さすがに飽きてきた。似たようなコメントばかりしている。煮詰まった感が強い。
話を前に進める。みなさんご指摘の通り一連の黒田問題の記事は「まとめ」が弱いので、MLBサイドとNPBサイドでまとめをしたい。NPBは明日。
MLBでの黒田博樹の決断については、MLB解説者の豊浦彰太郎さんのコラムが適切だと思うので、お読みいただきたい。
「21億を蹴って4億へ」は見当たらない米メディアでの黒田博樹の復帰報道 豊浦彰太郎のMLB on the Web
日本人MLB選手をめぐる日米の報道の非対称は、常に存在する。
今回も、日本のメディアが「カープ愛」「野球は金ではない」といった、感動物語で満たされているのに対し、アメリカではとにかく「黒田がいなくなる」という事実が報じられ、それによるヤンキースの痛手、さらにFA市場への影響が論評されている。
「16億円もするヤンキースの選手が、広島カープに4億円で買いたたかれた」
とか
「20億円ものオファーを蹴って黒田は故国のチームを選択した」という論調が見られないのは、要するにメディアもファンもNPBにあまり関心がないからだ。
2011年、千葉ロッテの中心打者金泰均がシーズン中に帰国して、オフに古巣ハンファ・イーグルスに復帰した際に、韓国メディアは大騒ぎしたが、日本メディアはベタ記事でしか報じなかった。
どの国でも自分のリーグより格下のリーグに対する関心はその程度だと言うことだ。
好成績を上げている選手が突然消えてしまうことにも、MLBはさほど驚かない。
余力を残して引退する選手は結構いるからだ。
特にヤンキースには多い。
昨年のマリアノ・リベラ(43歳6勝2敗44セーブ)、アンディ・ペティット(41歳11勝11敗)、今年のデレク・ジーター(40歳 .256 4本塁打50打点)がそうだ。
そして事前に通告はしなかったが黒田博樹(39歳11勝9敗)も、「MLBから引退した」と受け止められるのではないか。
黒田博樹の成績を総括して、高く評価する論評が相次いでいる。これも引退選手の扱いに近い。
メディアは
「現役では一番良い日本人投手」
「ダルビッシュより上」
「最も安定感のある先発投手の一人」
と黒田をほめたたえている。正当に評価をしていると思う。ファンの意識も同様だろう。
ヤンキース、ドジャースで、黒田博樹は人気者とは言えなかったが、信頼感の厚い選手だった。今を時めくドジャースのクレイトン・カーショウとも仲が良かった。
日本流の投球術を仲間の投手にレクチャーしたこともあった。
「もっと早くから知っておけば、肩やひじを故障しなくて済んだのに」とMLBの投手が語ったと言う話もある。
このあたり、この本に書いた。


黒田は、NPBで11年、MLBで7年、ほとんど故障することなく投げた投手だ。
登板間隔など大きく異なるプレー環境を克服した稀有な存在だ。本来なら、日米の懸け橋になるべき選手だったと思う。
NPBに復帰しても、そういう役割を果たしてほしい。
長くなりそうなので、以下続く。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。
白仁天、全本塁打一覧|本塁打大全
広尾晃、3冊目の本が出ました。


「21億を蹴って4億へ」は見当たらない米メディアでの黒田博樹の復帰報道 豊浦彰太郎のMLB on the Web
日本人MLB選手をめぐる日米の報道の非対称は、常に存在する。
今回も、日本のメディアが「カープ愛」「野球は金ではない」といった、感動物語で満たされているのに対し、アメリカではとにかく「黒田がいなくなる」という事実が報じられ、それによるヤンキースの痛手、さらにFA市場への影響が論評されている。
「16億円もするヤンキースの選手が、広島カープに4億円で買いたたかれた」
とか
「20億円ものオファーを蹴って黒田は故国のチームを選択した」という論調が見られないのは、要するにメディアもファンもNPBにあまり関心がないからだ。
2011年、千葉ロッテの中心打者金泰均がシーズン中に帰国して、オフに古巣ハンファ・イーグルスに復帰した際に、韓国メディアは大騒ぎしたが、日本メディアはベタ記事でしか報じなかった。
どの国でも自分のリーグより格下のリーグに対する関心はその程度だと言うことだ。
好成績を上げている選手が突然消えてしまうことにも、MLBはさほど驚かない。
余力を残して引退する選手は結構いるからだ。
特にヤンキースには多い。
昨年のマリアノ・リベラ(43歳6勝2敗44セーブ)、アンディ・ペティット(41歳11勝11敗)、今年のデレク・ジーター(40歳 .256 4本塁打50打点)がそうだ。
そして事前に通告はしなかったが黒田博樹(39歳11勝9敗)も、「MLBから引退した」と受け止められるのではないか。
黒田博樹の成績を総括して、高く評価する論評が相次いでいる。これも引退選手の扱いに近い。
メディアは
「現役では一番良い日本人投手」
「ダルビッシュより上」
「最も安定感のある先発投手の一人」
と黒田をほめたたえている。正当に評価をしていると思う。ファンの意識も同様だろう。
ヤンキース、ドジャースで、黒田博樹は人気者とは言えなかったが、信頼感の厚い選手だった。今を時めくドジャースのクレイトン・カーショウとも仲が良かった。
日本流の投球術を仲間の投手にレクチャーしたこともあった。
「もっと早くから知っておけば、肩やひじを故障しなくて済んだのに」とMLBの投手が語ったと言う話もある。
このあたり、この本に書いた。
黒田は、NPBで11年、MLBで7年、ほとんど故障することなく投げた投手だ。
登板間隔など大きく異なるプレー環境を克服した稀有な存在だ。本来なら、日米の懸け橋になるべき選手だったと思う。
NPBに復帰しても、そういう役割を果たしてほしい。
長くなりそうなので、以下続く。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。
白仁天、全本塁打一覧|本塁打大全
広尾晃、3冊目の本が出ました。
コメント
コメント一覧
文章はもっとよく読まないと。
「カープ愛」論調の報道には、愛を表現するのに自己犠牲を強いられているようでゲンナリしていましたが、この記事で違う側面を見ることが出来ました。
黒田選手は成績的には下降線ではないですが、MLBを引退するのですね。
その後、旅人になろうが、違うリーグで野球をするのかは選択として本人の好みな訳です。
こちらの解釈の方が私としては理解し易いです。自己犠牲ではなくて自分のやりたい事をやっているのですから。