5打数5安打、おまけに3000本目は本塁打。斎藤佑樹よ、「持っている」とはこういうことだ、と憎まれ口でも叩きたくなるような昨日のデレク・ジーターだった。これでオールスター戦不出馬というのは、どういうことなのか?7月11日前後に体調が悪くなる“予定”なのだろうか。
それはさておき、MLB3000本安打クラブの28人目の会員となったジーターはどんな打者なのか、小笠原が2000本安打を打ったときに使ったマトリクスで見てみたい。

縦軸に長打力を表す指標である平均塁打(塁打数/安打数)、横軸に打率を置く。また、1世紀以上の歴史を誇るMLBでは、違う時代の選手を同列で語ることはできないので、1950年までに活躍した選手をえんじ色、2000年までの選手を青、21世紀以降も活躍した選手を緑に色分けした。さらに3000本クラブの会員ではないが、ベーブ・ルースとバリー・ボンズ、そして現役のA-RODとイチローを加えた。





くっきりと見えたのは、20世紀前半と、それ以降の野球が大きく変わったということ。20世紀前半はタイ・カッブを頂点とする安打製造機の時代。右下のゾーンには、強打者とはヒットをたくさん打つ打者のことだった時代の名選手が、綺羅星のごとく並んでいる。

しかし、そういう時代を派手にぶち壊したのが、タイ・カッブより9歳下のベーブ・ルースだ。ルースは2873安打。投手の時代がなければ3000本は間違いなくクリアしていただろう。この時代、ルース以外にもルー・ゲーリッグ(2721安打)、ジミー・フォックス(2646安打)など、右上のゾーンにマッピングされる選手はいた。しかし、だれも3000本安打は記録していない。

左上のゾーンには、50年代以降の大物打ちが並んでいる。投手がスライダーをはじめとする変化球を覚えて安打を簡単に打たせないようになってから、打者は三振と低打率という犠牲を払いながら、本塁打を量産するのだ。

左下には、突出した成績はあげていないが、長期間にわたって安定的な成績を上げた選手が並ぶ。選手の健康管理知識が向上して、最近はこのタイプが多い。ヤストレムスキー、カル・リプケン、ロベルト・クレメンテ、そしてジーターもそうだが、フランチャイズプレイヤー(1球団でキャリアを終える選手)が多いのも特色だ。ジーターは、クレメンテと同じ、バランスの良いチームリーダーだということが分かる。

次に3000本安打クラブの会員となるのは、オマー・ビスケル(2831安打)かもしれないが、彼は「無事是名馬」タイプ。その次はイヴァン・ロドリゲス(2842安打)ではなく、アレックス・ロドリゲス(2762安打)だろう。

イチロー(2345安打)は3000本安打に達するかどうか、今年の成績を見る限りやや心もとないが、達成すればトニー・グィンやウェード・ボッグスとともに、タイ・カッブ時代に近い安打製造機のグループに入ることだろう。


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