスが出てくる。そういった狙いがあるものと思われます。
今年、完璧に駄目だったチームだからこその冒険と言えましょうか。
こうなると広尾さんの、ダルの後押しというのも穿っていないかと。
フロント「フジカワはどうなんだ?ダル」
ダル「いい投手ですよ」
フロント「よっしゃ」
藤川の契約獲得は、こういった流れと無関係ではないと思っています。
多くの野球選手が口を揃えて証言するのは、歳をとって最も落ちやすいのは疲労からの回復力。ステロイドなどの薬物は、特にこの疲労回復において絶大な効果を発揮したので、薬物時代には30代後半のローテ投手も珍しくはなかった。
しかし現在では、バーランダーやサバシアですら年齢とともに力が落ちることは明白になった。こうなると、先発投手に求められるのは、長いイニングを投げられるだけの体力と回復力。つまり何よりも若さが重要なファクターとなる。理想は、オークランドのソニー・グレイのようなタイプでしょう。
日本人投手も、アメリカで先発としての活躍を望むのなら、20代中盤でのポスティングによる移籍が必要になるでしょう。もちろん黒田や岩隈の成功は素晴らしいものでしたが、若くてイニングを喰える投手には、彼らよりも高い値がつく事になるでしょう。
同感です。とにかくNPBの投手は最初から年かさな分だけハンデがあります。
リンスカムも休息が落ちた途端成績が落ちましたからね。かわす投球になってしまった藤川が一体どれほど通用するか…。
文章の最後に書かれる一文が、ほんまにズシンと堪えることが多いので大好きです。
今回の
>昔の面影がないのは残念だが、新たな魅力を見せてほしい。
もかなり強烈な”ズシン”で、なんだかジーンと泣けてきました。
全盛期のあの「真っすぐって分かってるのに打てない!」火の玉ストレートが
MLBの舞台でもしも炸裂していたら…
ま、そのおかげで阪神が優勝した訳ですが、なんとも胸の痛い”IF”ではあります。
投手もフィルダーもチュシンスも、全部まとめて低迷の原因ですよ、当然
あれだけの給料もらってるのに、役立たずでは話にならない