新年にもお伝えした通り「野球があぶない!」は、この趣旨での新刊を出すことを前提に展開している。このほど正式に出版が決まった。遅くとも5月には出す予定だ。
サッカーと野球、どう違うか? 上|野球があぶない
サッカーと野球、どう違うか? 下|野球があぶない
「国際化」「すそ野拡大」サッカーと野球はどう違うか|野球があぶない!
「野球」からシェアを奪った「サッカー」|野球が危ない!
「課題と向き合う」真摯さの有無「サッカーと野球」|野球があぶない!
野球競技人口をめぐる疑問|野球があぶない!
中学野球部員の激減|野球があぶない!
繁栄しているように見える野球界に衰退の危機が迫っていると感じたのは、昨年6月のこと。読者より高知新聞が「高知県内の少年野球人口が激減している」ことを集中連載コラムで報じていると聞かされた。ちょうど藤川球児の記者会見を取材するため高知にいたので、高知新聞に立ち寄って、新聞のコピーをいただいた。
その内容は衝撃的だった。
1.高知県内の少年野球人口が毎年5%ずつ減少している
2.その背景に「野球が嫌いな子供、母親」の存在がある
3.高知県のサッカー界はこうした子供をサッカーに誘引している
4.しかし高知の野球界は何ら対策を立てていない
調べてみると、この傾向は全国で起こっていた。中体連のデータでは野球が「独り負け」になっていた。そしてサッカーが(野球の落ち込み分をすべて取り込むほどではないが)ほとんど唯一部員数を増やしていた。
さらに10代以下の若者、子ども層ではサッカー人気がダントツトップで、野球はダブルスコアで負けていた。
この数字を見る限りでは、2020年、東京五輪を迎えるころには野球は、衰退が顕在化するのではないか。
若年層の野球離れは、もはや応急措置では食い止められない。ではどうすればいいのか、という問題意識で「野球があぶない」を始めたのだ。

野球の衰退は、メディアの扱いを見れば明らかだ。
地上波での中継は絶滅寸前だ。また日本プロ野球の発展に決定的な役割を果たした「プロ野球ニュース」の流れをくむ「すぽると」も地上波から消滅する。
昭和の時代、キラーコンテンツだった「プロ野球」は、今や「おわコン」になった。
スポーツを粗略にするテレビ、メディアに対する批判のコメントもあったが、現代にあってはテレビの評価基準は「視聴率」だけであり、その背後にある広告代理店、クライアントの意向なくしてはテレビは作れない。
今や公共放送であるNHKでさえも視聴率を最大のメルクマールにする時代だ。野球が地上波テレビで粗略な扱いを受けるのは「視聴率が取れない」からだ。
そして、この事実が「野球の衰退」をはっきりと物語っている。
しかし一方で、プロ野球界は昨年2400万人を動員。実数で動員数を発表するようになって以来の最多を記録した。
また、甲子園も次々とヒーローが登場し、日本中がわいている。これはどういうことなのか。
NPBの繁栄は、各球団営業サイドの徹底的なマーケティングによる。この辺りの事情は長谷川晶一さんのこの本に詳しい。


NPB各球団は、ファンクラブ会員を核とするコアなファン層に重層的にマーケティングを行っている。球場へ来させるため、グッズを買わせるためにパーソナルなアプローチを徹底的に行っている。
これによって、ファンはシーズン中に何度も球場に足を運ぶようになる。
さらに各球団はこれまで未開拓だった女性層にもアプローチをして、新たな顧客も開拓している。こうして球団は観客動員も、リピーターになるヘビーユーザーも増やしているのだ。
こうしたリアルな顧客の取り込みは、Jリーグから大相撲までのスポーツ各界、ジャニーズ、劇団四季などの芸能界でも行っている。現代日本の「ファンの収益化」は高度なレベルに達している。
甲子園は朝日新聞、毎日新聞という大メディアがグループのテレビも含めて一大キャンペーンを張ることで、高い人気を維持している。3月、8月のピークに向けて、メディアが大きく報道することで、大きな注目を集めている。
しかしながら、こうした取り組みはそろそろ限界に近くなっている。プロ野球の観客動員は、球場のキャパ以上にはならない。巨人の観客動員が頭打ちなのは東京ドームの動員率が95%を超えているからだ。
ソフトバンクや日本ハムの観客動員の伸びが悪いのもエリアマーケティングがほぼ飽和状態になっているからだ。
甲子園の観客動員も、いずれ限界が来る。民放が高校野球の中継時間を減らしつつあることを見てもわかるように、高校野球人気は天井が見えつつある。
こうした状況を打開するためには、観客動員以外のビジネス=ライセンス、マーチャンダイジングなどを拡充し、海外市場にも展開していく必要がある。そして、スケールメリットを高めるために、球団ではなく、NPBがビジネスの主体になるべきだ。
この辺りはこの本を参照。






しかしその前提となる「野球の支持率」が低下するとすれば、こうしたビジネスモデルは頓挫せざるを得ない。
マーケティングは、コアなファンから収益を上げることはできるが、「ファン離れ」を食い止めることはできない。
一球団の努力や、マーケティングではとうてい解決できないこの状況を打開するにはどうしたらいいのか、ということだ。
一方で、サッカーが追随者という不利なスタンスから、じりじりとファン層を獲得しつつある。野球は若年層を中心にシェアを奪われている。
サッカー界に問題がないとは全く思わないが、少なくともガバナンスの差は明らかだ。野球とサッカーでは当事者意識の差は圧倒的なのだ。
「答えはないのか」というコメントもいただくが、そんなに簡単に答えは出ない。
私は本の後半で、関係する各界のリーダーに話を伺う予定にしている。そうした中で、ある程度の方向性を見出したいと思っている。
こうして考えを進めていくうちにいろいろ疑問点が出てきた。
1.なぜ2010年から少年野球、中学野球部の部員数は激減しているのか
2.中学硬式野球の競技人口は増えているのか、減っているのか
3.高校野球の部員数の数字は、実数なのか、水増しされているのか
4.減っているのは競技人口なのか、愛好者なのか
5.競技人口、愛好者、どちらの減少が野球にとって深刻なのか
これらの疑問点には、直接取材することも含め、迫っていきたいと思う。
月曜日からは「野球はなぜ一枚岩ではないのか」というテーマで考察をする。引き続きお付き合いいただきたい。
W.ウイリアムス、チーム別&投手別&球場別本塁打数|本塁打大全
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
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繁栄しているように見える野球界に衰退の危機が迫っていると感じたのは、昨年6月のこと。読者より高知新聞が「高知県内の少年野球人口が激減している」ことを集中連載コラムで報じていると聞かされた。ちょうど藤川球児の記者会見を取材するため高知にいたので、高知新聞に立ち寄って、新聞のコピーをいただいた。
その内容は衝撃的だった。
1.高知県内の少年野球人口が毎年5%ずつ減少している
2.その背景に「野球が嫌いな子供、母親」の存在がある
3.高知県のサッカー界はこうした子供をサッカーに誘引している
4.しかし高知の野球界は何ら対策を立てていない
調べてみると、この傾向は全国で起こっていた。中体連のデータでは野球が「独り負け」になっていた。そしてサッカーが(野球の落ち込み分をすべて取り込むほどではないが)ほとんど唯一部員数を増やしていた。
さらに10代以下の若者、子ども層ではサッカー人気がダントツトップで、野球はダブルスコアで負けていた。
この数字を見る限りでは、2020年、東京五輪を迎えるころには野球は、衰退が顕在化するのではないか。
若年層の野球離れは、もはや応急措置では食い止められない。ではどうすればいいのか、という問題意識で「野球があぶない」を始めたのだ。

野球の衰退は、メディアの扱いを見れば明らかだ。
地上波での中継は絶滅寸前だ。また日本プロ野球の発展に決定的な役割を果たした「プロ野球ニュース」の流れをくむ「すぽると」も地上波から消滅する。
昭和の時代、キラーコンテンツだった「プロ野球」は、今や「おわコン」になった。
スポーツを粗略にするテレビ、メディアに対する批判のコメントもあったが、現代にあってはテレビの評価基準は「視聴率」だけであり、その背後にある広告代理店、クライアントの意向なくしてはテレビは作れない。
今や公共放送であるNHKでさえも視聴率を最大のメルクマールにする時代だ。野球が地上波テレビで粗略な扱いを受けるのは「視聴率が取れない」からだ。
そして、この事実が「野球の衰退」をはっきりと物語っている。
しかし一方で、プロ野球界は昨年2400万人を動員。実数で動員数を発表するようになって以来の最多を記録した。
また、甲子園も次々とヒーローが登場し、日本中がわいている。これはどういうことなのか。
NPBの繁栄は、各球団営業サイドの徹底的なマーケティングによる。この辺りの事情は長谷川晶一さんのこの本に詳しい。
NPB各球団は、ファンクラブ会員を核とするコアなファン層に重層的にマーケティングを行っている。球場へ来させるため、グッズを買わせるためにパーソナルなアプローチを徹底的に行っている。
これによって、ファンはシーズン中に何度も球場に足を運ぶようになる。
さらに各球団はこれまで未開拓だった女性層にもアプローチをして、新たな顧客も開拓している。こうして球団は観客動員も、リピーターになるヘビーユーザーも増やしているのだ。
こうしたリアルな顧客の取り込みは、Jリーグから大相撲までのスポーツ各界、ジャニーズ、劇団四季などの芸能界でも行っている。現代日本の「ファンの収益化」は高度なレベルに達している。
甲子園は朝日新聞、毎日新聞という大メディアがグループのテレビも含めて一大キャンペーンを張ることで、高い人気を維持している。3月、8月のピークに向けて、メディアが大きく報道することで、大きな注目を集めている。
しかしながら、こうした取り組みはそろそろ限界に近くなっている。プロ野球の観客動員は、球場のキャパ以上にはならない。巨人の観客動員が頭打ちなのは東京ドームの動員率が95%を超えているからだ。
ソフトバンクや日本ハムの観客動員の伸びが悪いのもエリアマーケティングがほぼ飽和状態になっているからだ。
甲子園の観客動員も、いずれ限界が来る。民放が高校野球の中継時間を減らしつつあることを見てもわかるように、高校野球人気は天井が見えつつある。
こうした状況を打開するためには、観客動員以外のビジネス=ライセンス、マーチャンダイジングなどを拡充し、海外市場にも展開していく必要がある。そして、スケールメリットを高めるために、球団ではなく、NPBがビジネスの主体になるべきだ。
この辺りはこの本を参照。
しかしその前提となる「野球の支持率」が低下するとすれば、こうしたビジネスモデルは頓挫せざるを得ない。
マーケティングは、コアなファンから収益を上げることはできるが、「ファン離れ」を食い止めることはできない。
一球団の努力や、マーケティングではとうてい解決できないこの状況を打開するにはどうしたらいいのか、ということだ。
一方で、サッカーが追随者という不利なスタンスから、じりじりとファン層を獲得しつつある。野球は若年層を中心にシェアを奪われている。
サッカー界に問題がないとは全く思わないが、少なくともガバナンスの差は明らかだ。野球とサッカーでは当事者意識の差は圧倒的なのだ。
「答えはないのか」というコメントもいただくが、そんなに簡単に答えは出ない。
私は本の後半で、関係する各界のリーダーに話を伺う予定にしている。そうした中で、ある程度の方向性を見出したいと思っている。
こうして考えを進めていくうちにいろいろ疑問点が出てきた。
1.なぜ2010年から少年野球、中学野球部の部員数は激減しているのか
2.中学硬式野球の競技人口は増えているのか、減っているのか
3.高校野球の部員数の数字は、実数なのか、水増しされているのか
4.減っているのは競技人口なのか、愛好者なのか
5.競技人口、愛好者、どちらの減少が野球にとって深刻なのか
これらの疑問点には、直接取材することも含め、迫っていきたいと思う。
月曜日からは「野球はなぜ一枚岩ではないのか」というテーマで考察をする。引き続きお付き合いいただきたい。
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コメント
コメント一覧
一方で甲子園やプロを目指す、「野球産業」とも言うべきビジネスモデルが構築されているため一定数の競技者人口は確保していくのではないでしょうか。
むしろ問題なのは、コンテンツとしての「野球の価値」を高める方策の遅れ、MLBとの比較で最も立ち遅れている放映権料収入の頭打ちではないでしょう。
「実視聴者数」「ライブ視聴者数」の把握を前提とした広告媒体としての見直しが行われない限り、入場料収入に頼る経営ではいずれ限界が来ると思われます。
この点はJリーグも同じで、視聴率信仰が根強い日本の放送業界の悪弊がいちばんのネックとなっているのですが。
サッカーでは実際の入場者数を手作業で集計して発表していますそうしないとFIFAから怒られますし
以前のように球場の観客数のキャパを甲子園53000にする東京ドーム福岡ドームなどもそうですが水増しすることは消防法の観点で国から訂正するように命令されて改めたのは野球界の進歩だと思います
広尾さんのブログは野球の素晴らしい点や問題点を両方忌憚なく緻密な取材により書いてくださるのでいつも楽しみにしております
http://jp.wsj.com/articles/SB11793851007525823752504581039283189586672
http://jp.wsj.com/articles/SB10690484242962743932404580654101188663536
>むしろ問題なのは、コンテンツとしての「野球の価値」を高める方策の遅れ、MLBとの比較で最も立ち遅れている放映権料収入の頭打ち
まさにその通りであると思われます。
ですが、我が国の場合、テレビ視聴離れという世界的に見てもあまり無い現象が起きているのもまた事実。
こればかりは球界、いやスポーツ界だけでは対処するには不可能ですので、
簡単に他国でこうだから・・・とは行かない部分でしょう。
正直、私自身も妙案は浮かびません。
3. ABCさま
ただ、野球が衰退してもアメリカと違って他に追随してくるコンテンツが無いのですよね。日本は。
ここらへんは、北アメリカ以外の国におけるサッカーとその他スポーツの関係に似ていると思います。
日本だけでなく世界的に見ても野球は若者離れが叫ばれていますので、根本的な解決策は、マーケティングよりも抜本的なルールを改正し、主にオフザプレーを減らしたスピードアップなど時代に合わせたゲームのルール変更が必須になるでしょう。
サッカーにしろ、オンラインゲームにしろ、よりおもしろくするためにルールは年々改正するものですから。
ただ積極的にルールを改正できる組織が日本にあるのか、経験者じゃない人間には無理なので、野球経験者がルール作りに参加、協力できる組織をつくれるのかがポイントになりますが、実現性はほぼないでしょう。
MLBのマンフレッドはやややる気があるようなので大リーグに成功した場合のみ追従する可能性があるのが
唯一の希望かな。
マンフレッドの行っている施策を見る限り、成果は出すでしょうし、そもそもアメリカはシーズンスポーツですから
ただ、日本がこの流れに乗れるかというとかなり厳しいと言わざるをえませんね
まるでコンサートよりも物販目当てで会場にいくのでは、と錯覚するほどに。
また私はプロレスも好きですが、物販会場では、グッズ購入者限定で選手が写真撮影に応じたり、小さい団体では選手自ら手売りをしています。
また地方での開催時などでは、地元のちイベントやラジオ番組などにも、トップの選手が積極的に参加して営業活動を行っています。
なにをもうしあげたいかというと
グッズ販売の収益もばかにならない事が一点
そして、選手自身もアピールしていかないといけないと考えます
プロレスラーと野球選手は違うかもしれませんが
登板予定のない先発投手にちょっとでてきてもらってグッズ購入者と写真撮影したり、二軍と一軍の試合球場が近いときは、二軍選手がグッズを手売りしたり、地方球場では、選手が無理ならコーチが地元のラジオ局に売り込んで宣伝しても罰は当たらないと思うんです。
極端な意見で申し訳ないのですが、現場・球団サイドで
まだまだ物を売る・サービスを売る余地は残されていると考えます。
自分でも極論だと思います。
また理想で言うなら選手は野球だけでいいとは思うのです。
昔のプロレスラーだってそうだったはずです。
野球と同じくらい大好きなプロレスの現状に思いをはせながら書き込ませていただきました。
視聴率基準でいえば、日本で一番人気のあるスポーツは例外的な国際イベントを除けばフィギュアスケートですよ。
なぜフィギュアスケートが視聴率が高いのかといえば、テレビ離れのなかで一番テレビを見ているおばさん層に人気があるからです。オバサンにはそもそもスポーツや球技に興味がなく、スポーツとして見ているかどうかすら不明ですが、彼女たちに人気があるから即スポーツとして継続的に発展存続するとはとても思えません。
視聴率が高ければ、放送回数も増え、それ以外の人間の目が触れるので無意味ではありませんが競技人口には意味があると思いますが、視聴率を絶対視するのはどうかと思いますね。
まあしかし世間の話題にもならないなら、野球なんてわざわざ見ないという層は昔から確実にいたのか
M(male)男性、F(female)女性、1-20才〜34才、2-35才〜49才、3-50才以上、kids、teenという層において
よくコピペでここのコメント欄に貼られていますが、やはりM1層とF1、F2層の視聴率が一番のポイントみたいですね。おそ松さんのコラボではないですが。
>ですが、我が国の場合、テレビ視聴離れという世界的に見てもあまり無い現象が起きているのもまた事実
そこが「罠」で、アメリカでも視聴率自体は落ちているのに野球の放映権料は高騰しています。
なぜか?
実視聴者数やライブ視聴者数、録画視聴者数を比較するとスポーツはライブ視聴者数が多く、CMをスキップされないため広告効果が高い=放映権料の高騰、という構図になっています。
翻って日本ではいまだにサンプリングを用いた旧態依然とした「視聴率」が広告料の根拠とされています。(ビデオサーチの独占状態も問題ですが)
デジタル放送に変わってから視聴者実態の把握は以前より容易になったはずなのに。
案外、日本で言われている「テレビ離れ」は調査方法を変えると減っていない可能性もあるんですよね。それを調べる方法は今のところありませんが・・・
下手の横好きが許されない風潮がスポーツ離れを助長させているのだと思います。
僕の主観ですが、野球は特にこの風潮が強いと思いますよ。
まずはスタンドから背番号のないユニフォームを着て応援している補欠部員たちをなんとかしましょうよ。
競技人口を増やす前にやることがあります。
野球に無関心な人をファンにする方法はいくらでもありますが、
野球に愛想を尽かした人を戻すことはほぼ不可能です。
サッカーの『グラスルーツ』の目的はそこにあるんです。金の卵探しが目的ではありません。
「野球があぶない!」関連のコメントを拝見しましたが
皆さんプロスポーツと結びつけた話が多く、アマチュアスポーツを軽視しすぎているのではないかと感じました。
(1)(夏の大会だけの)他部活からの助っ人をカウントしている。
(2)女子マネージャーもカウントしている。
(3)一度入部届を出した生徒に「退部届」を提出させていない。
という『(1)~(3)の数字が水増しされている』と思っています。
ただ、これについては、(実状がどうであろうと)現場も広報もコメントしないでしょうから(もしも水増しを認めたら、甲子園の全試合TV放送の意義が問われる可能性もあるでしょう)、もしも広尾さんがここまで切り込めたら、何というか、凄いなあと思いますw
まず、スポーツであれエンタメであれ、客席がスカスカなコンテンツに対し放映権料をかけたいなんて思わない、自明の理です。
競技スポーツとしての野球を観に来る層だけでなく、アイドルとかアーティストを見るような層にも訴求出来る興行としての一面を開拓するようにしないといけないでしょう。
サッカーのユニフォームやタオルが商品性高くなっているのに対して、野球のグッズにはまだ向上させる余地はあります。
水増しが、「全く野球に縁のない人の名前を何らかの形で借りている」「全く実態がないのに数字だけ誇張している」といった理由なら、「愛好者としての裾野の広さ」の指標としても問題でしょうけれど。
私自身が、野球選手として早々と見切りをつけ、中学の部活も個人競技だったから、同じような非エリート選手の気持ちの持ち主ではありますが、エリート選手への羨望と嫉妬がない交ぜになっている状況では、それこそ野球愛好者の気持ちが分断されていくと思います。
沢山のアマチュアリーグを作り、試合を設定する必要はあるのはその通りですが、それをやっても、行きたい全員が野球の甲子園やラグビーの花園には行けません。
甲子園や神宮やプロでプレーする選手は、自らが恵まれている立場であることを認識して、トップレベルに恥じないプレーをする、それ以外の選手やファンは、自分には出来ない事が出来る存在として敬意を抱いて、応援という形で支えるという雰囲気を作らなければ、傲慢なエリート選手と僻み根性の非エリート選手、みたいな雰囲気悪いスポーツ文化になってしまうでしょう。
そうなると、助っ人なりマネなりの人口って??果してプレーしているわけでもなく、真摯にずっと向き合うわけでもなく。
結局、観客収入もグッズ収入も放映権料もスポンサー収入も全て大事だと思います。
本を出すのであれば「サッカーが流行ってるのは貧乏国が多い」「日本でも身体能力の高い人は野球を選ぶ可能性が高い」ということをちゃんと書いていただきたいです。
野球のイメージダウン、サッカーのイメージアップで終わってしまったらいけませんよ。
というのは個人的にはとても興味深いです
若年層にインパクトを与えていないということなのか、新規を受け入れる体制が整っていなかったということなか
私は「潜在的入部希望者の減少・消滅」という仮説を持っています。潜在的入部希望者とは、野球をやりたいけど野球部に入らない人です。
種々の状況を勘案すると、彼らは減少していると思われます。しかしそれが統計に出ることはありません。入部していないからです。
しかし彼らが減少していけば、いつかは野球部員が減ります。野球部には野球をやりたい人が入るからです。
●を野球部員、○を潜在的入部希望者として図解すると次のような感じです。
2006年 ●●●●●●○○○
2007年 ●●●●●●○○
2008年 ●●●●●●○
2009年 ●●●●●●
2010年 ●●●●●
2011年 ●●●●
野球部は入部希望者が多く、かつては入部試験を行っていた学校もあるようです。しかし、今は希望者が減っており、”全入状態”になっていると思います。
>まず、スポーツであれエンタメであれ、客席がスカスカなコンテンツに対し放映権料をかけたいなんて思わない
これは多くのスポーツビジネスのコンサルタント諸氏のコメントでよく目にすることですね。
ただ、「現在の」我が国では本当にこれは合っているのかと疑問を感じざるをえません。
NPBでしたらソフトバンク等、Jリーグでしたら浦和レッズ等はもはや観客動員能力はほぼ限界値に近い部分にまで来ているように思えるのですが・・・
いちおうSBは地元九州や(なぜか)東京MXTV、浦和はテレ玉で放映はされていますが、恐らく放映権料は雀の涙程度でしょう。
日本人が希薄になった「テレビ観戦」という文化が再構築されるまでは
我慢の時期が続くのでは・・・
そもそもその現状認識が間違っているように思います。
見たくない現実を見るような本にします。
シーズンシートが相当ウェイトがあると思いますが、特にセ・リーグの読売と中日、ヤクルトそれとパリーグのオリックスはかなりウェイトがあると思います。ここの収入が今後どうなるのか、よく言われるタニマチの存在なり、ここの収入が相当絡んでいます。この実体を調査してほしいです。
短期的な人気や興行の問題より、もはや野球が文化として残れるのかどうかというレベルになっていると思うので。
学生野球でいえば、いじめや犯罪の問題は猛烈にたたかれるのに、暗黙の了解として髪型の自由を奪うような部の圧力はなぜいまだに存続しているのかなど、わりとすぐに競技人口を増やせる改善点はあると思います。
当事者に聞くというので、野球界になんらかのポジティブな変化があると良いのですが。
広告収入効果も減っているなかで、未だにプロ野球球団を持っている企業も善意でみればとてつもない貢献をしていると思いますが、12球団のオーナー企業とその取引企業だけに野球の未来をすべてまかせている現状は今まで問題にすらならりませんでしたが、かなり危うい体制だと思います。
サッカーと野球の盛衰にも、この「夢の舞台」の差が影響を与えているように思います。
(一昔前)
プロ野球の夢の舞台: ○日本シリーズ
サッカーの夢の舞台: ▲天皇杯決勝
(現在)
プロ野球の夢の舞台: △日本選手権シリーズ? WBC決勝? MLBWS?
サッカーの夢の舞台: ◎ワールドカップ(予選含む)
プロを目指すような若者は誰しも、「あの夢の舞台でいつかは自分も活躍するのだ」と胸に秘めているものでしょう。その夢の舞台が大きければ大きいほど努力もしましょうし、ドラマも大きくなるでしょう。
サッカーのW杯という”世界一”の夢の舞台を向こうに回して、プロ野球がどんな夢を提示できるのか? 非常に難しい宿題です。(侍ジャパンの取り組みなどは方向性は合っている気がしますが、これだけでは力不足でしょうし・・・)
だからそういう本を出すと書いているでしょう。ゴシップの方が一ライターにははるかに難しいですよ。
この答は「巨人戦の放送数が減った」からです。2005年からゴールデンのナイターが全試合放送されなくなりました。これを境に一気に放送数が減っていき2010年には30試合を切るようになりました。
おまけに中継をしても1桁は当然、延長もなく打ち切り。つまり、興味を持とうとしても持つことができなくなっているんですね。巨人戦の中継数と視聴率に注目するといろいろと見えてきますよ。
そのテレビ観戦の文化で一定期間社会に定着してしまったことが、実際にスタジアムに行くという魅力を忘れさせてしまったように感じます。
数十年前の野球中継が視聴率をとれたのは、空席が少ない巨人戦の中継だったからで、昔のパリーグの試合のような客入りでは視聴率とるのは難しかったでしょう。
今はパリーグに代表される地元密着や地方試合も盛んになってきたように見えるので、そこで野球はテレビ観戦よりもスタジアムの方が面白いということを伝えていかないとと思います。
格闘技イベント「PRIDE」が思い浮かびました。
絶大な人気を誇っていて、運営もTV中継の祭の「煽りVTR」の出来も非常に秀逸で、日本人選手も個性的且つ実力派が揃ってました。
ですが、暴力団絡み(?)のトラブルで、フジが撤退。
その後のPRIDEの急激な衰退は目も当てられないほどでした。
TVが廃れてきてるとはいえ、やっぱり地上波放送は強いですね。
テレビ局が何故やらなくなったのか?
視聴率以外の理由はありません。コストに合わなくなったわけです。
それはもう発表されています。私はその先を調べています。
最近は代表の視聴率だって落ちてきてるし。
野球だけでなくJリーグの視聴率も落ちているから、気にすることはない、とはならないでしょう。
それをいうならJリーグだって、こないだの名古屋の試合なんて
プロの試合とは思えないほどスッカスカだったし。
こないだの統計ではJのファンで最も多い層は40代男性。
これでJのファンは若くて、野球ファンはおっさんばかりという常識も覆された。
おそらく93年に開幕してついたファンが最も多くて
新規ファンの開拓が思ったほど進んでないってことでしょ。
プロ野球人気の頭打ちを騒ぐより、
むしろJリーグの不人気と今後の展望はどうなの?って話。
プロ野球の中継が減ってるというけど、
Jリーグの中継なんてほぼないという現状はどうなのって話。
サッカーは代表人気はあっても、
Jの人気なんて野球のパリーグほどしかない。
だから、2ステージ制なんていう理不尽なシステムを導入したわけで
あんなことまでしないと放送すらしてもらえないわけでしょ。
キラーコンテンツだった代表人気だって陰りが見え始めてる。
理由は簡単。日本は弱いってことが露呈したから。
最近は育成年代でもアジアベスト8止まりだし、
人口が増えてるわりに弱い。
もしワールドカップの出場権でも逃せば、
代表人気に支えられたサッカー人気はどうなるのかねって思うけど。
まわりのアジアもどんどん強くなってるし、
日本も安泰じゃないと思うけどね。
気にすることはないとはいってない。少なくとも野球の未来は暗くて、サッカーの未来は明るい、とはいえないというだけ。
それに視聴率の問題は、正確に実態を反映してるとは限らない。
視聴率というのは、あくまで生で見ている人の数。
最近は娯楽が多様化してテレビを見ている人間自体が減っているし、
コアなファンはBSやCSで見る人が増え、
地上波の視聴率は以前のように、必ずしもプロ野球を見る視聴者の実数を把握する手段として適当なものではなくなってきている。
また、野球を見る層はプロ野球の試合中は、たいてい仕事中で生では見られる人は少ない。
そういった諸々の事情を考慮しても、果たして地上波視聴率だけを物差にすることには疑問がある。
サッカーと野球を比べれば、裾野人口を増やす取り組みでは、大きな違いがあります。
サッカー人気は伸び悩んでいますが、普及という部分では野球よりもはるかに進んでいます。
当サイトは野球のことを考えるサイトですので、サッカーの問題には深入りしません。あくまで「野球との比較」で引用するだけです。サッカーにも問題があるとは思いますが、率直に言って知ったことではありません。
もちろん、地上波視聴率は一つの指標であり、それだけですべてを語ることはできません。
むしろ、野球の競技人口、特にライトな競技層が激減しているのが深刻です。
出来れば他の更新もお読みいただければありがたいです。
真剣勝負の面白さが減ってどことなく平和的な感じがしすぎなんですよ
なんと思うおうと、勝手だけども、認識が全く全く間違っている。
男尊女卑をぶら下げて生きていくことはできない。