金子千尋はオリックス残留で翌年のポスティングでのMLB移籍を目指すと思われていたが、そうと決まったわけではないようだ。
スポーツ新聞等から各球団の動き
阪神 意中の男のハートを射止めるため、破格の条件で「サバイバル交渉」に臨む。阪神・中村勝広GMは17日、オリックスから国内フリーエージェント(FA)宣言した金子千尋投手(31)との直接交渉を熱望。
巨人 「シーズン中に巨人が獲得に動き、相思相愛と見られていました。しかし、"いつかはメジャー"という金子の意思と、複数年契約を求める巨人の意向が合わず、破談となったようです」(全国紙運動部記者)
中日 早い段階から金子争奪戦に参戦している中日だが、肝心の主役が右ヒジの遊離軟骨除去手術を受ける方針であることが明らかになり、チーム内に不穏なムードが漂い始めてきた。
楽天 大久保博元新監督が金子千尋投手に熱烈ラブコール。当初はオリックス残留が有力視されていたが今月に入り、争奪戦は混とんとしていることが判明。「ゆっくり治せばいい。いい報告がくることを祈っています」と呼びかけた。
DeNA 米大リーグのメッツからFAとなった松坂大輔投手の獲得を断念。並行してシーズン中から調査を進めてきた金子に一本化した。
ソフトバンク 金子千尋に単年7億、4年総額軽く30億オーバー。複数の球団関係者の話を総合すると、その額は年俸7億円の4年契約。これに、出来高が加えられ、総額では30億円を軽く超えるというのだから破格も破格である。
オリックス 11月28日 金子千尋投手が、残留することが濃厚となった。近日中に右肘の遊離軟骨除去手術を受けるにあたり、全面サポートを約束した球団への恩義も大きな要因となったとみられる。最終的には他球団の提示が出そろってから決断を下すが、「オリックス愛」を貫くことになりそうだ。
12月7日 瀬戸山本部長は「じっくり話をしないといけない」と金子本人との会談を希望。「今年中に決着をつけるのが、我々にも金子君にもいいと思う」と誠意を直接伝え、金子には3年総額15億円の条件を提示している。
様相はずいぶん変化してきている。
当初は、金子が今季の海外ポスティングでの移籍を断念する代わりに、オリックスに単年契約で残留し、来年の優勝を目指す。これが達成した暁に晴れてオリックス側がポスティングを承認して金子を送り出す、というストーリーかと思えた。
オリックスは12球団で最も旺盛に補強を行っており、必勝の構えで来季を迎えようとしている。金子はそのために不可欠なパーツだったはずだ。
そのストーリーであれば、各球団から条件提示を受けるにしても、それは儀礼上の物であり、最終的にはオリックスで決着と言う感じだった。
しかし報道のようにオリックス側が複数年での契約を目指すのなら、海外移籍は海外FA権を取得する4年後、35歳まで封印されることになる。
翌年の海外移籍がないとなれば、金子がオリックスにとどまる根拠は希薄になる。
代理人のアーン・テレムは、各球団の条件提示が出そろった段階で、上位2、3球団と交渉する予定だという。
そうなれば、阪神、ソフトバンク、オリックスが浮上してこよう。今オフは異様におとなしい巨人だが、金子が海外移籍を断念したのなら、再び獲得競争に参戦することもありうる。
単なる「銭闘」になってしまったのだろうか。だとすれば面白くない話である。
海外移籍という「夢」をあきらめないでほしい。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。
船田和英、全本塁打一覧|本塁打大全
広尾晃、3冊目の本が出ました。
コメント
コメント一覧
ソースが東スポなのでどうかとは思いますが、11/29の報道でオリックスは、球団社長が「来季以降もポスティングによる移籍自体を認めない」と言っています。すなわち、「オリックス残留=4年後の海外FAまで移籍できない」ということになります。
もし、来季以降、海外FA取得までにポスティング移籍を模索するのであれば、金子はそれを容認している球団に移籍するしかありません。
しかし、今回のゴタゴタで、MLB球団側から見れば、金子の評判が悪化したことは間違いないでしょう。アーン・テレムを代理人につけた時点で、MLB移籍の意思があると言明したようなものですが、はたから見れば、広尾さんもご指摘のように、MLB移籍をちらつかせて国内球団から高額年俸を引き出したと見られても仕方がないでしょう。
ある球団幹部は「1年はダメだけど、最短で2年間ウチで結果を残してもらったら自由契約にする。これなら彼はいちいち制度を使わずにメジャーの、どの球団とも自分で交渉ができる。ウチは基本的にポスティング制度は認めない。それを認めれば球団にもお金が入るメリットはあるだろうが、ウチはいらない。契約年数が短くなるなら、その分(年俸を)多くすればいい」と秘策を明かしたのだ。
東スポにこんな記事がありました。
ポスティングしないで自由契約にしたら球団にはどんなメリットがあるのでしょうか?
阪神の話ですよね。正直、何のメリットもないと思いますし、そんな馬鹿なことを他の球団幹部が許すとは思えません。
>楽珍さん
ちょうど1年前の昨年12月、地元長野でのトークショーではこのように、微妙な発言をしていました。
金子「やっぱり、憧れはあります、正直なところ。でも、自分が行ってやりたいかと言われたら、そうでもないかな(苦笑)っていう。メジャーの球団がどうしてもというのなら考えますけれども(笑)」
ただ、メジャー挑戦を完全に望んでいなかったとしたら、アーン・テレムと代理人契約を結ぶ必要もないわけで、本人も語っているように、それなりに憧れや、選択肢の1つに入れておきたいという思いはあるのでしょう。
ありがとうございます。阪神の話です。
ですよね。「メリットないよな」と思っていたのですが、もしかしたら何かあるのかなと思って質問させていただきました。
なぜ今年になっていきなり騒ぎ始めたのか。
不正投球疑惑といい、胡散臭い男です。
そもそも手術もしましたし故障体質ですからメジャーでは通用しないんじゃないでしょうか。
もう年齢的にも下り坂ですしね。
ダルビッシュや田中ほどすごいわけでもなし。
金子のどの部分をもって、すごくない、とおっしゃったのでしょう?
野球の記録を見る限り、そうとは思えないのですが。個性が立っていない、という意味であれば同意します。
彼の場合、糸井と一緒で天然入っているので、余り言葉尻とらえない方が良いかと思います。
ですが、一野球ファンとしてはなんだかなあという気持ちになりますね。
プロスポーツは夢を売る仕事ということを忘れないでほしいです。
ね
ポスティングではなく自由契約にすれば(これも阪神?)モラルハザード批判をかわしつつ、短期間限定エースをゲットしつつ、金子をメジャーに送り出してあげた球団というオナーが得られるというメリットはあると思います
ポスティングフィーは社会還元するか、自由契約にして見返りを得ないかしても、とにかく腰掛けオファーはいかんのだという立場の方もいると思いますが
「ダルビッシュや田中ほどすごいわけでもなし」ですよ。
実際ダルビッシュや田中より実績的にかなり劣りますから、ただの事実ですね。
>>うーんさん
今年の金子が2013田中に匹敵するSTATSだったとは到底思えませんが・・・。
実績的にもずっと格下で、田中並みとはとても呼べません。
年齢や故障体質を考えても、30億くらいがメジャーの限度でしょうね。
横から失礼しますが、うーんさんが仰っていることは、「2013年は田中に匹敵するSTATSをあげた」ということだと思います。
沢村賞選考基準だけでみれば、金子のほうが全てクリアしていたのは良く知られている話だと思います。
なるほど、しかしそれならば尚更匹敵する等とは呼べないと思いますが。
防御率や勝ち星は見ての通りの超大差ですし、セイバー指標も金子の方が上の数字などなにひとつありませんでしたからね。
イニングや完投は金子が上でしたが、WBCやポストシーズンに出場したかどうかの差で実力によるものではありませんし。
24勝0敗防御率1.27のピッチャーと15勝8敗防御率2.01のピッチャーを比較して、「後者の方が完投が二回多いから互角だ」などと主張する人間がいるとすれば、それは相当な信者だけでしょう。
通算成績を比べてみると解るのですが、金子の特徴として、パワーとスタミナは田中将大とダルビッシュに劣るものの、被安打や四死球の少なさと暴投の少なさから見て、コントロールが優れクレバーかつ精神的に落ち着きのあることが見て取れます。
ですので、アメリカでもてはやされるパワーピッチではなく、岩隈タイプのコントロールピッチだと思われます。勝数が劣るのは単に運の問題でしょう。
年齢的に下り坂、というのは黒田博樹に失礼です。彼は金子の年齢で海を渡っております。皆さん知ったことをだらだら述べ、申し訳ないです。
また、個人的に金子が好きなわけでも親しいわけでもありません。悪しからず。
ダルビッシュ 7年 93勝38敗 防御率1.99 RSAA259.97
田中将大 7年 99勝35敗 防御率2.30 RSAA203.63
金子千尋 10年 90勝48敗 防御率2.69
RSAA143.71
当然ですが投球内容的にも総合的にも、金子は田中やダルビッシュより数段格下ですね。
ただの数字的な事実であり、ほとんどの野球ファンにとってはごく当然のことですが。
「人間の身体能力は30過ぎを境に落ちていく」という当たり前の事実を否定なさるのですか?
むしろ黒田のような投手の方が少数だと言うことは、説明するまでもないと思うのですが・・・。
特に金子のように故障しがちで何度もメスを入れているような投手は尚更ですね。
そんなに金子の肩を持っても、広島には絶対来てくれないと思いますよ(笑)
夢のない話かも知れませんがプロフェッショナルに徹しているとも言えます。
ただ、ネズミの手術がなければどうなっていたんでしょうか?
今年の動きを見ていると、NPB選手の
MLB進出というより、アメリカのエージェントのNPB(日本)進出の年、という印象です。
ようこそ、おっしゃる通りですね。マネジメント面でMLBが進出している感じです。
実績で選手の実力を見るのではなく、こういう場合は「時価」で見るべきだと思います。
私の印象としては「時価」レベルでは、田中将大に及ばないまでも、かなり近いと思います。
>ポスティングではなく自由契約にすれば(これも阪神?)モラルハザード批判をかわしつつ、短期間限定エースをゲットしつつ、金子をメジャーに送り出してあげた球団というオナーが得られるというメリットはあると思います
私が思うに、4年の海外FAを待たず、さりとてポスティングにもかけずに自由契約にするなどというやり方のほうがモラルハザードの面ではよっぽど問題ですよ。そこまで金子に媚びる必要はないでしょう。
メジャー挑戦容認前提の国内移籍の場合にあったモラルハザード批判の主要部分は「転売ビジネス」に対する批判だったはずですから、転売益はいらないという姿勢さえはっきりすれば、クリアできるはずですよね(阪神はだからこそ自由契約もあるでということをチラつかせてるわけでしょう)
他にどういう問題があるというのですか?
国内FA宣言選手ですから金子が条件のいいところに移籍する自由は完全に保証されているわけです
馬鹿馬鹿しいほどの巨額大型複数年契約を提示するのも条件闘争の一形態でしょうが、お金で買えないメジャー挑戦権を提示するのも条件闘争の一形態でしょう
媚びというならどっちもどっちの媚びじゃないですか?
ダルビッシュ田中とは比べられませんが、二段階ほど格落ちのマエケンあたりと比較すると面白そうですね。どっちが格上か微妙なところです。まあ現状は金子か。
どっちが格上かって、そんなに大事ですか?むきになる人が多いですが。