「巨人の星」同様ストーリーを追いかけていく。この作品はあまり読まれていないのではないか。
1巻 泥濘の章 鳴動の章

1975年、長嶋巨人が最下位にあえいでいる時期。草野球に1打席3万円ですごい当たりを飛ばす謎の助っ人がいた。その助っ人は得た金で定食屋で焼酎を飲み、長嶋巨人が惨敗するテレビを見て涙を流していた。星飛雄馬だ。
草野球チームの監督に、百発百中でヒットを飛ばす飛雄馬を破るための秘策を授ける白髪の老人がいた。星一徹だ。
親子は久々に再会する。そこに花形重工業の重役になっている花形満も駆けつける。花形は星を自邸に招く。そこには花形と結婚した姉の明子がいた。
花形は伴宙太に連絡をする。伴も伴自動車の常務になっている。飛雄馬と再会した伴は、星の情熱が消えていないことを確認し、打者として再起することに協力する。
伴は、MLBの大物コーチ、ビッグ・ビル・サンダーを招く。さらにプロの二軍選手をバイトで集めてチームを作って、星を鍛える。
それを目にした星一徹はサンダーが「あること」に気が付くのではないかと危惧する。
伴は長嶋監督に会いに行き、星の復帰を懇願する。長嶋は打者星にも惹かれるが、それ以上に「あること」に驚愕する。「あること」とは「右で投げる星飛雄馬」だった。

このあたり、喫茶店で読んだなあ、と記憶がよみがえった。「巨人の星」の主要な顔ぶれの「5年後の姿」のお披露目だ。「あること」のご都合主義には、笑ったが。



2巻 鳴動の章 噴煙の章

年が明けて、長嶋茂雄は星飛雄馬に宮崎の巨人キャンプ参加を許す。ただし球拾いの練習生として。星は伴、サンダースとともに「殺しのスライディング」を身に着ける。
紅白戦で出場機会を与えられた星は、「殺しのスライディング」を披露、三塁にコンバートされた高田繁をあやうく傷つけそうになる。新加入の張本勲が怒る。
しかし長嶋監督は、飛雄馬を選手として採用し、背番号3を与える。
星は伴を相手にひそかに右投手としての練習もする。オープン戦で飛雄馬は代打として活躍する。
シーズン開幕、星は「殺しのスライディング」を武器に活躍する。
星を再起させたサンダースは、いちど帰国していたが、阪神タイガースのコーチとして復帰する。星飛雄馬を奮起させようとする伴宙太の画策だった。
サンダースは、掛布に「殺しのスライディング」破りの秘策を伝授する。打者としての星の前途は断たれた。

「新巨人の星」ですごく気になったのは、阪神の掛布、田淵、ヤクルトの若松がみんな大阪弁だったことだ。どういうことかと思った。
例によって「秘密兵器の開発」→「破たん」のパターンが始まったわけだ。

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