この問題は難しい。日本人は国民性として「国際化」にもろ手を挙げて賛同するが、機構や主催者にとっては、それが国内競技の振興に寄与しなければ意味がない。野球とサッカーの状況を考えてみよう。
■NPB
もともとNPBはその前身である職業野球の時代から「アメリカに追いつき、追い越す」を第一の目標としてきた。
アメリカで野球の規則が変更されれば、1~2年遅れで日本も改定する。宗主国としてのアメリカを常に仰ぎ見ていた。
戦争によってその関係は引き裂かれたが、戦後、GHQは野球を日本社会の馴致の手段として使った。
これによって、NPBは劇的な発展を見せた。
高度経済成長期には、NPBは他に比肩するものがない「ナショナル・パスタイム」になった。
この時期には、MLBはNPBやファンに限定的な影響しか与えなかった。主として外国人選手という形で我々は「外国の野球」を覗き見ていたのだ。
この流れに変化が起きたのは、1990年代以降だ。
一つは、野球がオリンピック競技になったこと。92年バルセロナ、96年アトランタはアマ選手が出場したが、92年は銅、96年は銀だったが、初めてプロ選手が参加した2000年はメダルなし。2004年のアテネには中畑清監督のもと、プロ選手で挑み銅メダル。2008年は星野仙一監督のもと同じくプロ選手で挑んだが、メダルに手が届かなかった。
2004年の五輪競技での「日本代表」のプレーぶりが、ファンに「野球の日本代表は面白い」という認識を植え付けた。
一つはNPB選手のMLB挑戦が始まったこと。1995年に野茂英雄がMLBにわたって大活躍をして、日本人投手のMLB挑戦が相次いだ。2001年にイチローがMLBにわたってからは、野手も挑戦する様になった。
NPBの野球がMLBでも通用するという事実は、日本ファンの視界を大きく広げた。
MLBとNPBの年俸格差も知れ渡り、「MLBの方が上だ」という認識が一般的になった。
そして2006年にWBCが始まったこと。これは北米でのプロスポーツの競争が激化する中で、MLB自身が国際化を意図して仕掛けたものだった。しかしMLBの各球団オーナーは巨大な資産となった選手のリスクを恐れて腰が引けている状態だった。
甲子園などの経験があり、短期決戦が得意な日本は、本腰を入れられないMLBなど他国とは全く違う本格的な態勢を作って第1回、第2回大会を連覇。日本人にとってWBCは最大級のスポーツイベントとなった。
こうして国際化が波状に押し寄せるとともに、NPBはドメスティックなスポーツとして相対的に影響力が失われていった。
しかし、NPBはすでに80年の歴史があり、強固な支持層がいる。
また、MLBからはエリアマーケティングの手法も持ち込まれた。NPB各球団はこれを日本風に特化させることで「応援団文化」を核とする新たなマーケティングを展開し、顧客数を維持している。
WBCの腰折れ、五輪競技からの野球の撤退などもあり、野球の国際化は足踏み状態だ。
長い目で見れば野球はドメスティックなままでは衰退するのは確実だが、国際化のストリーが日米ともに明確に描けないまま、現在に至っている。

■サッカー
概説で述べる。
先日、私は明徳義塾の馬淵監督と長く話をしたが、馬淵さんは「サッカーは、工業高校がやるものだと思っていた」と言っていた。
ほんの30年ほど前まで、サッカーが野球に比肩しうるスポーツになると思う人はいなかった。
川淵三郎をはじめとする当時のサッカー界の先進的な指導者はその状況を打ち破るべく、Jリーグ構想を打ち立て、抵抗勢力と闘いながら改革を進めた。
最も重要視したのは「日本サッカーを国際レベルに引き上げる」こと。
ワールドカップ、オリンピックなどの国際大会で日本代表が活躍することで、国内でのサッカー人気が高まると考えたのだ。
財界の後押しで国内のプロリーグであるJリーグが発足したが、スポンサーに対しては「サッカーの国際化」も大きなメリットとして訴求していた。Jリーグ構想は国際化と並行して推進されたのだ。
1998年のフランス大会に日本が出場したことで、Jリーグも大いに盛り上がった。ワールドカップに日本が出場するだけでサッカーブームが起こったのだ。
しかし、ファンはワールドカップをきっかけとして世界のサッカーに注目するようになった。
ヨーロッパサッカーの世界戦略も今世紀に入って本格化し、日本はそのターゲットとなった。
少しずつだが「国内サッカー」と「国際的なサッカー」のファンがかい離した。
国際大会で日本が活躍しても、Jリーグにはお客が入らない、という状況が生まれてきたのだ。
Jリーグ、サッカー協会側はある程度こうなることは織り込み済みだったが、Jリーグの伸び悩みとともに、「世界ではなく日本のサッカーをどうしていくか」がテーマになりつつある。

■女子サッカー
女子サッカーの発展は、Jリーグ構想のごく初期から提唱されていた。歩みは遅かったが、女子サッカーリーグも少しずつ本格化していった。
しかし経済基盤は弱く、スポンサーも長続きしなかった。
これを劇的に変えたのが2011年のワールドカップでの優勝だ。これによって女子サッカーは一気に認知された。まだ「国際大会の活躍が国内競技を潤す」段階だった。
ワールドカップによって女子サッカーは息を吹き返した。しかしまだまだ経済基盤がぜい弱なままだった。
今日の中国戦で、五輪への道が断たれれば、よちよち歩きし出したばかりの女子サッカーは大きな曲がり角を迎えるだろう。
■女子野球
最後に女子野球について触れていこう。
女子野球は何度も大会や組織が立ち上げられたが、長続きしなかった。
男子に比べてはるかに人気がなかった。一つは体力差があって、男子野球に比べて見劣りがしたからだ。
また女子はソフトボールが野球相当の競技とされてきた。ソフトボールとの棲み分けが不明確だった。五輪で女子野球ではなくソフトボールが競技として採用されたことも逆風となった。
2009年に日本に本格的な女子プロ野球リーグができたのは、1世紀を超す女子野球の歴史の中でも画期的なことだった。
これを機に、日本では高校、大学に女子野球部が次々とできた。ソフトボールが五輪種目から外れたことも、女子野球の追い風となった。
国際大会の注目度も上がったが、女子野球ブームは日本国内でしか起こっていないため、日本と他の国との実力差が開きつつあり、大会そのものは盛り上がらない。
また独立リーグ女子野球リーグ日本女子野球機構は、実質的に「わかさ生活」一社に依存しているため、経済基盤は弱い。

野球、サッカーともに国際化と国内の振興のバランスを取るために苦慮していることがわかる。結論は簡単に出ないのだと思う。
※一昨日Jリーグの税制の問題で、私の誤解から正しくないことを書いてしまった。これについてはJとNPBの税制優遇の違いや、どのような会計が行われているかについて、しっかり調べたうえでリターンさせていただく。お待ちいただきたい。
松中信彦本塁打全史
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
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もともとNPBはその前身である職業野球の時代から「アメリカに追いつき、追い越す」を第一の目標としてきた。
アメリカで野球の規則が変更されれば、1~2年遅れで日本も改定する。宗主国としてのアメリカを常に仰ぎ見ていた。
戦争によってその関係は引き裂かれたが、戦後、GHQは野球を日本社会の馴致の手段として使った。
これによって、NPBは劇的な発展を見せた。
高度経済成長期には、NPBは他に比肩するものがない「ナショナル・パスタイム」になった。
この時期には、MLBはNPBやファンに限定的な影響しか与えなかった。主として外国人選手という形で我々は「外国の野球」を覗き見ていたのだ。
この流れに変化が起きたのは、1990年代以降だ。
一つは、野球がオリンピック競技になったこと。92年バルセロナ、96年アトランタはアマ選手が出場したが、92年は銅、96年は銀だったが、初めてプロ選手が参加した2000年はメダルなし。2004年のアテネには中畑清監督のもと、プロ選手で挑み銅メダル。2008年は星野仙一監督のもと同じくプロ選手で挑んだが、メダルに手が届かなかった。
2004年の五輪競技での「日本代表」のプレーぶりが、ファンに「野球の日本代表は面白い」という認識を植え付けた。
一つはNPB選手のMLB挑戦が始まったこと。1995年に野茂英雄がMLBにわたって大活躍をして、日本人投手のMLB挑戦が相次いだ。2001年にイチローがMLBにわたってからは、野手も挑戦する様になった。
NPBの野球がMLBでも通用するという事実は、日本ファンの視界を大きく広げた。
MLBとNPBの年俸格差も知れ渡り、「MLBの方が上だ」という認識が一般的になった。
そして2006年にWBCが始まったこと。これは北米でのプロスポーツの競争が激化する中で、MLB自身が国際化を意図して仕掛けたものだった。しかしMLBの各球団オーナーは巨大な資産となった選手のリスクを恐れて腰が引けている状態だった。
甲子園などの経験があり、短期決戦が得意な日本は、本腰を入れられないMLBなど他国とは全く違う本格的な態勢を作って第1回、第2回大会を連覇。日本人にとってWBCは最大級のスポーツイベントとなった。
こうして国際化が波状に押し寄せるとともに、NPBはドメスティックなスポーツとして相対的に影響力が失われていった。
しかし、NPBはすでに80年の歴史があり、強固な支持層がいる。
また、MLBからはエリアマーケティングの手法も持ち込まれた。NPB各球団はこれを日本風に特化させることで「応援団文化」を核とする新たなマーケティングを展開し、顧客数を維持している。
WBCの腰折れ、五輪競技からの野球の撤退などもあり、野球の国際化は足踏み状態だ。
長い目で見れば野球はドメスティックなままでは衰退するのは確実だが、国際化のストリーが日米ともに明確に描けないまま、現在に至っている。

■サッカー
概説で述べる。
先日、私は明徳義塾の馬淵監督と長く話をしたが、馬淵さんは「サッカーは、工業高校がやるものだと思っていた」と言っていた。
ほんの30年ほど前まで、サッカーが野球に比肩しうるスポーツになると思う人はいなかった。
川淵三郎をはじめとする当時のサッカー界の先進的な指導者はその状況を打ち破るべく、Jリーグ構想を打ち立て、抵抗勢力と闘いながら改革を進めた。
最も重要視したのは「日本サッカーを国際レベルに引き上げる」こと。
ワールドカップ、オリンピックなどの国際大会で日本代表が活躍することで、国内でのサッカー人気が高まると考えたのだ。
財界の後押しで国内のプロリーグであるJリーグが発足したが、スポンサーに対しては「サッカーの国際化」も大きなメリットとして訴求していた。Jリーグ構想は国際化と並行して推進されたのだ。
1998年のフランス大会に日本が出場したことで、Jリーグも大いに盛り上がった。ワールドカップに日本が出場するだけでサッカーブームが起こったのだ。
しかし、ファンはワールドカップをきっかけとして世界のサッカーに注目するようになった。
ヨーロッパサッカーの世界戦略も今世紀に入って本格化し、日本はそのターゲットとなった。
少しずつだが「国内サッカー」と「国際的なサッカー」のファンがかい離した。
国際大会で日本が活躍しても、Jリーグにはお客が入らない、という状況が生まれてきたのだ。
Jリーグ、サッカー協会側はある程度こうなることは織り込み済みだったが、Jリーグの伸び悩みとともに、「世界ではなく日本のサッカーをどうしていくか」がテーマになりつつある。

■女子サッカー
女子サッカーの発展は、Jリーグ構想のごく初期から提唱されていた。歩みは遅かったが、女子サッカーリーグも少しずつ本格化していった。
しかし経済基盤は弱く、スポンサーも長続きしなかった。
これを劇的に変えたのが2011年のワールドカップでの優勝だ。これによって女子サッカーは一気に認知された。まだ「国際大会の活躍が国内競技を潤す」段階だった。
ワールドカップによって女子サッカーは息を吹き返した。しかしまだまだ経済基盤がぜい弱なままだった。
今日の中国戦で、五輪への道が断たれれば、よちよち歩きし出したばかりの女子サッカーは大きな曲がり角を迎えるだろう。
■女子野球
最後に女子野球について触れていこう。
女子野球は何度も大会や組織が立ち上げられたが、長続きしなかった。
男子に比べてはるかに人気がなかった。一つは体力差があって、男子野球に比べて見劣りがしたからだ。
また女子はソフトボールが野球相当の競技とされてきた。ソフトボールとの棲み分けが不明確だった。五輪で女子野球ではなくソフトボールが競技として採用されたことも逆風となった。
2009年に日本に本格的な女子プロ野球リーグができたのは、1世紀を超す女子野球の歴史の中でも画期的なことだった。
これを機に、日本では高校、大学に女子野球部が次々とできた。ソフトボールが五輪種目から外れたことも、女子野球の追い風となった。
国際大会の注目度も上がったが、女子野球ブームは日本国内でしか起こっていないため、日本と他の国との実力差が開きつつあり、大会そのものは盛り上がらない。
また独立リーグ女子野球リーグ日本女子野球機構は、実質的に「わかさ生活」一社に依存しているため、経済基盤は弱い。

野球、サッカーともに国際化と国内の振興のバランスを取るために苦慮していることがわかる。結論は簡単に出ないのだと思う。
※一昨日Jリーグの税制の問題で、私の誤解から正しくないことを書いてしまった。これについてはJとNPBの税制優遇の違いや、どのような会計が行われているかについて、しっかり調べたうえでリターンさせていただく。お待ちいただきたい。
松中信彦本塁打全史
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2月だけでも国際野球は水面下で色々なことがありましたが、この手の人はだーれもキャンプばかりで何があっていたのかも知りません
3月もおそらくたくさんのことがありますが、台湾戦ぐらいで他はオープン戦に向くでしょう
国際化国際化って言ってるのに興味がないってホントによくわかりません(一応言っておきますが国際化賛成派は全員ちゃんと興味を持て!と言っているのではありません。興味がないのがほぼ全員なのが不思議だと言っているだけです)
具体的に言ってください。私はこのサイトで張泰山についても報じましたし、台湾のウィンターリーグについても報じています。
そればっかりではないですが、CPBLやKBOにも常に目配りしているつもりですが。
コロンビアの選手のWBC状況、キューバでの親善試合決定と来年のロンドンでの試合をMLBが検討とか色々ありましたが?
ある程度信頼性のおける指標とそうでないもの(と考えている)を比べているわけですから
>鷹Deさん
そう言えば今年ベネズエラリーグが消滅したことや、ユーロリーグベースボール等に関する話はファンからも一切出てこないですね
身近な韓国や台湾の話はチラホラありますけど
>鷹Deさん
ユーロリーグはサッカーやバレーボール、バスケットボールなど、週末の各国リーグと並行してミッドウィークに行われるチャンピオンズリーグをモデルとした大会だったようですが、どうやら開店休業の様相ですね
欧州の野球選手たちの大半がパートタイマーのプロであるがゆえに、平日に行われるとなると「本業」への支障が出るようでして、各国各チーム、あまり乗り気ではないようです。
WBCの予選も一度ブログにしました。手が回っていない部分もありますが、常にこうしたサイトは見ています。
ただ、記事にしてもほとんどアクセスがありません。それがつらいところです。
あなたが信頼置けることを述べているとは全く思えませんが。
どういう方なのか全くわかりませんし。
大したことは言っていないし、独善的だと思いますが。
率直に言って、NPBとMLB以外の話題は、全く反応がありません。むずかしいところではあります。
私もそこらへんの事情は知っていますが野球ファンのほとんどは発足したのすら知らないのでやっぱり自分は少数派なんだなと思いましたね(苦笑)
一応4チームは参加することが決まって始まりはするようですからなんとかこの4チームが軌道に乗ってくれればなとは思っています(もっともこの段階で参加できる4チームは特別だと思うので他に適用できるかはわかりませんが)
そもそもbunchousannさんの仰られているCLの野球版といえる欧州野球選手権は引き続き存続するらしくそこらへんもいろいろわけわからんことしてるみたいでなんかどこの組織もアレだなと
勘違いしないでいただきたいのは、私自身のいう事に信憑性があるかどうかではありません。
「信頼のおけるデータを基にしているかどうか」
これだけです。
私を信頼していただかなくても、独善的だと思ってくれても全く問題ありません。
本質的には誰も海外に興味なんかありませんよ。興味ある人はよほどのオタクだけです。
ここでも、広尾さんが一生懸命大リーグの記事を書いているのに、誰もコメントしないでしょう。
興味もないくせに格好つけて国際化うんぬんぬかすより、まずやるべきことは鎖国してプロ野球を守ることです。
NHKの大リーグ中継みたいな奴隷契約は即刻破棄すべきでしょう。
全く正体がわからず、思わせぶりのことばかり言われるのでよくわかりませんでした。今ここでコメントされたことだけでは、率直に言ってあなたのご意見は「よくわからないし、つまらない」としか言いようがありません。
サイトがあればご紹介ください。
それが私の言う埋まらない溝の部分ですから
だからそうなんですよ
私の印象としてこのブログの読者は国際化賛成が多いと感じています
それなのにアクセスを稼げないんだからそういうことです
あと、WBC予選はブログにされていませんよね?
阿佐智さんのブログ紹介でユーロリーグについて触れてるのはありますが
どちらかといえばわからない、ですね。
私一人でやってるんで、阿佐智さんとか豊川君とかに任せる部分もあります。
やっぱり今書いている本ともかかわりがある内容が中心になります。
国際化に反対する意見は、ほとんど現実を見ていない単なる願望なので、傾聴に値するものはもうないでしょう。総論ではみんな賛成になるでしょう。
阿佐智さん、月曜に飲みに行くけど、今後、何を書く気なのか聞いてきます。
>そもそも日本における「野球の国際化」自体が、「世界一になりたい!」というような積極的な理由ではなく、「国際化しないと人気がなくなるから」「他競技に子どもを奪われるから」という消極的な理由で
それもあるでしょうが、最大の理由は日本シリーズとオールスターゲームの
放映権料が暴落したことによる連盟の収入低下でしょう。
言うなれば、それらは後付けです。
選手とファンを犠牲にしてまでカネをとるその手法がいつまで続くか・・・という感じですが。
アトランタ五輪前後でオープン化に一番反対したのは、キューバと日本。建前はプロを入れるとメダルをとれる苦にが固定され、結果的に参加国が広がらないとか言う意味不明な理由を言い、次のシドニーではセパ、アマチュアで考えバラバラで史上初めてメダルのがす、そして一転アテネでは、野球除外の噂があったから、日本が金メダルをとれば野球は五輪残留するとかさらに意味不明なことを言うが、1球団2名とか足かせして、銅メダル。大リーグ主導のwbcには協力しないと言って、第1回で事故みたいに優勝したら、カネが稼げると思い、世界でどこもしていない代表常設化。これが侍ジャパンです
皮肉ですが、五輪野球の日本代表が一番面白かったのは
アマ限定だった時代でしょうね。
プロ入り前の卵たちが集まって切磋琢磨する。古田なんか
「プロ入りしてからの方が遅れた練習法だった」
と言っていたくらいです。
ファンからしてもドラフト前に有望選手が動く姿を見れるのは楽しみですし、
そもそもアメリカだってメジャー選手が出るわけないんですから
日本だって「アマだけで参戦する」矜持を持ってやればいいんです。
もしくは、独立リーグ選手を入れてもいいかもしれません。
そこで活躍してNPBへ、という道も開けるでしょうし。
アマチュアなんてもってのほか。
観客として観ていて一番ワクワクするのは世界一決定戦でしょう?
批判を覚悟で言いますが、私は最終的にNPBがどうなろうと構いません。
とっととMLBに吸収されて、「ベイスターズやホークスがワールドシリーズに出る事になる!」的な夢が見れる方が何倍もワクワクします。
選手達もその方が良いと思うのではないでしょうか?
というか、そんなアスリート達でいてほしい。
↓
・すでに国際大会は、大学、18U、15Uなど年代別大会もあり、野球少年達の目標になっている。
(諸事情で、開催や参加が不安定で、故にニュースでの扱いも悪いが)
・格下に負けられない緊張感も含めて、国際大会の経験と注目の高さは他では得られない。
・他国の事情はどうあれ、「優勝」を報告できるチャンスは、選手としてナカナカ無い物。
・出場した選手達は皆、その経験の素晴らしさを語り『全日本を目指す』と語っている。
Q2:WBCなどの本番の試合はともかく、親善試合にガチメンバーを出す必要は無いのでは?
・所属チームと環境や使われ方が変わると、力を出せないタイプの選手もいる。
・大会では選手の登録数が限られ、本職以外も高いレベルでこなせるかも大事。
・ぶっつけ本番で集まり、上記の様なボロが出て負ける事もこれまで何度もあった。
…と言うワケで、国際試合をする事、国際大会に出場して優勝を勝ち取る事を、野球少年達は
ムダと考えてはいないですよ。WBCなどの時期や辞退者の問題は承知で、その解決こそ望んでます。
鎖国などすれば、野球を続けるのをやめてしまう少年達が続々出る位の認識を持つべきです。
むしろ、国際化抜きに人気が十分あった、NPBの全盛期を知る40代以上の大人達の方が、
上記の様な意味にピンときていない。それこそ問題だと思いますね。
内容が「分かる」から「つまらない」のでは?
日本語の表現の仕方が少々おかしい気もしますが…
と言う言葉遊びは置いといて、正直どっちでもいいです(笑)
やっている側→代表になってみたい。
みている側→関心なし。
もういんじゃないですか。私はあなたのご意見に興味がありません。
確かにアマチュア時代が面白かったですね。アトランタの松中の満塁ホームランとか。かろうじてシドニーの時の選手の涙とか。
しかし、プロ全盛の時代に、オリンピックは本来アマチュアのものとか言うのが、除外されて今や関係ない野球関係者だけしか言っていないのが笑えますが。
なぜか、二者択一でなければならないかのような展開になっていますが、結論から言えば、国際大会も大事だし、国内のリーグも大事、それでいいんじゃないでしょうか。
選手たちの「日常」は、野球で言えばNPBですし、サッカーで言えばJリーグ。普段の活動の場を大事にするのは当たり前のこと。国際大会はあくまでも「非日常」の場ではありますが、その普段の活動の成果を発揮する場として重要であり、日本の競技力を内外に示す場所として大事なものです。
ちなみに「国際大会」と限定的に書いたのは、「国際化」という曖昧模糊なものと区別するためです。
そもそも国際化とは何でしょう。NPBの外国人選手を増やすことも、一つでも多くの国に野球という競技を普及させることも、日本からアメリカ以外の多くの国にたくさんの選手が出て行くことも、そして国際大会で躍進することも、全て「国際化」という単語にくくられてしまい、結果としてどうなることがよいのかが見えにくくなっていると感じたからです。
また、鎖国の成功例として相撲を挙げられている方がいましたが、相撲で食べていける国がもともと日本しかないわけでして、それと他のスポーツを同列に比べるというのは少々違和感があります。
新しいエントリに投稿しようかと思いましたが、こちらにします。
言われたとおり調べました(といっても、ネットで検索しただけですが)。
それによると、やはり代表戦は男子やフットサルやビーチサッカーも合わせた包括契約のようですね。
また、国内女子リーグについてですが、こちらは確かに各クラブチームのスポンサーは増えたようです。(ひょっとして、広尾さんはこちらのスポンサーについてのみ言及していたのでしょうか。)
しかし、2011年のW杯優勝以降、女子リーグのメディア露出が増えり、観客数が著しく増えたわけではありません。せいぜい、優勝を決定する試合がニュースで流れる程度です。
つまり、スポンサードする企業は、それによって莫大な商業的メリットを得ているわけではありません。
それでもスポンサー離れがないというのは、ある程度、スポンサーが定着したと考えるべきだと思います。
とするのならば、今大会の結果いかんでスポンサーが云々という広尾さんのお話は、やはりピント外れかなと思われます。
長くなってしまい申し訳ありませんでした。
誤って、新しいエントリに投稿してしまいました。
それは日本球界が盛り上がってほしいがための国際化であり、言い換えれば、私自身の欲求が満たされたいがための国際化ということですね。野球の国際化そのものを求めているわけではありません。
僕の場合はシドニー五輪をきっかけにMLBだけでない海外の野球に興味を持つようになりました。国際大会は日本のトップ選手+未知の海外の選手+懐かしの元助っ人が一度に見られるし、他国とのスタイルウォーズ感が強くて面白いです。逆に野球好きで国際大会に無関心な人の感覚がよくわかりません。そういう人は「メディアの煽りに騙されない俺」をアピールしたがっているように思えます。
国際野球の話題は取り上げてくれれば嬉しいですが、さすがに一人の守備範囲には限界があるので、そこまで求めるのは酷かと。
サッカーだけではなく、プロスポーツのスポンサードは広告代理店を経由して複数年で包括的な契約をします。そうしないと経営が安定しませんから。
サッカーの場合、Jの発足から博報堂が一括で契約していました。好調な時もありましたが、最近はスポンサーがどんどん離れたために博報堂は持ち出しとなり、ついに数年前から電通も参入するようになりました。
それによって広告枠は埋まっていますが、単価は下がっています。
女子の場合はさすがに包括的な契約をする代理店がないため、その都度代理店とスポンサーの折衝をしています。それでも代理店が大変頑張っているようです。
スポンサーが急減しないのは、人気が定着したというわけではなく、広告代理店が間に入って調整していることが大きいです。
単年1000万の契約を望むスポンサーに2年1500万の提案をするとか、とにかく長くスポンサードをしてもらう努力をしているようです。
特に博報堂は幹部にサッカーファンが多くかなり無理をしているようです。さすがに批判の声が多くなったと聞いています。
今回の五輪予選敗退で、代理店はスポンサード契約の方針を変更せざるを得ないでしょう。
今のタイミングで女子サッカーにつくスポンサーはパナソニックのように五輪公式スポンサーになるほどの財力はないが、五輪人気を利用したいというクラスです。
昨年後半からこういう企業との交渉が進んでいましたが、全部キャンセルになるので大変なことになると思います。
メッシが日本から出てくるのは現実感ないですがその時代のトップテンに入るような選手が出た時、日本の野球界が食われてしまうような気がしています
すごく新鮮なご意見です。
シドニー五輪には、NPBから選手を出してますよ。
パ・リーグからは各球団のエースまたは主軸が、セ・リーグからは二軍の選手が出てます。
それこそ、イチロー世代も参加してますよ。
修正します。
TVの番宣で連呼されるフレーズに「世界と戦う」という(よく考えると不思議な日本語の)言葉があります。スポーツの「国際化」にも色々あるはずなのですが、その実、殆どの場合で「国際化」とは”海外のチームと戦う”意味しか指していません。
理由は色々あろうと思いますが、一番思い当たるのは”外国(特に先進国)に勝つ日本が観たい”というニーズが根強く存在する、ということです。戦前の前畑ガンバレや戦後の力動山などいつから始まったのかわからないこのニーズを持つ集合は、スポーツファンと重なる部分はあるものの別集合で、しかも小さくないのです。
2.「世界と戦う」メリットとデメリット
国内リーグにとっての国際試合のメリットは、スターの誕生と新たなファン獲得です。国際試合に勝利することで、スター選手が生まれ、にわかに生まれたファンの一部が国内リーグファンへと定着するのがベストシナリオになります。
しかし、昨今メリットばかりでないことが明らかになっています。例えば、誕生したスターが海外リーグへ挑戦すればファンも連れて行ってしまう、対戦相手の世界的スターに魅了され海外リーグにファンが流れてしまう、といった事態です。
国内リーグが国際試合における”収支”をプラスにするには、「常勝」(常に勝利し関心を惹き続ける)、「育成」(新たな若いスターを輩出し続ける)といった終わらない課題に絶えず取り組まねばならないのでしょう。
とりわけ、お隣の中国の反応がこれから効いてくると思います。サッカーの場合、ACLは中国や東南アジアの国々の反応が日本国内よりもかなり盛り上がっているという事が大きいと思います。
確かに選手を出していかなきゃ今はいけないですけど、アジア全体のレベルアップがあれば逆に中南米やアフリカの選手がよりくるんでしょうね。投資先を自国のクラブにシフトしてくるだろうから。