何度かデータを紹介してきたが、今後10年、野球が不可避的に衰退するということを改めて説明しておく。
1)少年野球人口の減少
高知新聞の連載コラムで明らかになったが、高知県内の少年野球(小学生、軟式)の選手数は、2010年に1650人だったが、2015年には1080人に激減している。減少率は35%だ。高知新聞に問い合わせたところ、2016年は辛うじて1000人割れは食い止めたようだ。
今調べているが、これは、高知だけでなく全国でおこっている現象だ。全都道府県でほとんど例外はない(沖縄県が例外かもしれない)。
さらに、中体連の発表によると野球部(中学生、軟式)の部員数は、2009年に291,015人だったが、2014年には202,488人に減少している。減少率は30%だ。
これを少子化で説明することはできない。母数が違うので単純な比較はできないが、日本の15歳以下の人口は2010年に1752万人、2015年には1648万人。減少率は6%だ。オーダーが違う。
少子化とは別の理由で、中学、小学校の少年野球人口は激減している。
一方で、中学の硬式野球の選手数はそこまで減少していない。
一部の強豪ボーイズやリトルシニアは選手数が増えている。
先日、明徳義塾の馬淵監督に話を聞いたが、馬淵氏は「うちは全国から生徒が来るので応募者数は変わっていない。断るのに苦労する」と言った。つまり「野球エリート」の志望者は減っていない。
しかしながらボーイズ、リトルシニアなどの少年硬式野球の競技人口も増えてはいない。
ライトな競技者は激減しているが、コアな競技者は減っていないということだ。
2)十代野球愛好者の激減
笹川財団の調査によれば、十代の男子が過去1年に行ったスポーツランキングでは、
2009年はサッカーが40.6%、野球が36.7%だったが、2015年にはサッカーが44.0%、バスケットボール27.3%、野球は23.0%で3位に転落している。
この「スポーツ」のランキングにはキャッチボールと言う項目が別に立てられていて2009年には17.8%あったが、2015年は圏外に落ちている。仮に10%積み増しできるとしても、2015年の野球+キャッチボールは33%、2009年の54.5%から激減している。
男子小学生の「なりたい職業」については、さまざまな調査結果が出ているので、一概には言えないが、2010年は、1位はほぼ野球選手、2位がサッカー選手だったが、今ではすべての調査結果が1位または2位がサッカー選手となっており、野球がサッカーの上に来ている調査結果はほとんどない。
こうしたデータからもわかるように、ここ5~6年の間に、何か異変が起こって、野球人気が急落しているのだ。
もともと野球はじり貧ではあったが、それに拍車がかかったのだ。

原因についての詮索は他日とするが、このために、小、中学校での野球人気、野球認知度は極端に落ち込んでいる。
NHKの「ようこそ先輩」という番組で、宮本慎也が母校の吹田市立藤白台小学校を訪れたときに、子どもたちの大半が野球についてほとんど知らないことに驚愕していた。
私は毎朝、近所の小学校の校庭を犬を連れて散歩するが、小学生が野球風の遊びをしているのを見たことがない。昔はゴムボールを手や木切れで打っていたものだが。
先日、埼玉県に数日いた。休日にあちこち歩いたが、空き地やグランドで子供たちがやっていたのはすべてサッカーだった。
2010年時点で15歳だった子供は、昨年、成人式を迎えている。これからこうした「野球を知らない世代」の可処分所得が増えて、消費の担い手になる時代がやってくる。
同時に、今、野球を愛好する世代は、年を取って、徐々に消費が減っていく。
特に65歳になって年金生活に入ると、消費は減少する。中には貯蓄や退職金などでふところが潤った高齢者もいるが、高齢者は消費の主役ではなくなる。
こうした現象が進めば、野球関係の消費は不可避的に下落する。野球界は衰退する。
今、野球が多数の観客を集めているのは「野球ファンが増えている」からではない。
球団が極限までマーケティングを推し進め、ファンのリピーター率を押し上げているからだ。
ネットでいえば、少ないユニークユーザーで、ページビューを稼ぐような政策を徹底的に行っているのだ。
私は何度も、この仮説以外の可能性を考えた。
例えば、
・十代で野球を知らなかった少年たちが、成人してから野球ファンになる可能性
・競技としての野球には興味はないが、「見る野球」のファンが増える可能性
どれも「なくはない」と言う程度。説得力はない。
確かに野球はルールが複雑だ。少年野球の指導者は「野球は9歳から」と言っている。
しかし、昔は、それ以前の子供はルールはよく知らなくても、家族と野球を見たり、野球の話をする環境に育っていた。野球と親和性があったのだ。
今の家庭からは、そうした「野球の気配」が消えている。
9歳になっても、野球をするようなモチベーション、シチュエーションはもはやない。
こういう趨勢が決定的になっている中、野球賭博や覚せい剤の問題は、野球の未来に深刻な影を落とすと考えている。
1981年佐藤政夫、全登板成績【12年目での先発初勝利】
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「野球人気は衰退していない」と言っている人は、小学生の現状を知らなすぎる(かく言う私も、小学生の指導を始める4年前までは、ここまでひどいとは思っていませんでしたが)。
私が指導する軟式少年野球チームの周辺では、選手不足で消滅危機のチームが3つあります。
どのチームも選手の勧誘活動を盛んにやっていますが、一人の希望者を多数のチームで取り合う状況です。
一方、チームでうまい選手はどんどん「リトルリーグ」などに移籍します。そして、それのチームは一学年30人というところもあります(野球塾も盛んですね)。
「野球エリート」は減っておらず、底辺が減っているというのは体感値からも間違いないです。
「親は野球、子はサッカー」はたくさんいるが、逆はいません。このままいったら10年後、日本の野球マーケットはとんでもないことになってると思います。
ちなみに、以前は「少年野球」って言っていましたよね。今は「学童野球」と呼ぶのは、皆さんご存知だと思いますが「少年」だけで成り立たないチームが多いから。わがチームにも、女子選手が4人います。
10年先、20年先を考えているサッカーファンは多いと思います。
しかし野球の場合はそういうものがないので
現在しか興味がなく未来に危機感がない野球ファンは多いと思います。
侍ジャパンが結成され年代別に大会が出来たわけですからぜひ組織の統一や未来への意識に繋がればと思うのですが。
心配された高知県も下げ止まったわけでしょ?
気楽でよろしいね。こういう議論をしないのなら、私がブログをやる意味はありません。
高知県は、その報道があったので少し下げ幅が緩くなったと言うだけで、止まっていませんよ。
野球はやるにしても見るにしても時間とお金を食う娯楽です。大人から子供まで忙しい現代、「いかに隙間時間とお小遣いを獲得するか」に様々な娯楽が知恵を絞り競争を繰り広げています。長年胡坐をかいてきた野球界が、「気がつけば壇ノ浦」状態になったとしてもおかしくありません。
確定ではありませんが、1080人から76人減って1004人だそうです。大幅減は間違いありません。
例えばエリート達の競技、環境の水準はどうなるのでしょうか。10年後にはNPBの最高年俸は3億円程度になり、甲子園ではコンスタントに135km/hを投げる投手は珍しくなってしまうのか。
足元で言えば、自分の息子や孫の行く中学高校に野球部がないことは珍しい話ではなくなるのか(これは他のファクターもあって、近い将来ありえそうですね)。
今着々と進んでいる現象は、どのような形でより大きな変化をもたらすのか。具体的に想像を膨らまして行きたいように思います。ここは、統計的な未来予測だけでは意味がないでしょう(1000年後には日本語が絶滅するというような話で、50年後には野球をする日本人はいなくなる、というような議論に終始してしまいます)。
最悪のシナリオと楽観的な現状維持シナリオの間にある「中位予測シナリオ」を模索していく。また、その「中位予測シナリオ」はどう評価されるものなのか。こうしたものは是非とも広尾さんをはじめ、このブログに集う野球好きの間で考えていけたらいいなと思います。
高知の件に初めて触れて以来、悶々としていましたが、センセーショナルな煽りを越えたところでは、大切なのかも知れないと思うようになりました、
北海道、長野、新潟では組織が統一された団体も出来ました。
個人的にこれが全国に広がっていけばと思います。
真摯な姿勢に敬意を抱きます。
私は衰退後のイメージを描く前に「歯止めをする」ことが必要だと思います。
野球が衰退するということは、戦術は進化しても実力というレベルは下がるかもしれませんね。
私も若い世代になりますが、小さい頃はよく、仲のいい人と田んぼや公園で野球をやりましたね。ダイヤモンドは小さめでしたけど。
今は田舎を離れましたが、公園なんかで野球をやってる人は全然見かけませんね。
賭博が起こらなくても、こうなるのは止められないかもしれませんね。
かといって草野球は私を含めオッサン達しかやらない。
非常に厳しい現実です。
何とかなると思っているのは、NPBだけですね。
みる側(つまり我々)はなぜみないのか?
それぞれまず理由をみつける。
みる側とやる側の連動は両親とか家族、友達とかのコミュニティが影響していると思うので、まず、みる側とやる側のそれぞれの理由を明確にしてみるといいかもしれません。
やる側の本当の理由に関しては、いまの高知の事象なりがなぜ起こるのかを徹底分析する必要があると思います。ぶっちゃけると小学生のコミュニティー(特に低学年)を細かく分析する必要があるかもしれませんね。これがわかると将来みる側へ回るわけなのである程度の核心が迫れるかもしれない。正直いうと、小学校の先生や学童関係者からリサーチしてみるとかなり明確なデータがでると思います。そのぐらい本質的なことをしないと少子化において置いてきぼりになると思う。
高知に関しては、詳細な分析がすでに出ています。
こちらをご覧ください。
http://www.kochinews.co.jp/15gekigen/15gekigenfr.html
私の手元に約30年前に出版された10年後というタイトルのあらゆるジャンルの未来を予測した本があります。
本の中で野球の未来について娯楽の多様化によって人気は下火になるとか球団が地方に分散していくとか現在の野球を表している内容が書かれています。
私は個人的に高校野球が現在の高校ラグビーみたいになると予測していますが現代は時代の移り変わりが速いのでもっと悲惨なことになっているかもしれません。
こういうとアレですが、NPBは1990年代に比べたらもう相当落ちてる所まできてると思いますので。
少なくともこっちでは。西日本や九州だとまた違うかもしれませんが。
なぜそうなるのかわかりません。リピーター戦略を今後も維持するためには、その水源となるターゲット層が今と同じだけの数と、経済力を有していなければなりません。その可能性はほとんどないでしょう。これ以上マーケティングを強化するのにも限界があるでしょうし。
あなたは将来野球がどうなろうと知ったことではない、自分さえ良ければいいと思っておられるようなので、こんな話をするのは無駄でしょうが。
私の問いかけには答えずに、またしばらくたって茶々を入れるのでしょうが。
少年団データも野球は下げ止まってきていて、再来年くらいには再びトップに返り咲く勢いですよ?
減少率は小幅にはなっていません。
どこの少年団でしょう。データ見ることができますか?
今、野球が回復する要素はほとんどないと思いますが。
日体協に決まっているでしょう。
そんな基本的なこと聞かないでください。
どこまで馬鹿なんですか。
広尾さんも本を出される機会があったら「野球文化消滅」「日本から野球が消える日」などインパクトがあるタイトルでお願いします。
ファン、関係者、選手が現状に危機感をもっと持つべきだと思います。
失礼しました。資料をご紹介いただきありがとうございます。
スポーツ少年団の登録選手数は、2010年には621599人でしたが、2015年には506353人になっています。18.5%の減です。少年団の組織率が下がっているのは、少子化と財政難のために、地域スポーツそのものが伸び悩んでいるからだと思います(このあたり確認します)。
その中でサッカーは2010年の147881人から127808人に減少。13.6%の減です。減少したのは、ユースクラブなど少年団に加盟していないサッカーチームが増えたことも影響していると思いますが、減少率は全体よりも小さくなっています。
これに対し野球は2010年の168512人から2015年は118064人に減少。減少率は30%にもなります。これは中体連の数字とほぼ同じです。
やはり少年団でも野球の目減りは深刻だと思います。
>リピーター戦略を今後も維持するためには、その水源となるターゲット層が今と同じだけの数と、経済力を有していなければなりません。その可能性はほとんどないでしょう。これ以上マーケティングを強化するのにも限界があるでしょうし。
う~ん、そこがどうも実感が薄いというか、分からないのですよね。
その水源となるターゲット層が今と同じだけの数と、経済力を有しなくなる程の大きな動きが、以後僅か10年で起きるのでしょうか。
私は、今の30代前半、つまり日常的に野球がTVで見れた最後の世代が
リタイアする時代までは基本的な構造は変わらないだろうと思います。
問題はその後ですね。
>あなたは将来野球がどうなろうと知ったことではない、自分さえ良ければいいと思っておられるようなので、こんな話をするのは無駄でしょうが
私は広尾様と違って明日野球が無くなっても食い扶持には全く困らないので否定はしませんが、
それでも趣味の1つなので無駄な話でもさせていただきたいのですがね。
10年経てば、消費行動は大きく変わります。10年前にはまだ地上波テレビが健在でしたし、野球はサッカーよりもはるかに人気のあるスポーツでした。
むしろ10年後に、基本構造が変わらないと思う方がどうかしていると思います。
無駄話なら、わざわざコメントされる必要はないのでは。ご退席ください。
JFAの選手登録者年度別登録数のサイトがいいのでは。
http://www.jfa.jp/about_jfa/organization/databox/player.html
3種(中学)4種(小学)の推移も分かりますので。
でも今なら間に合うかもしれないのです。減少してるとはいえ、少年野球チームは多数存在し、受け入れ態勢はあります。しかし、このまま推移して少年野球チームが解散してしまうと、野球をする子供を受け入れることは出来なくなります。無くなったら復活は難しいでしょう。しかも、財力と権力をもっている世代は今なら野球ファンばかりだと思います。サポートはできるはずです。今ならまだ間に合うかもしれないのです。
平成世代が社会の中心になるまでに何とかしなければならないのです。野球はすべての組織が一体化して対策を立てるべきです。ほんと、なんとかならないのでしょうか。
この手のグラフの曲線は急にガクッと曲がることはないので、数年後までの流れはだいたいわかりますから。
あとはマスコミがタッグを組んで野球を守ってくれますから、そこまで騒ぐことは無いと思っています。
賭博の件もお陰様でうやむやのまま世間的には葬り去れそうです。
ファンと称する連中は本当にバカですから。
サッカーの減少は、少年団だけのことです。
野球が少年団で再び1位になったとしても、増加に転じることはあり得ません。少年団自身が衰退している中での相対的な比較ですから、あまり意味がないでしょう。
少年団のサッカーのデータは毎年起伏が激しいですが、これはクラブチーム系のチームとの組織の再編が影響していると思います・
世間は確かに「野球に甘い」ですが、それも過去のことになりつつあります。NPBやマスコミがどんなに野球を守っても、ここまできてしまっては世間の離反は止められないでしょう。
もうしわけないけど、あなたのはデータ分析というより願望ですね。
やはりワールドカップというサッカーファンの共通の目標があるからでしょうか?
野球ファンって自分の好きなチームのことしか考えることができない人が多いですよね。
何とか現状を変えたいですね。
読売とCIAの陰謀説はいささか大げさだとしても、電波規制と米文化の影響は大きかったはず。
国際化は頭打ちなので人気維持の切り札には厳しいですし、相撲のように国技化・土着化できるかがポイントでしょう。
ですが、賭博はしょうがないにしても、甘い罰則は致命傷でしょうね。
プロ野球動員の動員を支えているのはコア層だということですが、ガラガラのスタジアムに足を運びたいと思うライト層はいないでしょう。
例えば女性ファンですが、彼女達の多くは「やる野球」の経験があったり興味のある層ではないはずですが、「観る野球」に繋がっています。「やる野球」の人口低下が「観る野球」に好影響を与えることは決してありませんが、「観る野球」には別の力学もあるはずです。
コア層の高齢化についてもそうですが、それはJリーグにも言えることで「やる人口」の低下の影響度が不明確で、それはもしかしたら日本自体の少子高齢化の影響の方が大きいのかもしれない。
野球の競技者、ファンは、コアな競技者、ライトな競技者、野球遊び経験者の3層からなると思っています。
子供の頃に野球遊びを経験した子どもの大半は、競技者にはならずファンになり、一握りの人がライト、コアの競技者になると思います。
中体連や、少年野球の減少は、ライトな競技者層の減少であり、十代の子供の野球遊び経験者の減少は、ファン層の減少を意味していると思います。。
より深刻なのは、競技者ではなくファン層の減少でしょう。
それが香川とか本田、長友、岡崎の存在なんでしょうけど。代表の主力は国際的にも注目されるというバランス、特にアジアでは特別扱いされているわけだし。
多分、香川や本田の存在が今現在大きすぎるということなんでしょう。いちプレーヤーとしての存在が。それに岡崎のレスターもいるわけだし。競技としての巨大さがそのままでているだけだと思う。
>野球の競技者、ファンは、コアな競技者、ライトな競技者、野球遊び経験者の3層からなる
これはあくまで男に限った話ですよね?
女性だとどんな感じだとお考えでしょうか。
恐らく、女性競技者は女子サッカーのそれよりも、
コア、ライト含め極めて少数でありますので。
女性の野球ファンに会ったことがないですね
男性でもサッカーの話題の方が多いです
女性は、サッカーとは勝負になりません。
でも、少子化による人口減の割合に比べて野球競技者の人口の減少割合が大きいのが問題なんですよね。
このことを理解しないと話は進まないでしょう。
野球をやる子供が減るのは仕方ない、だって少子化だから。という認識の人間はここが理解できていない。
確かにマスメディアにおける野球関連の発信は依然として多いのが救いですが、旬を過ぎた名選手のTシャツが話題になるような下らなさには辟易します。
今の子育て世代の親たちはかつてプロ野球がゴールデンタイムで放送されていたのを目にして育った親たちですが、これからの世代はそうではない。野球以外のスポーツ、余暇をより多く知る世代です。彼らとその子供があえて野球を選ぶ必然性はないでしょ。
そもそもスポーツの魅力について目を向ければどうなのか。今世間から注目され、尊敬を集めるのは”世界”を相手に戦うアスリート達。国の威信と期待を背負って闘う姿に人々は共感し感動するんです。
それに引き換え野球はオリンピック種目ですらなく、WBCという国際大会にMLBのスタープレーヤーはほとんど出場しないじゃないですか。
さらには昨年末から相次ぐ不祥事、スキャンダル。その対応が後手後手に回り失態を晒すNPBと各球団。
そんな状態でも開幕したプロ野球の観客動員が激減したなんて話は聞きません。この現状にほっと胸をなでおろしている人間もいるでしょう。
なんだかんだいっても野球界は安泰だ、と。
でも私はそうは思いません、あくまで今は大丈夫なだけ。
これからはどうなんだ、という視点が抜けているんです。
保育園からサッカーは教室が盛んで色々な技量レベルで親しめる場所があり、プロのサッカーチームが地域振興の一環としてスクールを開いています。地域の少年サッカーチームからセレクションのあるクラブチームと選択肢も多彩である技量に特化した教室もあります。
無論、野球も皆無ではないのですが選択肢が格段に違い、これに低学年から親しんでしまうとどうしても子どもはサッカーの方にのめり込んで行ってしまう。
小学校ではサッカーの練習と野球の練習を一緒のグラウンドでやっているのですが、野球は全学年で1チーム編成なので学年別のカテゴライズが無くどうしても高学年主導のチームになってしまう。
決定的だったのが、練習でミスした子どもを野球の監督が正座させて延々と説教していた事があり、息子は野球には全く興味を示さなくなってしまいました。これはもちろん野球に限った話ではないですが…
指導論も指導法も野球は旧態然とした理論がまだまだ残っていると思います。それで育った自分は悪いことだけではないと思うのですが。
どこでこんなに差が広がってしまったのか。サッカーは全国に数多くのチームがありこの先、小学校レベルの話しでは普及律の差は如何ともし難いレベルになると感じます。
必修科目ではなく、学ぶ競技の一つになるだけです。多少のプラスにはなるでしょうが、とてもとても。
これから野球は相撲のような少数エリートのみが行い大衆がそれをありがたく観戦する、伝統芸能的な存在として生き残ると思います。
と言うか、そうでないと生き残れません。
なぜなら、子供たちが野球をやらない理由が、野球がつまらないことにあるからです。
別に子供たちは、監督に怒鳴られなくても、清原が覚醒剤やらなくても、どっちみち野球はやりません。
なぜなら野球がつまらないからです。
そうであるならば、今後劇的に競技人口が増える事は有り得ない以上、少数精鋭の中身の濃いスポーツにすることしか残された道はありません。
地上波の平日のスポーツニュースは廃止して野球専門番組を設置したり、高校野球のNHK地上波中継を廃止するなどの改革は必須と言えるでしょう。
私見と私の在住地域のみの特性かも知れませんが、チーム対戦型競技として捉えた子供達の野球離れについて現場で感じた事を述べます。
まず参加者の人数について、少子化よりも学区の細分化に原因がある様に思えました。
チームスポーツの取っ掛かりとしては、放課後の大人が介在しない…
*学校生活を共にする仲間
*体力的・精神年齢的に近い者(最大で概ね2学年程度の差)
の集まりから始まると考えられます。
この条件での参加者数は、希望的観測でも十数名、現実的には7~8名でした。
次に子供達はゲーム(試合)を楽しみますから、競技の全要素を満足させて試合をするには最少で何名の参加者が必要かを考えてみました。
バスケ・サッカーなら最少で2名対2名で、野球は『攻撃側から守備要員供出』等の八百長原因を排除するなら1チーム6名ぐらいでしょうか。
前述の参加人数からすると、野球は不利と言わざるを得ません。
バスケに3on3・サッカーにフットサルが有るように、人数をダウンサイジングしながらも本格的な野球として成り立つ競技の考案が必要かと思います。
競技人口拡大に偏った意見かも知れませんが、やはり後々のファンになるのは青少年期に親しみのあったスポーツである可能性が大きいでしょうね。子供達には学童やクラブチームに入団せずとも何らかの形で野球を体験して貰いたく願っています。
大変有意義なご意見です。ありがとうございます。
これはマーケティング的なテーマであり、シェアリングの話です。
十代では今、野球は2位ではなく3位になろうとしていますが、シェア1位でなければ、野球は今の経済規模を維持することができません。
2位でも良いですが、サステナブルな2位になるためには、大きな改革が必要です。
野球がつまらないかどうかというのは、あなたの主観ですので、特に言うことはありません。そうですかというまで。
こういうところではないでしょうか?
Jリーグ開幕当時10クラブしかありませんでしが、今年53クラブまで増加し今度も増える見通しです
Jリーグライセンス制度の必須条件としてユースやJrユースの保持があります
日本サッカー協会では指導者のライセンス制度を設け指導者育成にも務めています
引退したJリーガー監督が冬の選手権へ出場するという話もよく耳にするようになりました
サッカー界は組織一丸となって子供たちへの普及、指導者の育成に努めています
野球界の一番の問題はここにあると思います
確かに観客動員の増加に大成功しました
ただ、Jリーグ開幕からの23年間、NPBが主体となり普及活動をどれだけ行って来たでしょうか
学生野球資格回復制度が設けられましたが、指導者育成にどれだけ努めて来たでしょうか
現在子供達の指導は野球経験者で成り立っていますが、今後野球経験者が減少していくとこの仕組みすら保つことが難しくなります
授業で指導するにしても野球経験のない教師が増えてきましたし今後も増加の一途です
文頭にもあるようにJリーグが誕生年に生まれた子供達がこの4月に大卒新社会人となったばかりです
プロ野球しかない時代は普及や指導者の育成など考えもしなかったでしょう
Jリーグが誕生した当時、人気観客を奪われる心配をした関係者は多かったと思いますが、普及面で懸念を抱く関係者はどれだけいたのでしょうか
この先NPBが主体となって子供達への普及、指導者育成を始めたとしてもすぐに結果が出るわけではありません
これらを行う上でアマチュア野球との対立が大きな障壁となるはずです
残念ながらいまだに野球界は組織が一本化されていません
野球界が本当に危機感を持っているのであれば、今こそ組織統一と子供たちへの普及、指導者の育成に努めるべきです
これらを考えただけでもプロ野球が安泰だとはとても思えません
日本代表のキャプテンが、初心者に自分の競技の魅力を上手く伝えられないのです。いやひょっとしたら楽しくないことを我慢してやる、のがむしろ一部野球エリートの美徳になってるのかも。PLだし。
NPBが子供たちと野球で交流というニュース見ると、大抵子供たちがユニフォーム着こんだ学童野球かリトルの子です。元々野球を知っている子達です。野球を知らない子供に野球の楽しさを伝えるにはどうするか。
ようこそ先輩では、6-4-3のダブルプレーを
合格タイム内で成立させる(ランナー無し)というものでした。フィールドの距離はほぼ正規。初心者にとっては間延びする上難しい物で、正直こんなものしか提示出来んのか、と思いました(宮本のせいではないと思いますが)
あそこは、コメント欄でスポ小元指導員さんの言ってる様な、ダウンサイジングしたミニゲームを短い距離のダイヤモンドでやるとかした方が良かったと思うのですが、遊びの野球を知らない、いきなり正規のグランドで大人から指導される野球から始めた人ばかり集まると発想が貧弱になるのかなと。
と言っても野球人口の減少で、そもそも町に正規の少年野球用のグランドが少なくなっていって、そんなこと言ってられなくなるかもしれません。陸上やサッカーと兼用のグランドの中で知恵絞ってやらなければならなくなるかも。そして私はそれに少し期待しています。その方が凝り固まった発想しか出来ない、上意下達の野球が少し変わるかも、と思うからです。
因みに案としては代表ウィークをつくり、その間に試合をこなしていくという方向です。日本の天皇杯(他国だと、FA杯、国王杯、ドイツ杯、コッパイタリアなどのオープン杯)の場合は、代表戦中にやりますからね、フルメンバーなのは準々決勝からで。そうすることで、日程をフル活用できます。多分、球団側は儲からないから怒るだろうけど、普及活動としては一番いいと思う。
まあ、公式戦としてやるために、プロが本気でやるかどうかがポイントですがね。やる気の問題。
>WBCという国際大会にMLBのスタープレーヤーはほとんど出場しない
2013大会のアメリカ代表のクリーンアップは、ライアン・ブラウン、ジョー・マウアー、ジャンカルロ・スタントンで、先発にはRAデイッキーにジオ・ゴンザレス、抑えにキンブレルでしたよ。ドミニカ代表は、カノ、エンカーナシオン、ハンリー・ラミレスでした。「野球好き」さんの感じる「スター」がどのレベルかは分かりませんが、彼らをしてスタープレーヤーではないというのは、無理があると思います。
本筋ではない細かい点ですが、人気低落の話をしている中でわざわざネガティブな方向に強調しなくてもと思い、指摘させていただきます
シェア1位を奪還せよ!とばかりに子供達に無理矢理やりたくもない野球をやらせるより、「大きな改革」をすべきです。
改革により、米国のようにシェア3番手程度でも過去の経済規模より大きな市場の獲得することを目指すべきです。
その実現可能性の方が、シェア1位を奪還する可能性よりずっと高いと思いますよ。
まあ、今の経済規模は無駄に大き過ぎて質が低下していると感じますので、少し経済規模を絞り込む必要はあると思いますけどね。
競技人口はサッカーやバスケの方が圧倒的に多いみたいですが観客動員数は野球が一番多いそうです。
マーケティング的には、シェア1位と2位では大きな差があります。そういうことを勉強してからモノを言ってほしい。
子どもたちに無理やり野球をやらせるって、論理の飛躍も甚だしい。
MLBは、まさにマーケティングの力でシェア3位でも、経済規模を拡大できるビジネスモデルを案出したわけです。
今のNPBは全く無策のなので、どんどんダメになっていくでしょう。
結局、同じことを言っているので、争点はないんですけどね。
議論しても、面白くないのでこのくらいにしましょう。
ご指摘いただきありがとうございます。
おっしゃる通りスタープレーヤーがほとんど出場しないというのは言い過ぎでした。そういえば2012三冠王のミゲルカブレラもベネズエラ代表で出場していましたしね。
しかし日本でこれから野球に興味を持つかもしれない層や、いわゆるライト層の人々はMLBでも日本人選手くらいしか知らないでしょう。
そんな中で2013WBCに出場した日本人メジャーリーガーは誰かいましたか?
日本以外の国でも文句なしベストメンバーで臨んでいたチームはどれだけいましたか?
世界一を決めると謳う大会でこんなことがおきる時点でおかしいよね、と言いたかったのです。
今までのファンの大半を切り捨てて、新しいファンを求めるわけですね。無謀でしょう。
本塁打のインフレなんか求めているファンはいませんよ。希少価値があればこそです。
全ての組織がバラバラの野球。
硬式、軟式とボールも違う野球。
坊主強制の野球。
指導者はその辺のおじいちゃん。
これでいまの子供、親が野球をやらせたいと思うとは考えられない。
これで野球人口増えるとか言ってる根拠がわかんないね…
おっしゃる通りです。
張本がいまだにこの業界で声が大きいのが異常ですよね。
ああいうのが典型的ながん細胞なのに。
対策、小学校グラウンドを広くしよう。
そして小学三年まで、三角ベースボールがいい。
三角ベースボールは少人数制、柔らかいボール、プラスチックのバット、グローブ無し
これだと、安全で、お金が不要
サッカーも小学生はフットサルメインです。フットサルは少人数で、フィールドが狭いのでボールに触る回数が増えて楽しい