必読である。最新号の「週べ」には、PL学園の休部の記事と、清原和博の事件に対する集中連載が載っている。この雑誌にしては思い切った内容だと思う。
PL学園野球部休部の記事は、アマチュア野球のベテランライターである谷上史朗氏が担当している。
PL教団側と学校側の考え方、方針にギャップがあったようだ。また教団トップの意向がころころと変わることも背景にあるようだ。
そもそも学園の運営自体が教団の荷物になったことも大きい。
野球部は極端なエリート主義だったために、いろいろな問題を起こしたが、そのことが直接の原因というよりは、それを口実に、教団側から切り捨てられつつあるということか。
再開の可能性もあるというところに救いを感じる。

さて「清原和博の栄光と転落」という連載である。
NPBも高野連も「清原和博個人の問題であり、関係がない」という態度をとる中で、野球界の機関紙である「週べ」も静観していたが、集中連載をすることとした。
まずそれを評価したい。
井口英規編集長の「あまりに闇が深く、野球専門誌として、この問題をどう取り扱っていいか迷っていた」という一文は、正直で好感が持てる。
また「企画の軸が『批判』になるか『再生への願い』になるか」も今後の展開によるというのもよい。予定調和的にまとめる気はないのだ。
確かにそれだけ大きな問題だ。現役時代から薬物を使用していたとすれば「野球界を離れた人間だから」と突き放して済む問題ではない。
読者の意見も交えて、深く考えてほしいと思う。
1回目は西武時代のコーチだった伊原春樹が手記を寄せている。伊原は清原が巨人に行ってピアスをあけたことに驚いたと書いている。率直な意見を吐露しているとは思う。
しかしこうした名のある人物が、事件の核心に迫ることはないだろう。告発者になってもメリットは何もないからだ。
野村貴仁のようにアウトローとなり、守るべきもののない身分になった人物でなければ、重大な事実を明かすことはないだろう。
ファンの声や野球人の声も重要だが、ベースボールマガジンが野球界浄化に一歩踏み出す気概があるのなら、
「匿名での手記、インタビュー」をぜひ掲載してほしい。
さらに週べの記者、担当者が
「何を見聞きしてきたのか」
「何を報道し、何を報道しなかったのか」
を明らかにしてほしい。
新聞、テレビがジャーナリズムとしてほとんど機能しないなか、週刊誌が独走しているが、週刊誌は野球界への愛情はない。
野球界とともに歩んできた唯一のメディアである「週刊ベースボール」の、渾身の勇気を期待したい。
毎号紹介する。
1951年江藤正、全登板成績【最多勝でパ・リーグ初優勝に貢献】
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PL教団側と学校側の考え方、方針にギャップがあったようだ。また教団トップの意向がころころと変わることも背景にあるようだ。
そもそも学園の運営自体が教団の荷物になったことも大きい。
野球部は極端なエリート主義だったために、いろいろな問題を起こしたが、そのことが直接の原因というよりは、それを口実に、教団側から切り捨てられつつあるということか。
再開の可能性もあるというところに救いを感じる。

さて「清原和博の栄光と転落」という連載である。
NPBも高野連も「清原和博個人の問題であり、関係がない」という態度をとる中で、野球界の機関紙である「週べ」も静観していたが、集中連載をすることとした。
まずそれを評価したい。
井口英規編集長の「あまりに闇が深く、野球専門誌として、この問題をどう取り扱っていいか迷っていた」という一文は、正直で好感が持てる。
また「企画の軸が『批判』になるか『再生への願い』になるか」も今後の展開によるというのもよい。予定調和的にまとめる気はないのだ。
確かにそれだけ大きな問題だ。現役時代から薬物を使用していたとすれば「野球界を離れた人間だから」と突き放して済む問題ではない。
読者の意見も交えて、深く考えてほしいと思う。
1回目は西武時代のコーチだった伊原春樹が手記を寄せている。伊原は清原が巨人に行ってピアスをあけたことに驚いたと書いている。率直な意見を吐露しているとは思う。
しかしこうした名のある人物が、事件の核心に迫ることはないだろう。告発者になってもメリットは何もないからだ。
野村貴仁のようにアウトローとなり、守るべきもののない身分になった人物でなければ、重大な事実を明かすことはないだろう。
ファンの声や野球人の声も重要だが、ベースボールマガジンが野球界浄化に一歩踏み出す気概があるのなら、
「匿名での手記、インタビュー」をぜひ掲載してほしい。
さらに週べの記者、担当者が
「何を見聞きしてきたのか」
「何を報道し、何を報道しなかったのか」
を明らかにしてほしい。
新聞、テレビがジャーナリズムとしてほとんど機能しないなか、週刊誌が独走しているが、週刊誌は野球界への愛情はない。
野球界とともに歩んできた唯一のメディアである「週刊ベースボール」の、渾身の勇気を期待したい。
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コメント
コメント一覧
今まで闇に葬られた事件はスルーしてきた週ベが
いきなり踏み込んだ取材をできるのでしょうか・・・
一番いいのは敏腕フリー記者を使うことでしょうが、
そのツテもBBM社には有るとは思えませんし、
逆に「野球への愛」があるが故に踏み込んで書けない、
という記事になりそうな気がしてなりません。
(今週の伊原の記事もそうでした。何も目新しい話は無し、で。)
広尾さんの多角的なご指摘は、「なるほど、こういう見方をすればいいのか。」と思いました。
読む野球や野球小僧などでも清原問題を取り上げるだろうか。
ただ、匿名の告発者のインタビューを載せるようなことに対しては、慎重に対応してほしいですね。そういうことは週刊誌の役割であって、週ベの役割は違うのではないでしょうか。球界の機関紙である週ベだからこそ、伊原のような権威ある野球人もインタビューに応じるということもあるでしょうしね。
江藤のは美人局の言いがかりだったからそこで報道が止まったと記憶してますが。
PLのルポはとても良いが
清原の集中連載は…。
【足跡を振り返りながら~】
そんな呑気な問題じゃないのだが…。
テーマそのまま(追悼清原)(引退記念)に張り替えても通用するだろう。
ある意味追悼なのだが…。
現在拘置所清原を考えると様々な過去PLの思い出を語られても以前の様な感慨に浸るのは(今のトコ)無理。
清原は過去を泥だらけにした訳でその泥だらけの過去を殊更披露する必要はない。
(需要があるなら仕方ないのだが…)
まぁ~転落まで連載最後まで読んでからの話かも。
伊原氏も西武時代の思い出と共に
暗に「西武時代は関係ない、悪いのは巨人後」としか言及せず。
(クセ盗み名人伊原コーチの洞察力が清原の素行をどう見たのか知りたかったり…)
機関紙としてどこまで踏み込むかは気になるが、
野球賭博笠原独白も文春に持っていかれたしジャーナリス度合いでは及ぶべくもない。
【薬物の検証】をどういった切り口でまとめるのか見ものではある。
火薬庫の巨人時代編で清武氏引っ張り出せたら大したもんだょ。
生ぬるいエールで締めるとか辞めて欲しいが、やはり最終章は桑田真澄登場しかないか。