今日は、MLBで殿堂入りの可能性が出てきた二人の打者について考える。1人目はデービッド・オルティーズ。
現役選手の本塁打数ランキング。

1位のA-RODは殿堂入り“落選確実”。プホルズは有望だが、エンゼルスに移ってからの落ち込みがマイナス要因。
3位のオルティーズは、少し前までなら殿堂入りには無縁の選手だと思われていた。
キャリアSTATS

ドミニカ共和国のサントドミンゴ出身、プロのスタートはマリナーズだった。マイナー時代のチームメイトにデレク・ロウ、マック鈴木がいる。
97年にツインズに移籍、ここで頭角を現し4年目にMLB昇格。
しかし打率が低いことからそれほど目立つ存在ではなく2002年にFAになったが、セイバーメトリクス的に見て優秀な選手であることに着目したボストン・レッドソックスが獲得。
ここから見違えるような活躍が始まる。
驚くべきは、打点の多さだ。2004年からの3年間で424打点。
この時期、マニー・ラミレスが在籍していたが、彼は386打点。二人でチームの全得点の三分の一を稼いでいた。
苦労人。わがままなマニー・ラミレスを制御できるのはオルティーズだけだと言われた。“ビッグ・パピ”と言われ、チームメイトから絶大な信頼を得た。
ココ・クリスプがホームインして出迎えるオルティーズに飛び上がって抱きついたのを覚えている。
ポストシーズンの勝負強さも特筆もの。通算打率は.295だが17本塁打60打点。ワールドシリーズの打率は.455と言うすさまじさ。2013年にはMVPに選ばれている。
一時期、成績が落ちたが、最近また勝負強さが復活。2年連続で30本100打点をマーク。今年11月には40歳になるが、衰えは見られない。
オルティーズはすでにDHでの出場数で歴代1位になっている。1000試合以上出場の選手。

今、DHに与えられる賞にはエドガー・マルチネスの名を冠しているが、数字だけでいえば安打、打率を除いてオリティーズが上回っている(エドガーは2247安打309本塁打1261打点.312)。
しかしこの顔ぶれはモリター以外誰も殿堂入りしていない。当確と言われたマルチネスも最近、票が伸び悩んでいる。
マルチネスが殿堂入りすれば、数字的にも上回り、人格的にも、薬物面でも(1度ひっかかったが、故意ではなさそう)評価が高いオルティーズが選ばれる可能性が出てくるのではないか。
そのためにも500本塁打はクリアしておきたいところだ。今年のボストンは下馬評が高い。ビッグ・パピの活躍に期待したい。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。
岩本堯、全本塁打一覧|本塁打大全
広尾晃、3冊目の本が出ました。



1位のA-RODは殿堂入り“落選確実”。プホルズは有望だが、エンゼルスに移ってからの落ち込みがマイナス要因。
3位のオルティーズは、少し前までなら殿堂入りには無縁の選手だと思われていた。
キャリアSTATS

ドミニカ共和国のサントドミンゴ出身、プロのスタートはマリナーズだった。マイナー時代のチームメイトにデレク・ロウ、マック鈴木がいる。
97年にツインズに移籍、ここで頭角を現し4年目にMLB昇格。
しかし打率が低いことからそれほど目立つ存在ではなく2002年にFAになったが、セイバーメトリクス的に見て優秀な選手であることに着目したボストン・レッドソックスが獲得。
ここから見違えるような活躍が始まる。
驚くべきは、打点の多さだ。2004年からの3年間で424打点。
この時期、マニー・ラミレスが在籍していたが、彼は386打点。二人でチームの全得点の三分の一を稼いでいた。
苦労人。わがままなマニー・ラミレスを制御できるのはオルティーズだけだと言われた。“ビッグ・パピ”と言われ、チームメイトから絶大な信頼を得た。
ココ・クリスプがホームインして出迎えるオルティーズに飛び上がって抱きついたのを覚えている。
ポストシーズンの勝負強さも特筆もの。通算打率は.295だが17本塁打60打点。ワールドシリーズの打率は.455と言うすさまじさ。2013年にはMVPに選ばれている。
一時期、成績が落ちたが、最近また勝負強さが復活。2年連続で30本100打点をマーク。今年11月には40歳になるが、衰えは見られない。
オルティーズはすでにDHでの出場数で歴代1位になっている。1000試合以上出場の選手。

今、DHに与えられる賞にはエドガー・マルチネスの名を冠しているが、数字だけでいえば安打、打率を除いてオリティーズが上回っている(エドガーは2247安打309本塁打1261打点.312)。
しかしこの顔ぶれはモリター以外誰も殿堂入りしていない。当確と言われたマルチネスも最近、票が伸び悩んでいる。
マルチネスが殿堂入りすれば、数字的にも上回り、人格的にも、薬物面でも(1度ひっかかったが、故意ではなさそう)評価が高いオルティーズが選ばれる可能性が出てくるのではないか。
そのためにも500本塁打はクリアしておきたいところだ。今年のボストンは下馬評が高い。ビッグ・パピの活躍に期待したい。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。
岩本堯、全本塁打一覧|本塁打大全
広尾晃、3冊目の本が出ました。
コメント
コメント一覧
「なんで陽性反応が出たのかわからない」なんて言ってますが、否定するのは皆同じ。この人だけ潔白を信じる理由も特にないと思います。
当時は罰則規定など整備されませんでしたし、本来匿名の調査ではありましたが、同時期に露見したAロッドがあれほど大騒ぎになり糾弾されたのに、彼だけなかったことのように扱われてるのは個人的には疑問符です。
薬物陽性反応が出てる以上、本来他の薬物使用疑惑選手と同列にHOF投票でも扱うべきだと思います。
A-RODは2003年の一件だけでなく、バイオジェネシス・スキャンダルでも主役でした。もちろん、オルティーズにも疑惑が残りますが、その疑いは薄いのではないかと思います。
もちろん今のAロッドの惨状は2009年に謝罪会見を行っておきながら、その後も薬物使用を続けていたことが大きいので、今や比べものになりませんね。
しつこく荒らしたりしたくはないので、一点だけ。
私よりも広尾さんの方がお詳しいと思うのでお尋ねしたいのですが、どうしてオルティズは「疑いが薄い」のでしょうか?
罰則もない時代に何者かに混入されたなどとは考えにくいですし、「間違って禁止薬物を摂取」という可能性が濃厚ということでしょうか?
ご存知でしたらご教示いただけますと幸いです。
ミッチェルレポート公表後、薬物使用を否定したクレメンスが偽証罪に問われて殿堂も絶望的なことを思うと、一般のファンには見えない事実が色々あるのでしょうかね。
その所はよくわかりません。ただ、以後の薬物疑惑関連の記事を見ても、オルティーズの名前はほとんど出てきません。
彼自身が薬物に否定的な発言をしていることもありますし、メディアの認識としても、かなり薄いグレーなのではないでしょうか。