戦力ダウンは明らかだが、それでも巨人は優勝。他球団が不甲斐なかったことに加え、打高投低が進み、投手陣は相対的優位を保った。
2013年と2014年の陣容の比較。安打を打った投手を含むすべての打者。文字のえんじ色は規定打席以上。
2013年のグレーは移籍した選手。2014年のえんじ色地は新加入。薄緑色はマイナーからの昇格。ブルーは新外国人。表外のRankは、リーグ6球団のランク。

ホールトンとアコスタが退団。一岡が大竹の人的補償で広島へ。
先発で大竹、セドンを獲得。
投の補強の目玉の大竹は、期待に応えたとは言い難いが、何とか面目を保った。内海は前半戦、好投するも勝ち星に恵まれず。
菅野、杉内は故障の離脱はあったもののローテを維持。
しかし澤村は、故障のため出遅れて期待を裏切った。セドンも期待外れ。
明るい話題は、2010年ドラ4の小山雄輝が、6月にローテーション入りし、6勝を挙げたことか。
救援陣は昨年、絶対的な強さを示した「スコット鉄太朗」が早くも解体。
クローザーに配置転換されたマシソンは一時期出れば打たれる連続、後半に立ち直る。山口、西村も大きく成績を落とした。
青木高広、田原誠次など好投した投手もいたが、救援陣は総崩れとなった。
「腐っても鯛」。巨人投手陣は陰りを見せながらも、トップの座を守った。
先発投手陣はじりじりと目減りしていくだろうが、それ以上に救援陣の立て直しが急務だろう。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。
大田卓司、全本塁打一覧|本塁打大全
広尾晃、3冊目の本が出ました。
コメント
コメント一覧
ヒッターズパークの東京ドームを本拠にしながら、リーグ1位の投手陣というのは、実際の防御率の差以上の大きな意味を持ちます。つまり巨人の野手が1〜2本の本塁打を放ち、そのまま逃げ切るという試合展開が可能になるわけです。実際に今年はこのような流れを何度も目にしました。
リリーフ陣は去年が出来すぎであり、地力はこんなものでしょう。それよりもリリーフ全体が低落して見えるのは、ベテランの多い先発陣がイニングを稼げなくなり、その負荷がリリーフにかかったからです。それゆえ、二線級以下の投手が登板する機会が増え、印象が悪くなっています。もちろん、原監督が意図的な「捨てゲーム采配」を増やした事も理由になります。これも先発の早い回での降板が増えたからです。
つまり実際にはリリーフの再生よりも、先発にイニングを喰える若い投手を置くことが巨人には必要となる。その点で西村の先発転向は賢明でしたが、澤村のリリーフ転向は疑問符がつきます。もちろん、小山が澤村以上の先発になると見込んでの事でしょうが、1年だけの実績で今後を占うことはリスクが伴うでしょう。
shさんも書かれていますが、野球の成績が相対的なものである以上、「他球団が不甲斐なかった」という言葉は使ってはいけないと思います。
ましてや巨人は交流戦優勝なのですから、パリーグと比較しても優位性があった。つまり、ただ単純に「1番強かったから優勝した」のです。
たとえチーム防御率が4.00であっても、リーグ平均が4.50ならそれは「優秀な投手陣」ということになります。実際に、薬物全盛期のMLBではそういう年があったかと思います。
各種データは、単純にその数字の「見栄え」ではなく、常にその年のリーグ平均との関係によって見るべきです。
そのように考えると、防御率1位、奪三振2位、WHIP1位、被本塁打3位の巨人投手陣は、本拠地の狭さも考慮すると、リーグトップクラスの投手陣であると言えます。
それと、今年の巨人優勝の「分かりにくさ」は、守備による失点減が多かったからです。このあたりも数値化して比較してみないと、今年のセリーグの戦力分析は完全なものとならないでしょう。
「日本プロ野球RCAA&PitchingRunまとめblog」さんの分析では、セリーグの守備特点は中日47、巨人23、広島1、DeNA-19、阪神-24、ヤクルト-28となっています。
巨人は守備では中日に、投手ではDeNAに、打撃では広島、阪神、ヤクルトに負けていますが、致命的な弱点がなくバランスのよい成績でした。