試合としては、近年になく引き締まった好ゲームだったのだが、オールスターゲームの意義は、もはやないといってもよいのではないか。

ロースターの混乱ぶりを見ていただきたい。





ファン投票で選出されるスターティングラインナップの17人の野手のうち5人が出場辞退。監督が選ぶ投手26人のうち7人が欠場。ニューヨーク・ヤンキースなどは5人中3人が出場を取りやめた。

ベンチメンバーでは、御大チッパー・ジョーンズが「ベテランが嬉しそうに出場しては沽券にかかわる」と言わんばかりに欠場。極めつけは、ファン投票を盛り上げるためにやっている「34番目の男」で選出されたビクトリーノまでが出場辞退である。

そして、急きょ補充で呼ばれた選手がアナ両リーグで14人。顔ぶれとしてはそん色ないが、こんなに代わるのなら、ファン投票などしなければいいのだ。

選ばれても最初から投げないだろうと思われた投手もいる。7月9日に6回を投げたティム・リンスカムと、8日に7回を投げたボーゲルソンなどがそうだ。アリーグ2番手で投げる予定だったBOSのベケットはブルペンで異常を感じて急きょ登板回避。

MLBプレイヤーが、こんなに虚弱体質なのなら、野球などやめてオールスター茶話会とか、オールスター野球ゲーム大会とかにすればいいのだ(ボタンの押しすぎで手首を痛めないように)。

それに加えて、選出されているのに出場できなかった選手の多さ。特に、急きょ呼ばれた代替メンバーでベンチにいただけで終わった3人はどう思っているのだろうか。監督采配も、およそ気合が入らないものだった。

この体たらくを見ても、選手は「オールスターゲームはもういらない」と言っているのだ。出場辞退した選手たちは、ほとんどが会場に顔を出したというが、そこに「故障をしたら元も子もない」という本音がはっきり見える。すでに一人ひとりが「企業体」に近い売り上げ規模を持つスーパースターにとって、オールスターはリスク以外の何物でもない。「ファンのために」という虚飾をはぎとれば、そこに見えるのはビジネスなのだ。

ESPNでは「デレク・ジーターはなぜ来なかったのか」と言っていたが、彼は、茶番につきあいたくなかったのではないかと思う。

今や、オールスターゲームに選ばれて、嬉々として出場するのは「並みの一流選手」だ。本当のスーパースターは、自分が出ないオールスターゲームを存分に楽しむのが、ミッドサマークラシックの過ごし方なのだ。毎年こういうのを見せられていると、「来年こそは投票するまい!」と思ってしまう。


私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!