サッカーに関する貴重なご教示があった。感謝したい。
殿様商売に尽きる
化石
>野球は国民的な人気をずっと獲得してきただけに、「殿様商売」的な体質が染みついている。そしてもめ事を収拾する知恵がない。
この一文に尽きると思います。逆に言えば、人気が下がるにつれて徐々に協力するようになると予想できます。
手の施しようがなくなる前に協力体制ができれば、チャンスはあるでしょう。それが出来るかは分かりませんが。
高校サッカーの重層的なリーグ戦
二川
先日行われた高校サッカーの選手権ですが、決勝に進んだ東福岡と国学院久我山の部員数が凄まじいです。国学院久我山は209人で東福岡に至っては270人です。これだけの部員数がいると3年間で1度も公式戦に出れない部員が相当数いると思われるかもしれませんが、高校年代においてサッカーでは夏にあるインターハイと冬にある選手権以外にも通年で行われるリーグ戦があるのです。
このリーグ戦はピラミッド型になっており、一番上がプレミアリーグ(イーストとウエストがあります。)その下に全国を9地域に分けて行われるプリンスリーグがあります。そして、さらにその下に都道府県リーグが1部から3部~4部(県によって異なる)まであります。そして、このリーグ戦は高校のチームだけでなくJクラブの下部組織のユースチームやJクラブの下部組織でないクラブチーム、いわゆる「まちクラブ」も一緒になって争われます。ちなみに、この町クラブですが野球ファンの方にはなじみが薄いかもしれませんが、現在ドルトムントで活躍する香川真司選手は宮城県にある「FCみやぎバルセロナ」という町クラブの出身です。(このように、ほぼ高校の部活しか選択肢がない野球と違って、選択肢が複数あることもサッカー界の強みではないでしょうか。)
今年度の東福岡の場合ですと、トップチームはプレミアリーグウエストに所属しガンバユースやサンフレッチェユース等の強豪クラブと切磋琢磨しながら経験を積む一方で、BチームやCチームもが福岡県リーグに所属し試合をこなしていく中で多くの部員が公式戦で実戦経験を積む環境が整っています。
翻って高校野球はほぼトーナメント形式の大会しかありませんので、多くの部員を抱える強豪高では3年間で1度も公式戦を経験できないままに卒業する部員が多くいるのではないでしょうか。

川上側の人達の間で認識の共有がなされていなければ
divot
川下での野球離れが起きている現状を、川上側の人達の間で認識の共有がなされていなければ、仮に組織を一本化したところで、意味のない物となってしまう恐れがあります。
要は、実際、彼等はどの程度危機意識を抱いていて、なんらかの対策を講じようとしているのか否か。
それら共有がなされているのであれば、後は縦串でも横串でも構わないので、普及、啓蒙を図る組織作りということになるのだと思います。
ちなみに、皆さんの各ご意見を拝読しながら身近な視点に置き換えてみたのですが、そういえば自分の草野球チームも、若手の人材不足による高齢化問題を抱えていることを思い出してみました(笑)
そもそも野球をやったことがないのは勿論の事、経験があっても興味がないという若者が増えている感じがしますね。
でもって、たまに助っ人で来てくれる人は、逆に強豪校出身だったりで、実力があり過ぎちゃったり...(汗)
それと、スポーツ用品店に行くと野球コーナーが年々減少しているのを如実に感じます。
お店によっては、取り扱っていないところすらあったりしますね。
一方、サッカーコーナーの売り場面積は年々広がっている印象を受けます。
皆さんの身近なところではどうなのでしょうか。
この辺り、スポーツメーカーや販売店のヒアリングなんかもできると、より実態が浮き彫りになるのかもしれません。
卓越した存在が必要
アナリスト
野球に限らず、どんなスポーツでも、裾野を広げるためには、卓越した存在が必要なのです。
数十年前の勝ち続けだった巨人だったり、オリンピックのメダル獲得だったり。
明確に凄い存在があるから、一般市民が関心を持ち、そこから観戦なり実際にやってみたり、というきっかけが出来ます。
テレビ中継がなくなったり絶対王者がいなくなったりすれば、野球でも他のスポーツでもなかなか関心を持ってもらえないものです。
だから、一頃の巨人ばかり勝つ時代も、日本が金メダルを独占していた体操やレスリングも、歴史的に意味があったんです。
その意味では、スポーツは市民スポーツを軸にすべきだけれど、競技スポーツの中でアンタッチャブルな存在が出ないと注文されないという過酷な現実があります。
一局集中を排除し機会均等を図ることは、同時にガリバー役不在によるビジネス全体のインパクトや推進力の低下、という副作用があるということでしょう。
そう考えると、最近Jリーグが頭打ちになっているのは、全クラブが平準化して個性がなくなったからだ、というのも納得です。
2013・15年K.レイ、全登板成績【帰ってきたジャーニーマン】
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コメント
コメント一覧
高校での取り組みと同様に、一つの学校が複数チームを持つというやり方は、大学でも行われています。中には流通経済大学のように6チームもある大学もあります。
それでもまだまだ補欠の問題は尽きませんが、とにかく実戦経験こそが大事という考え方は、サッカーの指導者間でほぼ100%共有されているのではないかと思います。
きよはら・・・。落ちるところまで落ちてしまったんですか・・・。
野球への危機感をここまで素直に記されているのが広尾さんのブログくらいしかないことが救いようのない野球界の現状を示していると思います。
本当に野球が誰からも支持されるような人気スポーツだとマスコミが自負しているのなら、今日のすぽるとを見て違和感を感じざるを得ないと思います。
球界の人気スターである清原氏の逮捕。
こんな大きなニュースが飛び込んできたのに、すぽると内では新外国人選手の髭がどうだの本当にどうでもいい情報は垂れ流し。
収録は録画したの?と疑いたくなるような内容でした。
野球界はマスコミに守られすぎています。
プロ野球の親会社がマスコミなどという、クロスオーナーシップの法制化をしている国から見たら異常すぎる現実が続いている弊害が今回も出ているような気がします。
コメント欄でJリーグがどうのこうのという本当に情けない話が出ていますが、メディアを牛耳る巨大利権が存在するプロスポーツ業界でJリーグは尊敬に値するほど頑張っていますよ。
Jリーグが頭打ち?個性がない???
Jリーグも好きな私からすれば、こういう現実逃避をファンが続けているようではプロ野球の未来を語る以前だと思います。
皆さん、まずは現実を直視しましょうよ。
そしてなぜこの現実になっているか、しっかり過去を振り返りましょうよ。
その上で未来の展望を議論しましょうよ。
長文失礼しました。
NPBと違い、サッカーJリーグが企業色を出さないよう、地域密着型のチーム作りをしよう、以下に代表されるような展開をしたのが、リーグ内格差を抑え、NPBでも道半ばな特定企業支配を排除した運営を達成していることを認めている立場の上で持論を述べています。
実際、従来は人気の無かったパリーグ数球団は福岡、千葉、札幌、仙台とJリーグを参考にした地域密着型に転換して今の盛り上がりがあるわけです。
しかしながら、Jリーグが完成肯定出来るわけではなく、日本代表の試合は関心を持ってもJリーグの成長が21世紀に入ってから目立たない、そこの理由にチームの平準化とビッグクラブの不在を挙げる意見を知り、納得したのです。
三浦知良選手が数年前、Jリーグにもビッグクラブが必要だと話したのはまさにそれでしょう。
スペインならレアルマドリードとバルセロナ、ドイツならバイエルンミュンヘンみたいな、格上に見えるチームがあり、そこを倒すんだみたいな文化から、盛り上がりが生まれるのは明らかです。
NPBはかつて、巨人や西武がまさにそんな存在であった時期がありました。しかし今はソフトバンクにその可能性を見る以外にビッグクラブ的存在は無理に思えます。
Jリーグの成長が目立たなくなったのは、草創期のヴェルディとマリノス、その数年後にアントラーズとジュビロという絶対王者がいた時代から、ドングリの背比べな優勝争いの時代になった時期と一致しています。
昔の、熱烈な巨人ファンとアンチ巨人の争いみたいなのが、実はスポーツビジネスの盛り上げに一役買っているのかと思った次第。
Jリーグのチームの平準化が問題として深刻なのは、アメリカンスポーツのように格差を是正するような制度がない中で、結果としてそうなってしまっているということです。だからご指摘のように「どんぐりの背比べ」になってしまうのです。
それにリーグのフラッグシップたるビッグクラブが求められるのは、Jリーグのクラブの場合は国内だけではなく、国際大会たるACLがあることも理由の一つだと思います。アメリカンスポーツのように国際試合を想定せず、国内を盛り上げるために戦力均衡に集中できる状況ではないから、ビッグクラブが求められるというのもあると思います。
戦力均衡という面では、Jリーグには、外国のリーグと同様に昇格・降格制度があり、役割を果たしていると思います。
同時に、地域密着ありきで進める中で、チームのブランディングには意識が回らなかったということですね。
スポーツの国際化という面では、アメリカンスポーツのビジネスモデルは国際化への壁になるのではと思えてきました。
MLBみたいに、アメリカ人選手のリーグでなく、多国籍の選手のリーグにするのなら別ですが。
私の認識では、オープンリーグというのは、階級社会が長く続いた欧州でできたシステムなので、むしろ格差を容認するシステムだという認識が強いです。ですから、昇格、降格に関しては、戦力均衡のためにやっているわけではないと思います。
いつもイメージするのは食物連鎖のピラミッドです。国内のヒエラルキーと国ごとのヒエラルキーが複数絡み合って、自然界と同様に複雑なピラミッドを形成しています。名前を挙げられたレアル・マドリーやバルセロナ、バイエルンなどはそれらのいくつかのピラミッドの頂点に立つ、いわば「あがり」のクラブです。
アメリカンスポーツのビジネスモデルが国際化への壁になるというご意見は、私も同感です。リーグ内の国際化は他と同様に進むものの、リーグ同士の国際化を進めたり、国際大会における競争力をつけるのは難しいモデルだと思っています。欧州で一世を風靡したスターを呼びよせて観客動員を順調に伸ばし、興行的に成功しつつあるMLSのクラブが、20年たっても北中米のタイトルを未だに獲れないことが、象徴的だと思っています。